EPISODE 5 炎の口づけ Kissed by Fire
あらすじ
アリアにとって宿敵の相手“ハウンド”が裁かれる時が来た。だが、逃がしてしまいアリアは苛立ちを隠せない。一方、“壁”の向こうの地でジョンは野人の信頼を得るため、“冥夜の守人(ナイツ・ウォッチ)”として立てた誓約を破ってしまう。ハレンホールに連れてこられた囚われのジェイミーはこれまで心の内に秘めてきたある真実をブライエニーに語って聞かせる。リヴァーランでロブは、率いる軍に軋轢(あつれき)が生じ、戦意が損なわれるという危機的状況に陥っていた。そんななか、国の財政を任されたティリオンは王の挙式にかかる費用に頭を抱え、ある人物に相談を持ちかける。
ネタバレ感想
決闘裁判が始まり、光の王とやらに自らの血を捧げる事で剣に炎を纏わせたベリック。唯一の弱点である火に少々怯むハウンドてしたが、最終的にベリックの肩を切り裂き勝利します。
決闘裁判において勝利=無罪となるので恨みのあるアリアは耐えきれずハウンドを襲おうとしますが止められました。
肩を裂かれて死にかけのベリックを抱えて側近が何やらぶつぶつ呟いていましたが何と復活してるじゃないですか。不死身か。
アリアは不満そうですが、決闘裁判に勝ったからにはハウンドは無罪放免として釈放される事となります。
狼潜りのオレルが鷹の目を使って“壁”を見ていますが、ナイツ・ウォッチの守りについてジョンに聞きます。まだ疑いを持たれているジョンですが守備は1000人だと脅されても意見を貫き通しました。見張りのいる三箇所は真実で、人数に関してはたぶんハッタリなんでしょうね。
イグリットは剣を奪いまたジョンで遊んでいます。滝の流れる洞窟へ誘い込み、服を脱ぎ始め“鴉のルールを破ってみなよ”とジョンを誘います。
女性と関係を持つ事を禁じられているナイツ・ウォッチではないと証明させるためというのはおまけで本当はイグリットがジョンに触れたかっただけでしょう。いい大義名分があってよかったですね。
そしてジョンも一度は拒みましたがまんざらではなく、事が済んでしまえばデレデレの恋人面を見せてくれます。こいつ本当に大丈夫か…?と思うほど惚れた女を見る目つきです。まあこの二人は相思相愛そうですしイグリットも決して悪いヤツではないので幸せにな、という感じでしょうか。
ちなみにこの二人、ゲーム・オブ・スローンズでの共演がきっかけで実生活でも恋人となりゴールインしたそうです。これは胸熱ですね。この事実を踏まえて見るとお互いの目つきが演技を越えていたのかなぁと思わずにいられません。
ボルトン公に引き渡されたジェイミーはブラックウォーターの戦いで父タイウィン率いるラニスター側が勝利した事を聞き、鎮痛薬の芥子の汁を断り、壮絶な痛みを味わい叫びながら腐敗が進む落とされた手首の処置を終えました。
サーセイはリトルフィンガーを捕まえて気に食わないタイレル家の調査を頼みます。
以前にアリアの事を探せと脅されていた結果見つけられなかった事も話していますが、ハレンホールでタイウィンの給仕をさせられていたアリアをやたらジロジロ見ていたリトルフィンガー。ここに来てまたアリアについて言及するシーンが挟まれるあたり、やっぱりアレは気付いていて見逃していたような気もします。
大蔵大臣となり財政難に直面したティリオンはレディ・オレナにジョフリーとマージェリーの婚礼式の金銭的負担について相談します。
タイレル家が今回の戦にどれほどの兵力を出し、冬を越すために運び込んだ大量の食糧について語りその十分過ぎる程の貢献度を再認識させるオレナでしたが、孫と王の結婚でタイレル家も権力という名の恩恵を得られる事は間違いなく、婚儀の費用は折半する事で話はまとまりました。
ジェンドリーは鍛治職人として兄弟団に残る事を決めたようです。
寂しさから怒ってしまうアリアですが、今まで誰かに仕えるばかりの人生だったから家族が欲しいんだと言うジェンドリー。“家族なら私がいる”とアリアは言いますが身分の違いという現実的な問題を指摘し“家族じゃない”と一言。
傷付くアリアですが、それはジェンドリーも同じ様子で、二人ともが悲しい気持ちを抱えています。
