第2話
あらすじ
ハウスの前に捨てられていた赤ん坊の母親はまだ少女だった。両親にも言えず、たった一人で出産し、捨てざるを得なかったリネッテ。苦悶するリネッテとその家族が選択した道とは...
ネタバレ感想
なんとノンナートゥス・ハウス開設から60年以上が経つのに捨て子は初めての事だそう。孤児の多かった時代に修道院へ置き去りにされる赤子なんて多そうに思えますが意外です。
衰弱している赤ん坊をひとまず〈レイモンド君〉と呼び、温めながら総出で世話にあたり何とか大事には至らなかった様子。
警察にも連絡がいき、母親探しの捜査が始まりました。
すぐに出産した痕跡が例の廃屋で見つかりますが、身体から出てきて24時間経過していない欠けた胎盤も見つかり、それはつまりこのまま処置しなければ子宮が感染して高熱や敗血症を起こし最悪の場合死に至る状態にあるという事です。
足を洗うため靴を脱ぐのを嫌がったジェンキンス夫人ですが、それもそのはず、長年履いたきり脱いだ事がないというその靴と足の皮膚はくっつきかなり惨い状態になっておりました。
ジェニーとシスター・エヴァンジェリーナの介護でいつぶりか分からないような入浴を済ませるジェンキンス夫人は一体どんな気持ちで過ごしていたのでしょうか。
身を清め真新しい衣服を身につけ生まれ変わったジェンキンス夫人はジェニーに連れられ様々な検診を受けるため医師の元へ。これはこれでクリスマスの奇跡を見ているようでした。
それでもジェンキンス夫人の心の傷は深く、いつもジェニーに似ていると言っていた〈ロージー〉が娘だと分かり、過去の亡霊に囚われ続けるジェンキンス夫人を助けたい一心で公文書館に保管されている救貧院の記録を調べ上げたジェニー。
母子であろうと容赦なく引き離されるのが当たり前というのが救貧院の恐ろしさを物語っております。
ついに探しあてたローズの欄には『死因:成長障害』と刻まれていました。
次にジェニーが調べたのは共同墓地のリストと図面で、彼女が引き離されたロージーを含む5人の子供達が眠る場所にジェンキンス夫人を案内します。
怒る事も泣き喚く事もなく、ただただ事実を受け入れ静かに手を合わせたジェンキンス夫人の背中はいつも以上に小さく見えました。
ついに倒れてしまったリネッテですが、降誕劇の練習中でナースがそばに居てくれた事は不幸中の幸いでした。
すぐに救急車で運ばれ処置がなされましたが、リネッテの両親は衝撃的な事実を受け入れきれず、「里子に出すサインを書かせる時には絶対に同席する」と怒りの感情が勝っている様子。
いざ手続きのためにノンナートゥス・ハウスを訪れたリネッテと両親の三人をチャミーがまず案内したのはレイモンド君の居る部屋でした。
リネッテの母親としての愛情、両親の娘に対する愛情、そして初めて目にした孫に対する愛情、色んな愛情が噴き出した結果、レイモンド君は無事に母親の元へ引き取られる事に。
リネッテの母親も赤ん坊を産んだばかりで、母娘が並んで乳母車を押しているのはシュールな光景ですが、どこよりもあるべき所に収まった訳ですし、ほっこりさせられました。
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▼次回、エピソード3