第9話 弔いの帰郷(原題:What Happened and What's Going on)
あらすじ
ネタバレ感想
前回の衝撃ラストを経て、ベスの埋葬シーンから始まります。
未だベスショックが大きい。誰かがベスを呼ぶたびにBethのthの発音がすごく耳に残るので、毎度思わず呟かずには居られませんでした。
重苦しい空気が続く中、ノアの家族が暮らす壁に囲まれた街に向かう一行。
ふと思い出しましたが、モーガンの伏線はまだ回収されないんでしょうか。
リックの髭がサンタクロースみたいになってきているのが気になります。
ノアの故郷である街は壊滅状態で、生存者は居ない様子。ノアの自宅で写真に見入って居ると彼の兄弟だったであろうウォーカーに腕を噛まれるタイリース。タイリースもキャロルと同じく心の葛藤が著しく大きかったメンバーですよね。生きている人間はそれが悪であろうと殺しはしない。普通の世なら正義と言い切れるその行動すらも、極限状態の生きる為にすべき選択、という視点から見れば生温い。実際に、終着駅メンバーの一人マーティンを“殺した”と偽って見逃した事で、妹サシャの恋人であるボブが拉致された経緯もあり、人殺しは出来ない自分と、大切な人を奪われてしまえばそんな自分を肯定する事も出来ない。そういった自責の念に囚われながらも生きているタイリースの心境を表すように幻覚が出てきます。
正義とは一体なんなのか、その定義が揺らいでいる世界において、何らかの信念を強く持ち続けており、その信念に基づいて行動している人間なら正気を保っていられますが、大多数はタイリースのように葛藤する事となるはずです。
ワシントンまで100マイルの地点だとミショーンが言っており、ピンとこなかったので100マイルについてどのくらいなのか調べてみました。1マイルが約1.6kmで100マイルだと160km程とのこと。車で時速80kmで走っても約2時間で着くレベルの距離なんですね。そりゃたしかに近い。
タイリースの出血量、心配です。亡くなった仲間が出て来てしきりに“それでいい ”と言ってくれます。日本で言うところの三途の川で亡くなった親族から「まだこっちに来なくていい」と言われているような感覚なのかなーと見ていましたが、ベス達の乗る車で運ばれている様子は、文字通りの“お迎え”でした。
ノアの家に居る時から流れ続けたラジオ。この世界の残虐なニュースばかりが延々と伝えられる。これが唯一、現実で起こっている出来事でありタイリースを繋ぎ止めていた意識だと思うのですが、最後に“消してくれ”“いいの?”と会話があった後、ラジオを切ったことにより現世との繋がりが断たれたんですね。
冒頭の埋葬シーン、ベスの埋葬かと思ったらタイリースのものだったんですね。上手く悲しいミスリードでした。
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