エピソード2『嘘の練習』“Middle Ground”
あらすじ
ある日、ショーンは清掃員ポールに膵臓ガンの症状が表れていることに気づく。メレンデスから彼を不安にさせないように、真実を伏せて検査を促すよう指示されたショーンは、困惑するポールにうまくウソをつこうとするが…。自分の手術の執刀医選びに苦悩するグラスマンは、ブレイズから48時間以内に手術を行うか、他の主治医を探すかだと告げられてしまう。
ネタバレ感想
病院の清掃員の〈ポール〉を観察して、彼に膵臓ガンの疑いがあると判断したショーン。
メレンデス医師からの言いつけで、無駄にポールを怖がらせないよう胃酸逆流の確定診断と言って検査を受けるよう話しますが、結局は「膵臓ガンの疑いがある」とマルっと吐いてしまいます。
更に調べてみればステージⅢの膵臓ガンで余命1年だと発覚し、「余命が1年だと宣告された人は大抵取り乱すから場所を移した方がいい」と口走ってしまいました。
膵頭と周囲の臓器を切除し広範囲のガンを取り除く代わりに消化管再建が必要となってくるリスクを伴う複雑で危険な手術で長生きできる可能性に賭けるか、余命の1年を穏やかに過ごすかの選択を迫られるポール。
手術を受けて欲しいという家族の意思を尊重するも、やはり迫りくる死の危険に決意を固めるためには祈りに縋るしかない様子。
リム先生はERに来た〈アーシャ〉を担当することになり、まだ少女にも見える彼女が膣の再生手術を受けたいと訴えた事を若者の可愛い悩みで緊急のものではないと呆れ気味でしたが、いざ診察をしてみて言葉を失います。
2歳の時に体を縛られて割礼を受けたらしく、女性器を切り取られたアーシャが涙ながらに「こんなのは嫌」と訴える様子は痛々し過ぎてリム先生も彼女の受けた傷を少しでも解決してやろうと寄り添う決意を固めた様子。
未成年の手術には親の同意が必要になりますが、彼女が使った明らかに偽造と分かる18歳だと証明するIDを信じた体で法の抜け穴を潜ってでもアーシャを助けるため形成手術を行う気満々のリム先生。
術後の痛みが強く予定していた帰宅時間には帰さなかった事で、両親に連絡をつけて全てを話さなければならなくなってしまいます。
シリアスな場面なはずの両親登場シーンですが、父親がナンバーズのデビッドでどうしても笑ってしまいました。
児童福祉局にも虐待で通報していた事もあって病院に来ていたソーシャルワーカーは、親が推す危険の少ない外陰部の全切除か、リム先生の推す頬の組織を使った再建手術かの判断は本人に委ねる、と。
一族の伝統を気にしていた上に両親の前で性の話になったアーシャこと〈マーラ〉でしたが、痛みが強過ぎる事もあってか切除を頼みます。
リム先生はそんな手術はしたくないと拒否し、再度両親抜きの女同士で彼女を起こして意向を聞きますが欲しかった答えは得られず…。
しかしリム先生は手術の段階になって「口頭で彼女の同意を得られた」と嘘をつき、責任を取る覚悟で残っていた神経を活かす道を独断で決めたのです。
手術はうまくいき、目覚めたマーラは頬の内側の異変からリム先生がどんな手術をしたのか悟ったようで、両親には真実を隠したまま先生に感謝の言葉を告げました。
胃十二指腸動脈破裂という合併症を引き起こし、オペ中に亡くなってしまったポール。
ウソの練習は一旦保留にして、遺族へのデリケートな報告はクレアに任されます。
家族が責任のなすりつけ合いをする中で、ショーンの「彼は手術を望んでいた、僕にそう言ったんだ」という発言から、それがポール自身の選択で、家族に強いられた末の死ではなかったと納得。
「真実が誰も救えない時がウソの出番だ」というポールの教えに従ったショーンのウソは上出来と言えるでしょう。
執刀医選びに苦戦しているグラスマン院長は「グズグズしてるのは死が怖いから?」というショーンからの火の玉ストレートを受けて、ようやくコー先生を選んでオペへと進みました。
ショーンは、リアの居なかった日々が辛過ぎたようで、そのリアが突然戻ってきても感情に対応し切れず彼女を避け続け、ついにはハーシーに帰ってくれと怒りを露わにします。
よほど彼女と離れていた傷が大きく、また離れていくことへの恐れや、感情を振り回されることについていけないほどにリアを大切に思っているのでしょうし、このまま破局というのは悲し過ぎるのでどうにかなってもらいたい…。
グッド・ドクター 名医の条件 シーズン2 [ フレディ・ハイモア ]
▼Amazonプライム・ビデオでも視聴できます。
月額500円でプライム会員になれば、会員特典対象の映画やドラマ、アニメ、Prime Original 作品が見放題。30日間のトライアル期間でお試しも可能。
▼次回、エピソード3