リヴァーランでは、捕虜にされていた二人のラニスターの少年が突然入ってきた輩に刺し殺されてしまいます。
犯人はジェイミーに息子を殺された恨みを持ち、自分に殺させろとキャトリンに喚いていたカースタークです。
5人がかりで無防備な少年を殺したと厳しく責めるロブですが、これは殺しではなく復讐だと言い更にロブの事を“北を失った王”と呼び挑発したカースタークは地下牢行きに、共謀した兵士達は吊し上げつまり死刑が決定しました。
エドミュアは「ラニスターは借りを返す」事を恐れて、一族を殺した事は戦が終わるまで伏せておくべきだと進言しますが、“部下の殺人を許せば正義の戦いではなくなる”と高潔気取りのロブ。うーん…なんというか難しい問題ですね、戦争というのは。
“死で償わせるしかない”と話すロブに“リカード・カースタークを殺せばカースタークの軍勢を失うことになる そうすれば戦は長引くばかりでより多くの人命を失う事に繋がってしまうからせめて人質に”とキャトリンやタリサまでが説得しようとしますが納得いっていない表情でしたね、ロブ…。
結局次のシーンではロブ自ら首を斬り落とし処刑してしまいました。
ベリックはあの魔術で6回も生き返っているそう。それを聞いたアリアは悲しそうに“頭が無くても生き返る?”と聞きます。父親エダードの事を言っているんですね。切ない。
スタニスの妻セリースもまた“光の王”を信じて祈っています。
メリサンドルと面識があるどころか、夫がメリサンドルと浮気していた事実をメリサンドル本人から聞いてなお喜びの涙を流し崇めているという完全にメンヘラの狂い気味な信仰心です。
“光の王”のための所業は罪にならないそうです。まじか。
死産してしまった息子達をホルマリン漬けにして大切にしていますし。まじか。
息子を産むことに囚われ過ぎておかしくなってしまったのでしょう、二人の間に居る娘シリーンは独房のような部屋に追いやられています。
それでも天真爛漫なシリーンですが、顔の半分が火傷のような跡で覆われています。ダヴォスにとてもよく懐いているようで玉葱の騎士と呼び彼のくれた船の模型を大切そうに持っていますが、父スタニスからダヴォスは反逆罪で地下牢に捕らえていると聞かされ悲しそうな表情を見せました。
案の定シリーンは酔っ払って寝ている監視の目を盗み地下牢までやってきて“反逆者でも友達よ”と読み物を差し入れるも、字が読めないと断るダヴォスに読み方を教えてやります。
ボルトン公の元で客人として扱われ既に入浴中のブライエニーがいる浴場にジェイミーが。まさかの混浴です。
お互いを守りあった事で徐々に心を開きつつある二人は、信頼し合い休戦するみたいですね。
ジェイミーが自分の過去を話し始めました。“キングスレイヤー《王殺し》”として忌み嫌われてきた彼ですが、そう呼ばれるようになった先先代王であるターガリエン家の狂王は先の戦でも使われた鬼火を非常に気に入っており、自分の意に反する者がいれば誰であろうが構わず焼き殺して楽しんでいた、と。そんな狂王に反逆者は増える一方。
先代王でもあったロバートとターガリエン家が戦になりロバートが勝利した際、ターガリエンである狂王エアリスももちろんその立場が危ぶまれました。
誰よりも早く群を率いて王都に到着したラニスター家のタイウィンに対し、ヴァリスや父タイウィンの性格上敗者側に付く筈がないと考えるジェイミーは降伏するよう説得しましたが、狂王は聞く耳を持たず、グランドメイスターパイセルの“ラニスターはいつも王族の味方”という一言でラニスターの軍を王都に迎え入れました。
しかしジェイミーの予想は的中しタイウィン率いるラニスター軍はエアリスを討ち取ろうと攻撃を仕掛けてきました。
降伏を進める王の楯ジェイミーに対し、狂王エアリスはタイウィンの首を取れ、更には火術師に王都の地下に大量生産してある鬼火を使って人も家も全てを焼き払えと命じます。
ヤケクソになって心中を図ろうとした訳ではなく、ドラゴンの血をひく自分は焼け跡から蘇り全てを制するつもりでいたのでしょう。
