何かとサバイバル。

洋画と海外ドラマ B級グルメがすき。

海外ドラマ≫≫The Man in the High Castle 高い城の男 シーズン1 2話ネタバレ感想

f:id:axxi:20210323211723j:image

エピソード2『サンライズ』“Sunrise”

あらすじ

憲兵隊に捕らえられたフランクは、命の危機に直面する。一方、ジュリアナは謎の男に接触。その男は、フィルムについての手掛かりをほのめかす。そして、スミス親衛隊大将は予期せぬ事態に遭遇する。

ネタバレ感想

日本の憲兵隊に捕らえられたフランクの扱いの酷いこと酷いこと。まだ拷問も始まっていないというのに生きて帰れる気がしません。

ジュリアナの宿代まで払ってやったジョーですが、なんとなくまだ彼女がレジスタンス軍の仕事を請け負っている事実には気が付いていなさそうで…?という事はただの親切心なのかはたまた下心なのか。しかしこの二人、関わるとまずいどころではない立場に居ると分かっていながら「ジュリアナ、逃げてー!」とはなりません

深夜モーテルの窓からジョーがタバコを吸っているのを見かけてわざわざ話しかけに行き、ドライブに誘われればノコノコついて行くジュリアナに、フランクが誰のせいでどんな目に遭ってると思ってんだ、と言ってやりたい。

『ウェイトレス募集』の張り紙を見て、良い女風にトラックを降りながら「お金を返すために職探しに」と、昨日食い逃げしかけた店に入って行き、店主にやや傲慢な感じで仕事を貰う肝の座り方…こりゃ図太く生き残れそうです。

たまにはフランクの事も思い出してください。

 

【大ナチス帝国】“ニューヨーク州ロングアイランド”に自宅を構え、長男〈トーマス〉、二人の娘〈ジェニー〉〈エイミー〉と妻〈ヘレン〉に囲まれて暮らす〈スミス親衛隊大将〉に連絡を取ったジョーは、自分が接触するはずのレジスタンスが女だと聞き、思い当たる節がありありなもんで、少し動揺が見られました。

 

可哀想なフランクは、憲兵兵から身ぐるみを剥がされております。日系俳優?迫真の「おい、脱げほらぁぁあああ 」は不意打ちで笑ってしまいましたが、割礼を受けているかの確認も兼ねていたようで、あっさりユダヤ人を祖父に持つルーツがバレていたのです。

ただ、ここら辺はホロコーストを主導するナチスと日本の温度差があるのか、日本サイドは気に留めるほどのことではないという考えだそう。それでも同盟国という関係からの一家粛清をチラつかせ、フランクを従順にさせるには十分な情報です。

 

『高い城の男』と彼が生み出した映画フィルムは一体何を握っているのか…ドイツのみならず日本も探している気配で、死んだとされているはずが「実は生きている」という噂もあるそうです。

日本領である【太平洋合衆国】までわざわざ出向いてまで、中立地帯にいるはずの『フィルムを持つ女』を捕らえよと急かす親衛隊の〈ディールス上級大佐は、『高い城の男』の生存説に否定的で、自分達が直接手を下した故の断言なのか、死んでいると思わせた方が都合が良い何かがあるのかな、と勘繰ってしまいます。

スミス大将がジョーの仕事の進捗やフィルムに関して部下〈レーダー〉と車内で話していたところ、レーダーが「あの映画は帝国への脅威だと考え総統は執着を…」と噂を口にするも、スミス大将は何か理由があるはずだと確信している様子。

そんな矢先に、複数人のレジスタンスグループからの襲撃に遭い、車の行く手を阻まれ銃を乱射されます。さきほどまで元気に話していたレーダーはまともに銃弾を受け、多勢相手に一発も被弾せず返り討ちにしてしまうスミス大将の運の良さと実力の合わせ技はチート過ぎやしませんか?こんなん絶対キーマンですやん。

レーダーは危険な状態には変わりないものの、息のあるまま病院に運び込まれ何とかなりそうですが、このザワザワしている時に〈ラウツ大尉〉まで行方不明になったとの報せが入り、レジスタンスからの組織的な報復のようですね。

スミス大将はあの状況から一人連行してきたらしく、ユダヤ人で両親を収容所で殺された〈ジェイソン・マイヤー〉“通称ドク”だと身元が判明しております。

 

フランクがしょっ引かれたのは大々的に知らされていないようで、出勤してこない友人をエドが心配しております。

素っ裸で鎖に繋がれたままのフランクは、隣の房からトルーディにフィルムを渡し、帝国駅でジュリアナとも接触した〈ランダル〉と名乗るレジスタンスから壁の穴越しに話しかけられます。あんなに堂々と声を潜めることもなく喋っていて大丈夫なのか…。

 

相変わらずウェゲナー大佐と田上大臣の茶番からの密会は続いており、皇太子との会談は中止にすると一方的な結論が。

ウェゲナー大佐によれば、ハイドリヒ長官の直属であるディールス大佐が大使と来てフィルムを持っている女を追っていると話しておりましたが、日本側は“女”の事には言及していなかったらしく、つまり日本の保安情報を盗んだ、これは由々しき事態だ、と田上大臣。

しかし、ヒトラー死後の内戦を懸念するあまり、命の危険を犯してまで二度も偽造パスポートで渡航してきたウェゲナー大佐の覚悟は生半可なものではなく、かなり食い下がっております。皇太子との会談がそこまで命運を賭けるものなのでしょうか?

