何かとサバイバル。

洋画と海外ドラマ B級グルメがすき。

海外ドラマ≫≫CALL THE MIDWIFE コール・ザ・ミッドワイフ ロンドン助産婦物語 シーズン6 8話ネタバレ感想

CALL THE MIDWIFE - Saison 6

第8話 

あらすじ

ソ連アメリカが核戦争の危機に直面していた。町中が暗い雰囲気に包まれている中、ヴァレリーは、幼い頃に割礼を受けていた妊娠9か月目のナディファの担当をすることになった。しかし、出産方法の見当がつかないまま、突如陣痛に苦しむ彼女を見たヴァレリーは、救急車の中で応急処置をとることになる。その頃、精神科病院リンチミアでシンシアが一般病棟に移された。シスター・ジュリエンヌに迎えられ、ノンナートゥス・ハウスに戻る彼女だったが、症状の回復がいまだ見込めない。思い悩むそんな彼女を見たターナー医師は、セラピー治療のいい病院を紹介する。 (C)CTM Productions Ltd. 2017

ネタバレ感想

前駆陣痛を起こした〈ナディファ・ゲディ・ジャマ〉は新たにヴァレリーが担当になり、触診に移りますがここで思わぬ光景に手が止まってしまいました。

ソマリランド出身の彼女は、子供の頃に皆が通過儀礼として行う膣を縫い合わせる女性割礼の儀式を受けており、このままでは出産方法も分からないという状態です。

ターナー医師に相談して、〈ケンリー先生〉が診察してくれる事になりましたが、先生によると、アフリカや中東での慣習である『ファラオニック割礼』だそう。「性器の切除」という自分達の文化になければ心底ゾッとするだけの慣習が続いている事を間近に感じた若手ナース達は信じられないと言った反応ですが、年配のナース・クレインによると割礼の儀式は「あらゆる病気の治療法」としてイギリスでも少し前まで行われていたと言います。特に女性の心の病気に効くと信じられていた、と聞けば思い浮かぶのはシンシアの事。

ECTに抵抗する事さえ諦めてしまったシンシアは、個室から一般病棟へ移されました。

入浴している間に彼女のアイデンティティでもある神への献身の証の修道服とベールを取り上げられてしまい、閉鎖的な精神病院にありがちなイヤーなムードに悶々としましたが、意外にもナースがすぐに洗濯室からシンシアの私服を見つけて届けてくれます。

それでも聖書を盗まれて取り乱すシンシアに対し、親身になってくれるわけでもなくやはりここは彼女が居るべき場所ではありません。

一般病棟に移った事で面会が可能になったのはかなりの朗報で、「彼女の無事が分かるまで食事はしない」とハンスト宣言していたモニカもひとまず食事が出来そうです。

シスター・ジュリエンヌとモニカとの面会も叶い、比較的すぐに退院の手続きも取れて懐かしきノンナートゥス・ハウスに帰って来られたのには本当に安心しました。

映画やドラマで精神病棟モノを見過ぎているせいか、このままなんやかんやと頭がおかしい扱いを受けて何も取り合ってもらえず退院させてくれないものかと。

 

ケンリー先生の診察により産院で出産する事になっていたナディファですが、陣痛が来てしまいヴァレリーと救急車に乗り込むも間に合いそうにありません。

うわ言のように「ナイフは嫌だ!」と儀式のトラウマで取り乱すナディファを落ち着かせ、咄嗟の判断で救急車を止めさせるとハサミで会陰切開をしそのまま赤ん坊を取り上げたヴァレリー

軍での経験があるとは言え、新人助産婦として凄まじい度胸の持ち主です。

そして、コール・ザ・ミッドワイフ史上一番痛々しいシーンだったかもしれません。

無事に出産を終え、そのまま運び込まれた病院で裂傷の処置を受けましたが、それで丸く収まるわけではないのが文化の違いからくる複雑なところ。

彼女にとってどんなにトラウマを引き起こすような記憶だとしても儀式を受けるのが当たり前の事で、受けた処置では以前のように『閉じられた』ものではないのです。

ナディファの部族にとってはそれこそがアイデンティティでもあり、医学に興味津々だった妹の〈デカ〉を割礼のため母親からソマリランドに呼び戻す船のチケットが送られてきたらしく、そのままナディファは妹を送り出してしまいました。

自身が死にかけて身を持って痛みを知っているはずなのに何故妹を送り出したのかと詰め寄るヴァレリーですが、「娘を愛するが故に、娘の尊厳と純血を守り、良い夫を見つけるために割礼をする」と伝統が守られ続ける理由を聞けば聞くほど歯痒い気持ちが湧き出てきます。

しかしヴァレリーはその後、生まれてきた赤ん坊に割礼を受けさせない事を決めたらしく、それは間違いなく雁字搦めに信じ続けられてきた危険を伴う慣習を打破する大きな一歩となったのでしょう。

 

キューバ危機で自分達もどうなってしまうのかと固唾を飲んでそれぞれに思い思いの時を過ごす人々。

最後になるかもしれないと思うと、ドックリル先生に本気になる事に怯えていたトリクシーも一歩踏み出せたようで核戦争も回避されて結果オーライです。

せっかく戻って来られたシンシアですが、症状が落ち着く事はなく、ターナー医師が紹介してくれたバーミンガムのノースフィールド病院でセラピー治療を受ける事に。

またハウスを去ってしまうのは寂しいですが、今度こそ前向きな前進で、愛情たっぷりに送り出されたシンシアが、また元気になって帰って来てくれる事が望まれます。

Call the Midwife [ Jennifer Wort]

Amazonプライム・ビデオでも視聴できます。

月額500円でプライム会員になれば、会員特典対象の映画やドラマ、アニメ、Prime Original 作品が見放題。30日間のトライアル期間でお試しも可能。

▼次回、エピソード9

axxi.hatenablog.com

プライバシーポリシー