エピソード1『神の鉄槌』“The Hammer of God”
あらすじ
ブラウン神父は、ボーハン牧師が新しい時計台をお披露目するパーティーに参加していた。一方、牧師の弟であるノーマンは、招待されていないにもかかわらず、パーティーに現れ、周囲の人に悪態をつく。さらに、シメオン・バーンズとケンカを始める。
ネタバレ感想
『S.W.A.T.』や『デビルズ・アワー』を続けて見ていたので、次に新しいシリーズを見るなら事件物から離れた、ゆったり見れる日常ほのぼの系だとかヒューマンドラマの類がいいなぁ〜とぼんやり考えながらプライムビデオを漁っていたところ、見つけました『ブラウン神父』。
大抵は、評価の星の数とタイトル、そしてサムネイル画像だけを見てなんとなく良さそうなのを選ぶわけですが、いいじゃないですか、ブラウン神父。
BBCなのでエッジの効いたブリティッシュジョークでも聞けるんじゃないですか?『コール・ザ・ミッドワイフ』とか『ダウントン・アビー 』とかそういう感じですね??と期待を胸に膨らまし、英国物ならばまったり紅茶でも淹れて洒落込むかと思った矢先、開始5秒で何やら若妻が借金を盾に脅迫されている場面でこりゃあ穏やかじゃないぞ?
……からの小洒落たオープニングですよ。
想像とは全く違いましたが、もうこの時点でめちゃくちゃ面白そうです。当たりです。嬉しい誤算とはこの事か。
神父と言うからには街の人々との触れ合いだりなんだりと勝手に勘違いしてしまっていました。ブラウン神父は探偵だそうです。な、なるほどー!!!
そして、主演を務めるのはマーク・ウィリアムズ……ハリー・ポッターのロンのお父さん役の俳優だったとは。
時代背景は1950年代で、あぁ、それにしても1900年代全般を通して英国の風景はやはり美しい。
ブラウン神父(マーク・ウィリアムズ)
賞もとった苺のスコーンをこさえる噂好きなご夫人。ブラウン神父の秘書。
スージー・ヤシンスキー(カシャ・コルチェク)
ブラウン神父のところへ通う若い家政婦。ポーランド人。
レディ・フェリシア(ナンシー・キャロル)
お洒落でパーティーでは歌を披露することもある派手めな伯爵夫人。
シド・カーター(アレックス・プライス)
フェリシアの運転手。
バレンタイン警部補(ヒューゴ・スピアー)
ブラウン神父とは旧知で犬猿の仲。
聖公会の〈ボーハン牧師〉が、新設された時計塔の最初の鐘を祝うために開くちょっとしたティーパーティーは、宗派の垣根を超えた集会となったらしく、カトリック教会のブラウン神父を始め、マッカーシー夫人やスージーも招待されています。
冒頭で脅されていた若妻〈エリザベス・バーンズ〉も、牧師からの熱心な誘いに折れて、夫の〈シメオン・バーンズ〉と食後に出席することに。
寝室のベッドの下に〈ノーマン・ボーハン〉の財布が落ちているのを見つけてしまったシメオンはしばらく妻にもその事実を黙っていましたが、呼ばれてもいないのに突如パーティーに現れたイケすかない男代表かのようなノーマンが妻を舐め回すように見ている視線に堪えかねて殴り掛かります。
無礼で高飛車、地域の嫌われ者のようですが、なんとこの男、ボーハン牧師の弟らしいのです。
そして何やら、スージーはノーマンと揉めていて、この男に村から出ていけと怒鳴られているのも気になります。
からの、唐突に鳴り響くレディ・フェリシアの悲鳴。いきなりのノーマン殺害事件。
なるほど、ちょっと雑な感じが児童文学っぽさもあって良いですね。
弟の死に取り乱したボーハンは「考えるまでもない、1時間前弟に殴りかかったこの男が犯人です!」とシメオンを名指しし、仮にも牧師ともあろう人間があまりにも短絡的な発言をするので見ているこちらがギョッとします。やりたい放題な弟にお灸を据える意味でも、父親の財産は全て自分へという遺言をチラつかせて、ノーマンを勘当すると言っていた数時間前の自分の発言は忘れたかのような怒り心頭っぷりでした。
凶器のハンマーも傍に落ちていて、「あなたの持ち物か?」と聞かれて素直に頷くシメオン。しかし本当にシメオンの仕業なのか?容疑者候補がやや多過ぎてこれは大方違うのでしょう。悲痛な表情を浮かべっぱなしだったエリザベスは、夫ではなく自分が全てやったのだと自白して手錠をかけられましたが、ブラウン神父やボーハン牧師が考えるように、いくら不意を突いても小柄なエリザベスがあそこまでの傷を負わせられそうにもなく、脅迫まがいだったとは言え不貞を働いていた罪の意識と、夫を庇っての自白なのでしょう。
シメオンにはポーカーで作った50ポンドの借金があり、借用書を見つけたエリザベスはノーマンに帳消しにしてくれるよう頼んだところ、交換条件に体を求められ、やむを得ず受け入れたのだそう。いや、夫ぉ!!!元凶お前かい!
