ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド
あらすじ
テレビ俳優として人気のピークを過ぎ、映画スターへの転身を目指すリック・ダルトンと、リックを支える付き人でスタントマンのクリス・ブース。目まぐるしく変化するエンタテインメント業界で生き抜くことに神経をすり減らすリックと、対照的にいつも自分らしさを失わないクリフだったが、2人は固い友情で結ばれていた。そんなある日、リックの暮らす家の隣に、時代の寵児ロマン・ポランスキー監督と、その妻で新進女優のシャロン・テートが引っ越してくる。今まさに光り輝いているポランスキー夫妻を目の当たりにしたリックは、自分も俳優として再び輝くため、イタリアでマカロニ・ウエスタン映画に出演することを決意する。やがて1969年8月9日、彼らの人生を巻き込み映画史を塗り替える事件が発生する。
予告動画
<謎の集団 マンソン・ファミリー>編『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』本編映像 8月30日(金)公開
クエンティン・タランティーノの9作目となる長編監督作。レオナルド・ディカプリオとブラッド・ピットという2大スターを初共演させ、落ち目の俳優とそのスタントマンの2人の友情と絆を軸に、1969年ハリウッド黄金時代の光と闇を描いた。
ネタバレ感想
タランティーノ作品の独特な展開の仕方が個人的にはそこまで好みじゃないのであまり期待せずに観に行ってきました。
何か大きな目的や指標に沿って展開していくようなストレートで分かりやすい親切脚本ではないので、開始1時間ほどしたあたりにこれは一体どうやって終わるんだろう…とつい考えてしまいます。
全体を通してまとまりが無いように見えてクスクス笑える部分が満載で終わってみれば実は繋がりが多々あったなと思えます。
むかしむかしのハリウッド、1969年を舞台にした作品で、落ち目のテレビ俳優リックとそのスタントマンを務めるクリフはパートナー兼親友という関係性。
一躍スターに登りつめるも時代に追われ焦燥感に駆られっぱなしの精神不安定なリックと、そんなボスを適宜宥めながらなかなか仕事にありつけずリックの運転手兼雑用係としてくすぶり続けるクリフ。
ディカプリオの演技はさすがですし、ブラピの渋さも凄まじい。この二大スターは意外にも初共演なんですね。
一部実在の人物や事件をモデルにしているそうで、古き良きハリウッドの作品も併せて予習してから観ればもっと楽しめたかなと思います。
ラストでは乗り込んできたヒッピー達相手に容赦なくぶちのめすクリフを見ると妻殺しの疑惑に真実味が出てきました。ラスト間際になって突如のグロシーンに驚かされます。
さらには序盤の火炎放射器がそこで出てくるのかというぶっ飛び伏線回収もあり。
程よく狂っていて少し笑えてしまうのが不思議です。
実際の事件ではシャロン・テートは惨殺されてしまいますが、本作ではその事実が少し変えられていてタイトル通りのおとぎ話要素でもあったのかなと思います。
69年当時を忠実に再現しており、クラシックカーに乗り込むたびにラジオから流れてくる曲のチョイスも渋くてワクワクしました。
ところで、ブルース・リーの描かれ方はあれで良かったのか(笑)
評価(平均点高めの設定です。)
4.3 /5 点!
概要
時間:2時間41分
公開日:2019年8月30日