上を向いて歩こう』はやはり世界的に日本の代名詞なんだなぁ。

 

フランクの妹〈ローラ・クラザーズ〉は、子供達の〈ジョン〉〈エミリー〉を含む三人で木戸から呼び寄せられており、その場で写真を撮られてビニール張りのソファーが嫌な感じを醸し出す別室へ通されました。

木戸はその足でフランクのもとへ向かい、妹家族の写真と毒ガスの存在をちらつかせ、ジュリアナが中立地帯のどこへ行ったのか問いただしますが、ジュリアナを簡単に売れるはずもなく口を割ろうとしないフランク。

 

サンライズ食堂でウェイトレスをしながら接触相手を待つジュリアナは、いつも折り紙をして鳥を折る初老の男が怪しいのでは…と目星をつけます。

たしかに意味ありげな言葉が多く、この世界では禁書扱いの聖書を愛読しているだけでなく、ジュリアナにも書店で買って指定のページを読むように仄かしそのための代金まで置いて行くこの男は一体何者なのでしょう。

ジョーが本物の相手だと知らなければここまで確信的に怪しい人物もそういません。

言われた通り書店に向かい、購入したページの一節には『イナゴ身重く横たわる』の文字が。ジュリアナからすれば訳が分からないなりにビンゴで間違いない状況で、次に男が来た時に聖書を買った報告と、「別の場所で話し合いたいの」と約束を取り付けるに至りました。

男とジュリアナの様子を伺い見ていたジョーは、スミス大将に連絡を入れ、フィルムの女とはまだ接触出来ていないと嘘をついた上に「それらしい男を見つけた」と男の特徴を話します。もう惚れてますやん…!

調査すると言われ電話を切った直後にジュリアナが訪ねてきて、借りていた金を返しついでに自分は男と会った後ここを去るからこの手紙をサンフランシスコに届けて欲しい、と母親に宛てた手紙を託されたジョー。

開封した手紙にはトルーディの事やらフィルムの内容やらがまるっと綴られており、どれだけ無用心だよ、という感じですが、なんだか色々と好奇心が湧いてきたジョーは真実を確かめるべく閉鎖された映画館に忍び込んでフィルムの中身を見てさらに心が揺れる事になります。

考え込んでいる最中に調査を終えて電話をかけ直してきたスミス大将によれば、折り紙の男は親衛隊保安部の工作員で大勢の危険分子を粛清する危険人物で、ジョーの任務も非公式なものなので関わらないようにと忠告されました。

もちろんジュリアナの危機を知ったジョーは、橋の上で工作員にフィルムを渡してしまい、用済みだと言わんばかりに橋の下へ落とされそうになっているところへ助けに駆け付けます。

それにしても最後はジュリアナが自分でカタつけるんかーーーい!そういえば合気道やってましたね。

殺されかけた挙句逆に相手を殺してしまった動揺で泣き崩れるジュリアナを落ち着かせ、後ろから抱きしめるジョー。惚れてるやないか!

そして悲しいかな、フランクが描いてプレゼントしてくれたジュリアナのスケッチがその場に忘れ去られていきヒラヒラとしているのがフランクからジョーへ移り変わるような心情を物語っているようでますますフランクが不憫になります。

ついに話し相手となっていたランダルも強制的に連れて行かれ、フランク自身も処刑場へ連行される事に。

ガクガク震えながら今にも銃を構えた憲兵に合図が出されるという段階で処刑は突然中止に終わります。何がなんだか分からないままに感情の緩急が激し過ぎてちびりそうな状況です。

どうやら、トルーディの荷物を盗んだおばさんが逮捕されたらしく、トルーディの持ち物の中にあったフィルムはどれも偽物だった事からジュリアナも無関係だと疑いが晴れた事からフランクまで放免となったよう。

しかし、妹と子供達は既にツィクロンの毒牙にかかった後でその絶望感は尋常ではありません。

見切り発車なわりに無益な殺生はしないという矛盾が逆に恐ろしく映りました。

高い城の男 [ フィリップ・キンドレッド・ディック ]

サンライズ

サンライズ

  • メディア: Prime Video
高い城の男

高い城の男

Amazonプライム・ビデオでも視聴できます。

月額500円でプライム会員になれば、会員特典対象の映画やドラマ、アニメ、Prime Original 作品が見放題。30日間のトライアル期間でお試しも可能。

▼次回、エピソード3

axxi.hatenablog.com

プライバシーポリシー