真偽はどうであれ、夫が容疑者候補筆頭になるのであればその間は何も言わないの一点張りなエリザベス。健気だ……。
バレンタイン警部補からエリザベスの懺悔の内容について訊ねられるも、守秘義務があると言って何も語らないくせに、警部補のいなくなった隙に何の迷いもなくオフィスに侵入して捜査ファイルを盗み見るブラウン神父。倫理観はどうした(笑)良い感じのガバガバ加減です。
証拠物件として押収された凶器のハンマーには指紋が検出されなかったという記述を見て、その後のブラウン神父は上の空でずっと何やら考え事に耽っている様子。
ノーマンが殺される前に、スージーが彼と言い争いになっていた場面を目撃しているマッカーシー夫人は、それをブラウン神父に話します。そして、その全てを盗み聞きしていたスージー。
仕事中に怪しい動きを見せたスージーを分かりやすく尾行するマッカーシー夫人(笑)
貧相な自宅に帰り着いたスージーは、急いで身の回りの荷物を纏めて出て行くも、ベッドの上に肝心のパスポートを忘れたままにしてきてしまいました。
賭場通いするシメオンを尾行して、愛のために妻の話を聞きなさいと諭していたブラウン神父を見つけてスージーの嘘を報告したマッカーシー夫人。
ロンドン発の列車に乗る寸前だったスージーを捕まえたブラウン神父は彼女から話を聞き出します。
ノーマンの家にも家政婦として通っていたスージーは、ある日ノーマンが寝室で男を相手にしている場面を見てしまったらしく、その秘密をダシにして難民キャンプのための援助を求めたそう。その話が拗れて村から出て行けと怒鳴られていた直後にノーマンが殺されたものの、犯人は自分ではないと話します。スージーめちゃくちゃ美人だな。
この時代、同性愛が公になれば逮捕されて強制的に薬物療法を受けさせられる大罪なわけです。
唯一の友人としてノーマンの埋葬に参列していたあのチョッキの男がお相手だったのですね。
やたらとエリザベス擁護派で、牧師らしからぬ言動が目立ったボーハンは、聖書の中にエリザベスの写真を挟んでいました。
時計台の鐘の遅れを直しに来ていたブラウン神父は、そこへ現れたボーハン牧師に真実を告白するよう迫ります。
あの日、時計の遅れを修理しようとシメオンの鍛冶場から工具を拝借して時計台の上へ向かった牧師は、弟が男と関係している場面を覗き見てしまったのです。
怒りが込み上げ、相手の男が去った直後に抜群のコントロールで投げ下ろされたハンマーはノーマンの後頭部を直撃した、と。
ブラウン神父の説得に応じて、ボーハン牧師は自首する事になりエリザベスの自白撤回もようやく認められました。
あの写真はエリザベスへの秘めたる片想いからのものなのか、無実の彼女が罪を被ってしまった罪悪感からのものなのか。どちらだったのでしょう。
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▼次回、エピソード2