あまりに身勝手で恐ろしい命令の前でキングズガードとしての誓約を守る事などできず火術師を殺してエアリスを背中から刺し、ドラゴンとして復活してしまわないよう喉元を切り裂いた、と。
聞いてみればジェイミー全然悪くないやんむしろ英雄やん、という事実がありながら、いつまでたっても裏切り者扱いで“キングスレイヤー”《王殺し》と呼ばれ続ける現実。
真実を聞いたブライエニーに、何故それを現場に辿り着いたエダードに話さなかったのかと問われ、“忠義堅いネッドが俺のいう事なんて信じると思うか?”と言いながらのぼせて沈み込むジェイミー。朦朧とした意識の中で“俺の名はジェイミーだ”と呟く姿がショックな光景でした。
うーん…ジェイミー完全に悪いやつじゃないとは思っていましたが、(良いやつかと聞かれればブランを平気で突き落としたりした過去があるのでアレですけど)サーセイに一途だったり、王殺しにしても貧乏くじ引かされただけで誰かがやらなきゃいけない状況だった事を考えると今の扱いがだいぶ可哀想に思えてきます。
アンサリードを手に入れたデナーリスは、彼らにもう奴隷じゃないのだから指揮官を決めなさいと言い、アンソリードの中から選ばれたグレー・ワーム《灰色の蛆虫》に奴隷の名を捨てて誇りを持てる好きな名前を使うよう言います。
しかし、“生来の名前を持っている時に奴隷にされ、灰色の蛆虫という名前の時にはデナーリス様に解放された幸運の名前です”と言われ黙るしかありません。いや、でもこの先ずっと《灰色の蛆虫》を使われたらシリアスなシーンでも複雑な気分になりそうです。
ジョラーとバリスタンのやり取りで、お互いに“奴隷を売って裏切った過去”と“デナーリス暗殺を命じたロバート王に仕えていた者”という信頼し切れない要素を抱えている事が分かりましたが、そういえばジョラーが一時はデナーリスを裏切ってヴァリスのスパイとして情報を流していた事はバレていないんですね。これはデナーリスも気付いていない事実なのでいくら完全に寝返ったとはいえバレたら一悶着ありそうです。
意地になって処刑を強行したロブの元からカースターク勢が去り軍は半分になってしまったよう。
現状ではタイウィンやジョフリーの居る王都を襲撃しても返り討ちに遭うのは分かりきっており、弱い拠点であるキャスタリーのロック城を奪う計画を立てます。
そのためにはカースタークに代わる兵力が必要となり、ラニスター側についていない唯一の有力者であるウォルダー・フレイを味方に引き入れようと閃いたロブ。
いや、フレイの娘を嫁にもらうという条件を勝手に破っといてよくそんな案思い付いたな、と思わずにいられません。ロブは若さ故か後先を省みず後悔する事になるというか…いつもどこか詰めが甘い印象がついてきました。
サンサと結婚する予定になっている花の騎士ロラスですが、新しい従士のオリヴァーに誘われ何故ゲイだと気付いたのか不思議に思いながらもほいほいベッドを共にする事に。
なんとオリヴァー、リトルフィンガーに送り込まれたスパイだったようで、サンサとの結婚予定があるというピロートークで仕入れた情報を流します。
同じくタイレル家が北部の鍵となるサンサを欲しがりロラスと結婚させようとしている情報を掴んだタイウィンは、タイレル家がジョフリーとの婚儀が済むまでこの事実を伏せようとしている事までわかった上で、先にサンサをロラスではない別の男、なんとティリオンに嫁がせようというのです。
これを聞いたティリオンはもちろん反対しますが、父タイウィンに賛同して小馬鹿にしていたサーセイにもハイガーデンの跡継ぎであるロラスと結婚するよう命じます。
これにはサーセイ驚き拒否しますが、怒鳴られた上ジェイミーとの近親相姦の噂も収まると痛い所を突かれます。
暗い顔のサーセイとティリオン。一体どうなるのでしょうか…。
バラシオン家
セリース
スタニスの妻。
シリーン
スタニスの娘。顔の半分に傷を患う。ダヴォスに懐いている。
タイレル家
オリヴァー
ロラスの従士。リトルフィンガーに送り込まれロラスと関係を持つ。
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