エピソード4『クレイジー・ダイアモンド』”Crazy Diamond”
あらすじ
平凡な男エドの前にセクシーな人造人間の女性が現れ、彼の人生を一変させるかもしれない違法な計画を持ちかける。彼女にほれ込んだエドは、手助けすることに… だがそれは、破滅の始まりだった。
ネタバレ感想
原作:『CM地獄』 “Sales Pitch”（1954）
- 作者:フィリップ K ディック
- 発売日: 2013/12/24
- メディア: Kindle版
4話目にして初めてのハズレと言いますか、50分間が長く退屈に感じるシーンも多かったエピソードでした。
主人公〈エド・モリス〉は、アンドロイド製造会社の技術者として働く爺さんで、アンドロイドを人間たらしめる『量子意識』“QC”を取り扱っています。
QCとはアンドロイドの魂そのもので、人型の器にQCを埋め込んだ瞬間から彼らはまるで人間のように考え記憶していくのです。
ある日エドの前に現れた女性型アンドロイド〈ジル〉は、自身のQCが尽き果てそうだと感じ取り寿命を延ばすために研究所からQCを盗み出そうと計画を立て、エドに協力を仰ぎます。
誘惑に負けてこの計画の幇助をするも、我に返り侵入者アラートを鳴らしたエド。
QCを盗み出し闇市で売り捌くはずだったジルでしたが、ギャングのような集団に自身に使用するはずだった物を含めて10個のブツを全て奪われてしまいます。
自分の死が近いジルはなりふり構わず妻のいるエドの家へ上がり込み、彼を再びQC奪還に協力させるよう動いたり、研究所のお偉いさんもまたQCを狙っていたりとなんやかんやで会社や法に忠実であるわけでもなく、ジルを守り切るでもなくどっちつかずなエド。
この世界では地域経済を守るという名目のため、作物は買ってきたそばからどんどん腐っていき、土地は表面だけが見せかけとして土で覆われているだけで地盤は人工的、家庭菜園も違法だそう。どんどんと人間が暮らせる土壌が崩壊していくという問題にも付き纏われており、エドはこれまた違法とされる大海への航海を夢見て暮らしていましたが、最後には妻とのすれ違いが大きくなり過ぎていたのか、ジルと結託した妻に見捨てられ海に突き落とされる結果に。生きてましたけどね。
うーん…豚と人間が6:4のキメラなんかが当たり前の存在として人々の生活に溶け込んでいるあたりをフューチャーしてくれたストーリーの方が面白そうに感じてしまいました。
- メディア: Prime Video
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▼次回、エピソード5
