エピソード5『つくられた少女』“Hydra”
あらすじ
大手バイオ企業レーベンス製薬の研究員であるブレーモン博士の自宅から、5歳の娘CJが連れ去られる。チャーリーとアミタはエンジン音の特徴から車両を特定する手法を考案し、犯人の追跡を開始するが、事件の裏に隠された信じられない事実が明らかになっていく…。
ナンバーズ 天才数学者の事件ファイル ファイナル・シーズン [ ロブ・モロー ]
ネタバレ感想
いつものナンバーズとは少し違った空気感での始まりですし、FBI突入のシーンでは珍し過ぎる固定カメラが使われていたりと序盤からどこか演出に違いを感じます。
普段は使われないようなアングルのシーンもあったり。
今回の事件
大手バイオテクノロジーの会社、レーベンス製薬で国家機密に関わるレベルの研究をしている〈ブレーモン博士〉は、精神的に不安定だった妻の〈アン・フリン〉が娘の〈CJ〉を誘拐したという事でFBIに来ていますが、突然走り出したり製薬会社の用心棒〈ミラー〉が訳知り顔で出てきたりとどこか裏がありそうな感じ。
事件解決の方程式
国防総省が考案したテロの動機を理解し、テロ組織の行動を予測するプログラム“SOMA”を利用して、レーベンス製薬のデータから誘拐事件に介入くる動機を探ります。
アンの弁護士〈カーラ・リード〉に話を聞くと、アンは妻ではなく代理母で、レーベンスは愛国者法や国家安全保障書簡を使って、ブレーモン博士とCJが実の親子ではない事実に対する訴訟を闇に葬ったという衝撃の事実が明らかに。
アンは正気で、権力と金の力で嵌められているだけだと力説するカーラの言う通り調べてみれば、アンは2年間に10万ドル以上を受け取ってブレーモンの養女となる子の代理母になっており、生物学上の親として、踏み込んだ現場に残されたTシャツについていた血痕の持ち主で、製薬会社の女性に行き着きますが、なんと彼女は1年ほど前居眠り運転による事故で既に死亡していたのです。
レーベンス製薬をSOMAで調べたチャーリーとアミタは、怪しい事実に辿り着きました。
10年前遺伝子治療の研究を始め、その分野で名だたる学者〈トレイ・ブレーモン〉を雇ったレーベンス製薬でしたが、2年前にブレーモンは調理師志望で博士号すら持たない〈ジョーダン・スミス〉を助手として雇うという意外な決断をしています。
更に、このスミスという女性のDNAとCDのDNAは完全に一致しており、親どころかクローンではないですか。技術的には可能でも、成功に至るまでにいくつの命が失われたか分からないほどの失敗を繰り返しているであろう所業はモラル的に決して許される事ではないというのが現状。
調理師志望の素人を研究助手として雇ったのは、彼女の遺伝子が完璧な物だったからなのでは?と問い詰めると博士はCJがクローンだと認めます。
CJと居るはずのアンの行き先を追ってみますが、彼女は娘を崖から突き落とした後。
血は繋がっていなくとも父親としての愛情はあるのかもしれないと思えたブレーモンもこれを聞いて研究に費やした時間だけを嘆き、あくまでもCJの事は研究材料としてしか見ていなかったと分かる発言が。
二度の入院で精神疾患を主張されているアンは整合性が取れない行為も不審に思われませんが、学生の頃に妊娠と流産を経験していたというリズは、身をもって必死になる母親の心情を理解しており、半ば力技でCJが実は無事だという裏をアン自身から取りました。
CJをアンのいとこに預けるため電話してたカーラでしたが、用心して公衆電話を使っていたにも関わらず盗聴されてミラーの部下に襲撃を受けます。
法的に後見人となっている父親のブレーモンを出し抜く形で、ブレーモンが一服しに外に出ている隙を狙ってCJが軟禁されているホテルの部屋へ入り込んだデビッド、コルビー、リズ。
その間ドンは理由をつけてミラーを電波の通らない部屋で取調べをし、CJ保護のサインを受けると解放。汚い手を使ってCJを囲い込もうとする輩には目には目をなやり方で良かったです。
CJはあくまでも普通の子供として母親と姿を消しますが、5歳の女の子の人生の平穏を考えるとこれ以外に方法は無かったと思うのでこのフワッとした着地もまた良し。
「子供に触れる良い機会だ」とデビッドに誘われて“ビッグ・ブラザー”というボランティアに参加する事を迷っていたチャーリーですが、チャーリーがボランティア、それも子供相手のものとはどうなることやら(笑)
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▼次回、エピソード6