エピソード1『ジャネット・ターナーの誕生日』“Happy Birthday, Jeanette Turner”
あらすじ
1990年代を舞台とする衝撃のサイコスリラー。ある3年間にわたる夏の出来事が、2人の少女を軸に描かれる。一方は恵まれた生活を送るも、ある日行方不明に。もう一方は人気者に憧れる日陰の存在から一躍羨まれる存在に変貌し、その後、国一番の嫌われ者となる。
ネタバレ感想
1993年、1994年、1995年の6月21日に起きた出来事からなるサイコスリラーだそうで、3年分の同じ日にちにどんな事件が巻き起こるのかというワクワクで期待値が上がります。
6月21日というのは主人公〈ジャネット・ターナー〉の誕生日。
93年時点で15歳になったいかにも家庭環境の良い家族の元で愛されて育ったウブな少女、94年にはボーイフレンドの〈ジェイミー〉と愛を囁き合い年相応に人生を楽しむティーンエイジャーに見えたジャネットが、95年には一転して暗く陰鬱な雰囲気の中、弁護士が訪ねてくるような状況に変わっていました。
93年、歯列矯正が目立つまだ垢抜けないジャネットは友人の〈マロリー〉、〈ヴィンセント〉と映画を見るためモールへ。
そこで見かけたイケてる先輩〈ケイト・ウォリス〉に意を決して声を掛けていましたが、なんと94年にはジャネットと付き合っているジェイミーはこの時ケイトの恋人だったようです。
そして94年にケイトは失踪しており、裁判で争っている相手というのはケイトなのでしょう。
略奪愛の後の失踪ではなく、失踪した後にくっついたのかようですが、何にせよジャネットがケイトの失踪に大きく関わっているような雰囲気です。
『やることリスト』を作って消化中のジャネット、マロリー、ヴィンセントの3人。
気乗りしないジャネットも言いくるめられ、彼女の父親が営む不動産事務所から空き家の鍵を拝借してくると、リストの12番『空き家でかくれんぼ』をクリアするため売約済みの看板が立つハンティントンロード324番地に忍び込みます。
引越し作業をしていた〈マーティン・ハリス〉と鉢合わせるも、何とかその場を乗り切りますが、ジャネット達の通う高校の新しい教頭になるらしいマーティンはなんだか怪しい存在です。
父〈グレッグ〉をして『ソシオパス』と称される95年のジャネットは相当にやさぐれていますが、グレッグがバーテンダーと交際している経緯も謎ですし、仲が良さそうだった兄〈デレク〉の気配も消えています。
94年、ケイトが居なくなってからのジャネットはダサ女を卒業してケイトの恋人や親友を自分のものにし、まさにコピー版ケイトに成り代わっており、自分達は捨てられたと憤るマロリーと、好意を抱いていたジャネットへの未練がなんだかんだで残っている様子のヴィンセントとは複雑な関係です。
それでもケイトのようになった自分に満足な様子だったジャネットが、1年後には国一番の嫌われ者にまで転落した過程がかなり気になるところで、行き来する3年間の移り変わりから目が離せません。
長らく失踪していたケイトは無事に解放され、誘拐犯の教頭マーティンは銃撃戦の末、射殺。
センセーショナルなニュースでケイトは一躍時の人となるわけですが、テレビでのインタビューで「誘拐されて数ヶ月後にある希望が訪れました、ある女の子が私を見た。彼女が通報してくれてもうすぐ助けが来ると思っていましたが、助けは来なかった…彼女は私がいない間に私の人生を乗っ取っていたんです」と告白し、ジャネットを名指しで痛烈に非難したのです。
確かにジャネットには動機があり、くすねていたマーティンの家の鍵も戻さず自分のものにしていました。
正直あまり期待せずに見始めたのですが、初っ端からかなり面白くて引き込まれます。
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▼次回、エピソード2