エピソード2 “The Brewer's Daughter”
あらすじ
醸造所の娘グレースがシドと一夜を過ごし帰宅すると、醸造所が火事になっており、父ガブリエルが遺体で発見された。放火の証拠が出た上に、遺体が煙を吸っていなかったことから、マロリー警部補は毒殺を隠ぺいするための放火と断定。「夜中に現場付近でグレースを見た」との証言とさまざまな証拠からグレースが逮捕される。実は既婚者のグレースは、シドと一緒にいたというアリバイを警部補に言えず、ブラウン神父に助けを求める。
ネタバレ感想
ビール醸造所の娘〈グレース〉とパブで一緒になり、そのままトレーラーにお持ち帰りして一夜を明かしたシド。
翌朝グレースが自宅へ戻ると醸造所が火事を起こしていて、運び出された父〈ガブリエル・ケーン〉は亡くなっていました。
マッカーシー夫人の噂話を聞き、仕事もほっぽり出してグレースの安否を確かめに急ぐシド。本気になりかけていたシドは、グレースが無事で夫に慰められているところだと聞かされその場を後に。シドが来ているのに気が付いて追いかけて来たグレースは、親が決めた結婚で愛はないと話しますが、それならそうと先に人妻だと言っておいて欲しいものです。
マロリー警部補は態度の大きさの割にかなり小柄で、大柄な巡査達に囲まれながら命令口調で指示を出している姿がどこか滑稽です。
自然発火が濃厚かと思われている中でもグレースは放火を主張して、ブラウン神父に徹底的な調査を頼みました。
シドに話を聞いたブラウン神父は、グレースと親しくなったきっかけには、彼女とパブで口論になっていた〈オーウェン〉という男を追い払った経緯がある事を聞き出します。
同じ頃、掛けていたはずの鍵が開いていたり、ガソリン缶の蓋が樽置き場から見つかったり、警察も放火の可能性が高いことに気が付き始めています。
醸造所主任の〈マーティン〉が火事の直前に醸造所へ向かうグレースの影を見たと証言してしまい、グレースはシドと一緒だったアリバイがあっても不貞を自らバラすわけにもいかず八方塞がりに。
グレースの車から、見つかった蓋とピッタリ合うガソリン缶が出てきてしまい、身に覚えのない缶のせいで逮捕されてしまいます。
連行されながらもシドに黙っているよう頼み続けたグレースの容疑を晴らすには、やはり真犯人な辿り着くしかありません。
オーウェンは何かを盗んでクビにされた元従業員だと聞いていたマロリー警部補は、グレースとのパブでの口論についても聞き込みで既に情報を得ていました。
この状況にややこしい仮定話をつけたマロリー警部補は、オーウェンに放火を依頼するも断られたグレースが自ら火を付けたのだろう、と詰め寄ります。
それにしても、マーティンはグレースを陥れるようにも放火をするような人間にも見えません。一体、誰の人影と間違えたのかという話ですかね。
検死官によればガブリエルの遺体には煙を吸った形跡がないことから、あらかじめ毒殺した遺体を火事で隠そうとしたという殺人容疑に切り替えての捜査になってしまいました。放火犯というだけでも厄介なのに、殺人犯の容疑者にされたグレースは告解の時間もそこそこに別の尋問へと連れて行かれてしまいます。
彼女が最後にブラウン神父に放った「聖杯を捜して!」とはどういう意味なのか。
レディ・フェリシアの協力で巡査部長の目を盗み、封鎖された火災現場の事務所へ忍び込んだブラウン神父とシドは、銀の聖杯の絵が表紙になっている本を見つけてその中に隠されていた金庫の鍵を手にします。警部補に先を越されないよう本のことだとは言えなかったのですね。
金庫を開けると彼女が話していた通り帳簿や書類が入っていて、更にペントバルビトンの空瓶が。
ガブリエルと、グレースの夫〈ハリー〉が口論になった原因にあるという却下されたハリーの提案書を持ち帰って来た2人。
その内容は、醸造所と土地、店名を売るというもので、却下されたこの案を現実のものにするためにハリーが殺した説も出てきます。
金庫からはガブリエルの遺言も見つかっていて、最近書き換えられた遺言にはグレース1人に全財産を残すと記されていたのです。
今現在、殺人の容疑者にされているグレースには更に動機が生まれてしまう複雑な内容でした。
後妻の子で、ガブリエルは養父にあたる〈ローズ〉には何も遺らず、義父を亡くしても死者を悪く言ったり、義理姉の夫にあたるハリーに言い寄ったりしていた彼女はかなり怪しい。
絞首刑が迫っていようと頑なにシドといたアリバイを話さないグレースには、これで二度目だからという理由がありました。
オーウェンと逢瀬を重ねていたところをハリーに見つかり、彼はクビに。
マーティンにはクビの理由を泥棒だと伝えていた事でややこしい行き違いがあったのですね。
パブでもしつこく駆け落ちを誘ってきたオーウェンに断っていたところをシドに助けられたそう。なんというか、どこまでもお嬢様です。
オーウェンに話を聞きに行こうと動いたブラウン神父とシドは、彼が自宅で遺書を残してピストル自殺しているところを発見。
遺書には50ポンド貰って放火した、と書き残されています。
ハリーが片頭痛に悩んでいて強い薬を飲んでいるとグレースから聞いていたブラウン神父。
彼から薬をもらうふりで、一般的な片頭痛の薬より強いペントバルビトンの薬瓶を受け取ると、マロリー警部補にこれと同じ物が事務所にあったと報告。
帳簿にかいてあった50ポンドに関してハリーは、妻に浮気された事を隠したくて口止め料を払った際のものだと。
ローズの部屋から金髪のカツラも出てきて、2人が共謀してオーウェンを雇い事件を起こしたのだろうとしてハリーとローズはその場で逮捕。
しかし、2人の反応的にこれはどうやら違うようです。てっきりハリーかローズのどちらかが黒幕と思っていましたが。
釈放されたグレースはこのタイミングで町に残っても辛いからアメリカへ行くと話しており、これはどう考えても高飛びです。
マーティンいわく、グレースから従業員全員宛に解雇通知が届き、醸造事を売ることになったと聞いたり、読み書き講座を開くフェリシアさんからオーウェンは自分の名前すら書けないので講座へ参加予定だったと聞いたり。
グレースから従業員に宛てて書かれた手紙の筆跡は、オーウェンの遺書のものと一致。
あの夜、泥酔していたシドが寝付くのを待ってトレーラーを抜け出したグレースは、父親を毒殺して火をつける前に、ハリーに罪を着せるための薬瓶を仕込んでいました。
彼なら口止め料を払うだろうと踏んでいたグレースは、オーウェンとの逢瀬をわざとハリーに見せてオーウェンの自殺まで偽装。
警察は手掛かりを見逃すと考え、ブラウン神父に捜査をさせるためにわざとシドを選んで誘惑していたというガッチガチに計算され尽くした犯行だったのです。
冷酷な暴君だった父は家業を守るために迷わずハリーに自分を売ったし、そのハリーは精神的に弱くて鎮痛剤に依存。自由になるために他人を蹴落とすことを厭わない悪女っぷり。
ブラウン神父からの自首を願う説得にもどこ吹く風で逃げ出そうとしたグレース。呼んでいたマロリー警部補からしばらく逃げ回った後に、騙されていた事を悟った失意のシドにまた甘い言葉をかけようとするも、そう何度も上手くはいかずそのまま逮捕されました。
戻ったハリーは醸造所は売らずに、伝統を残しつつ近代化を進めるとの事。従業員達が職を失うこともなくなり良かったのではないでしょうか。
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