エピソード8『奇策』”Portage”
あらすじ
敗北を喫したヴァイキングたちは野営地を引き上げ下流へ戻ることとなり、自分たちを率いるラグナルの手腕に疑問を抱くようになる。当の本人は何を考えているか分からないままだったが、不意に断崖へ船を上げるよう指令を下す。それはまさに独創的な計画だった。ロロとギスラはある知らせを伝える。ロロがフランク王国の宮殿における自らの立場を強める一方で、オド伯は真の敵を見極めることに失敗し、命を落としてしまう。
ネタバレ感想
大敗の末、撤退命令を出したラグナルに対し主にカーラル達から不満が出ております。それにしてもラグナルの多くを語らず何を考えているのか分からないいつものミステリアスさに加えて、不安定で壊れてしまっているかのような絶妙な演技が素晴らしい。
ヴァイキング撃退にあたりオド伯を称賛した皇帝が褒美を取らせようとすると、これ以上ロロが信頼されれば立場を失くすオド伯は「今回は戦いに尽力してくれましたが、それは決してパリのためではなく兄弟喧嘩でしかありません 優勢に立った今、今度は本能に従い我々を裏切るはずです」とロロの拘束を要求しました。スパイを送り込まれ、実際に皇帝の立場を脅かす存在はオド伯自身だと既にバレているんですけどね。
失意の蔓延する船内でおもむろに立ち上がったラグナルは辺りを見渡し何かを思いついたように「ここで野営する」と決定します。
誰もがラグナルの意図を理解出来ずざわつきますが、「崖の上まで船を持ち上げ、船を運んで山を越え砦を過ぎたらまた船を上流の川に戻す」という突飛な作戦を話します。
崖の上に船を上げるなんて…と思いましたが「フロキ、お前なら出来るな?」と。ここに来て凄腕職人でもあるフロキを助けておいたのが功を奏しました。フロキもラグナルに命を救われた事もあってか「お前のためなら何だってできるとも」とやる気を見せます。
ウィグスタン王子と裏取引をしたとも知らないクウェンスリスは、帰還したエグバート王に「エセルウルフの子を妊娠しました 彼に救われ心の底からの愛を育んだわ 私はマーシアに真の女王として帰ります」と報告しにくるも、「君はもはや女王ではない 私が国王だ」と宣言されます。ご丁寧に評議会の議員らの処刑前、クウェンスリスが王位から退き自分が王位につく事を受諾する公文書への捺印を強制していたそうです。
クウェンスリスだけでなくギスラ皇女もロロの子を身ごもったと父に報告します。
皇帝の「ラグナル討伐」という言葉に対しロロは「あいつは命ある限り諦める事などない」と警告しました。
すっかり愛人を信用していたオド伯は、彼女からの提案で鎖に繋がれ鞭打たれる側を楽しもうとします。しかしその場に息子同然の部下ローランドが入ってきた事で二人の裏切りを察しました。もう遅い。
こうして皮肉にも自分が大好きだった鞭打ちによって嬲り殺されたオド伯。
皇帝は「背信行為と反逆罪により私の命令の下オド伯は処刑された」と大々的に発表しました。今後の国防は、好意の証として『鉄の手』を授けられたロロに一任される事となります。
クウェンスリスはジュディスに子供の父親がエセルウルフだと告げますが、夫婦の間にもう愛はなく、過去にアセルスタンの子を産み、現在では夫の父親と寝ているジュディスにとっては大して興味のない話です。キリスト教の教えどおり許すとジュディスが微笑むと、よほど慈悲深い人間だと判断したクウェンスリスは、エグバート王に失脚させられた顛末や息子と逃げるつもりでいる事を話し協力を仰ぎました。
シグルズは母親の目を覚まさせようと、ハーバードが複数の女性と関係を持っている現場に連れてきて中を覗かせます。
自分以外の女を抱くハーバードに怒り狂い詰め寄るアスラウグでしたが、悪びれもなく「私を必要としている女性を抱く事で悪や恐怖から解放してやるんだ すべて神聖な行為で、神々の意志だけを大切にしてすべてが消え去ると癒しと予言の能力を感じられる」と宣われます。
それでもアスラウグには到底理解出来ず許し難い身の振り方でしかないようです。「愛とは正反対の独占欲を持ってはいけない」と言い残しハーバードは再び去って行きました。相変わらず何だったんだ…。
クウェンスリスはマグヌスを連れて密かに国を出ようとしますがすぐに捕らえられ連れ戻されてしまいます。
エグバート王から「いつかここに戻ってくるであろうラグナルの息子であるマグヌスは特にここを離れる事は許されない その上君は今私の息子の子供を身籠っている身だ」と監禁を明言されてしまいました。
フロキはさすがの腕前で着々と船を崖上にと上げていきます。これを目の当たりにしたカーラル達はラグナルの思いもよらない奇策に掌返しで称賛するのです。
トービはエルレンドゥールがビヨルンを付け狙い射殺してしまう未来を見ましたが、これも不思議な預言的なものなのでしょうか。一瞬あっさりやられてしまったビヨルンにめちゃくちゃ動揺しました。
なんとヘルガは起き上がり話が出来るほどに回復しております!良かった。「ここを離れて山を越えるがお前はここで安静にしてろ」と声をかけたフロキ。なんだかすごいフラグを感じます。
薬を欲するラグナルはイードゥと口論になりそのまま彼女を溺死させ薬を奪い取るという畜生ぶりを発揮し、それを二人の息子に見られるという失態まで重ねました。大丈夫か。
船の移送は想像以上に大掛かりで骨の折れそうな作業ですが、フランク国側はこんなことを敵地で繰り広げているなんて夢にも思わないだろうな、と思うと有効な奇策だと言えます。
深夜、エグバート王の寝室に忍び込みナイフを突き立てたクウェンスリス。しかしチンタラ喋っている間にジュディスに背を刺されエセルウルフの子諸共殺されてしまうのでした…。
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