海外ドラマ≫≫CALL THE MIDWIFE コール・ザ・ミッドワイフ　ロンドン助産婦物語シーズン5　7話ネタバレ感想

第7話

あらすじ

ドーリー夫妻の出産予定日は3週間後。夫のデニスは大変な愛妻家だが、妻のロザンヌは検診で赤ん坊の病気をひどく気にかけ子育てに対する不安が拭えない。そんなある日、自宅で一人きりの時に、ロザンヌは産気づいてしまう。デリアの機転で赤ん坊は無事誕生したが出産後まもなく、ロザンヌは我が子を残して姿を消してしまう。その理由は彼女の過去にあった。ターナー医師の臨時診療所にやって来たフランクは、以前に肺ガンと診断を受けているが治療を拒否している。ターナー医師は、妻と子供のために治療を受けるよう進言するが、彼は聞く耳を持たない。しかし、ターナー家では息子ティムの喫煙が発覚し、家族には大きなショックが広がる。(C)CTM 5 Productions Ltd 2016

ネタバレ感想

出産に対する不安が大きいように見受けられた〈ロザンヌ・ドーリー〉は、運悪く自宅で1人きりの時に予定より三週間も早く破砕してしまいます。

激痛に喘ぎ、パニックになりながらノンナートゥス・ハウスに連絡を入れ、電話番だったナース・クレインが駆け付ける事になるも、こんな時に限って車のエンジンが上手くかからず慣れない自転車を使う羽目に。

電話番の代役を任されたデリアは到着の遅い助産婦を急かす再度の連絡を受けますが、いよいよ産まれそうなレベルで絶叫し、出血までしている様子に焦りながらも的確な指示を出します。

ロザンヌのガッツも凄まじく、無理だ無理だと言いながら1人きりで赤ん坊を産み落とし、産声をあげなかった我が子に絶望しながらも、デリアの必死の声がけで背中をさすり赤ん坊は息をし始めたのでした。

いやぁ…出だしから呼吸を忘れてしまうようなハードさです。

たとえナースでも、助産婦ではないデリアの機転と冷静さは素晴らしい。一仕事終えて電話越しに無事が分かり呆然とするのも納得です。

今回のように、助産婦が到着前に出産してしまう事を『BBA』と呼ぶそう。

夫〈デニス〉に愛され、裕福な暮らしを送るロザンヌはハプニングに見舞われながらも娘が産まれて人生の絶頂期くらい浮かれても良さそうなものですが、暗い表情が続き、乳母車に乗せた子供を置き去りにしたりとメンタル的にかなり悪そうなのが気がかりです。

ついには、拙い字で必死に書いたであろう置き手紙と子供を自宅に残し家を出て行ってしまいました。

ロザンヌには親がおらず、施設で育った後に売春で服役していた過去があり、デニスは全てを知った上で彼女を受け入れているようですが、ロザンヌ自身が「この生活に自分は相応しくない」と常々遠慮を感じていたようです。

ナース・クレインが「育てる資格が無い」と泣きながら自身の生い立ちを打ち明けるロザンヌに、自分の母との関係を話してやり、生まれたばかりの娘は母親を求めているのだと説得してくれました。

恥は私たちを囚われの身にする

そして愛する者たちを遠ざけるの

的を射ており、なおかつナース・クレインの貫禄があるからこそ際立ち、心に染みる台詞でロザンヌもようやく家に帰ります。

そして今度こそ、信じる気持ちを大切に持ちながら夫婦で支え合って我が子を育てて行くのでしょう。

科学の進歩が医療の発達に直結し、目覚ましい成長ぶりで転換期を迎えたこの時代に、癌に対する放射線治療の有効性や、煙草が肺ガンの原因になる事も解明されていたようです。

初期の頃から妊婦でもかまわず煙草スパーッなのが気になっていましたが、喫煙が胎児に与える悪影響を唱えられるのはまだ先なんですかね。

とにかく、病院で医師仲間から死亡した喫煙者の肺を見せてもらったターナー医師は、一目で不健康と分かるドス黒く変色した臓器に動揺が隠し切れません。

自身もなかなかのヘビースモーカーでありながら、背伸びしたいお年頃なティモシーが煙草をふかしているのを見て激怒するターナー医師。

その後息子に禁煙を誓い、特に非行に走りそうにもないティモシーはむしろ嬉しそう。

「私は1日に1〜2本だから良いのよ」なんて元シスターだという事を忘れそうになる台詞を繰り出したシーラも巻き込んでターナー夫妻の禁煙生活が始まりました。

それにしても、ターナー医師の医療に対する情熱と地域への献身は相変わらず立派過ぎるので、彼にだけは癌宣告とかなく終わってほしいものです。

聡明なティモシーが悪ぶろうとする時点で違和感満載でしたが、医療雑誌で最先端の知識を吸収し、害悪な煙草から両親を引き離すためにこれまた勉強した心理的アプローチを使って吸う真似をしていただけのようで、なんと素晴らしい息子の鑑なのか…。粋で素直で親孝行なインテリイケメンというあまりにも優良物件過ぎる少年の将来が気になります。

Call the Midwife [ Jennifer Wort］