エピソード6『実証』“Proof of Concept”
あらすじ
ジャックを救出するために、ライトは妥協しなくてはならない。驚くべき情報により、CIAは国内でのテロ攻撃を阻止するチャンスを得る。
ネタバレ感想
エリザベスは多数決で長官代理から正式にCIA長官に承認されました。これでますます責任のある立場になったわけですが、権力があるからこそ現場の後ろ盾ができるのか、はたまた上層部からの圧も大きくなり下手に動けなくなるのか、どちらに転ぶのでしょう。
最終話にしてシーズン冒頭のライアンが捕まって吊されているシーンに繋がりました。
ライアン生捕りのシーンを生中継で見ていたグリーアは、ウォルターズの身柄を警察に引き渡さずCIAの管轄内で尋問。
ウォルターズは偽名なんですかね?ウィリアム・タトル中尉は元CIAで、その前はレンジャー連隊に所属していたという凄腕です。
やはりしぶといノーベンバーは肩を撃たれた割に元気そうで、シャベスと共に近くの漁村まで歩いて物資調達しております。キャシーが捕まっていた場所にライアンが連れて行かれたと考えており、どうにか助けに行くつもりの2人はボロいボートとガソリンを手に入れたのですが、シャベスは傷口に菌が入れば感染症になるから飛行機を探して迎えに来てくれと1人で出港。残されたノーベンバーは漁村の男〈ソムサク〉とタイのドンムアン空軍基地に向かいます。
家族を助けたのと引き換えにチャオ・ファからどんな情報をもらったのか吐かせるためにライアンを拷問するゼヤラ。恐ろしい女です。
エリザベスのところにノコノコやって来たオソジは、その場にグリーアもいて更に身柄拘束中のウォルターズの映る監視映像を見せられて全てがバレていると悟ると、免責協定と引き換えにライアンの居場所を話すと取引を持ちかけました。
「こんな取引はジャックが許さないぞ」と反対するグリーアに対し、「決断は長官の私がする、ジャックが何と言おうと彼を救えるなら構わない」と毅然と反論したエリザベス。
その頃、空港で一緒に逃げて来たチーとベヌとやり取りをしていたキャシーは、ベヌが持っていたあのぬいぐるみにUSBメモリが仕込まれているのを発見してすぐグリーアに連絡。
ミャンマーに着いたシャベスは目的地に辿り着き陽動作戦で侵入に成功し、その後も隠密殺戮を繰り返し警備をどんどん倒していきます。そう言えば凄腕でしたね。頼もしい。
拷問されているライアンを難なく見つけ出し、何のやらかしもなくゼヤラを殺してライアン救出に漕ぎ着けるシャベス。こっちが主人公か?てっきりグリーアが現地まで駆け付けてくるかと思いましたが、今回はシャベスに全て持っていかれましたね。ライアンに友人が増えて何よりです。
CIA時代の名刺を使って飛行機を貸してくれお空軍に頼むめちゃくちゃおじさんなノーベンバーが、ライアン救出の一報をグリーアに入れるも、ちょうどエリザベスに伝えると同時にオソジが免責協定の書類にサインし終わったところ。これは悔しいタイミング。
帰国しても仕事は終わらず、肝心の他の爆弾探しに取り掛からねばなりません。パトリックが調べ上げた情報の山からウォルターズの使っていた暗号の鍵がモルモンの欽定訳聖書だと判明したらしく、聖書を使ってチャオ・ファのデータのキーを読み解くと次の輸送先はメキシコで、ミャンマーとの中継地がラゴスだと気付くライアン。
忘れかけていたウドー大統領暗殺とここで繋がりました。港を確保するために始末する必要があった、と。
ウォルターズに爆弾の送り先を聞くと、「最後の一手を打つのはアデだ」とのこと。免責もないのに案外あっさり話すんですね。
アデとのやり取りはデータが残らない郵便を使っているらしく、グリーアとライアンに見張られながらビズハブ社に届いている郵便物を回収しに行きます。
お目当ての郵便物の中身は車の鍵で、ブツを載せた車を車両運搬トラックで運び込むという輸送方法が判明。あらかじめキーが送られてくる必要があるのかどうかよく分かりませんが、とにかく“デレク・ヒル・モーターズ”に注文済みだった5台のTOYOTA車に関してウォルターズの名で問い合わせするとまだ着いていないとのこと。
ライアン達は急いでアメリカとメキシコの国境に向かい、監視カメラ越しに該当車両を捜します。
エリザベスの全面的なバックアップもあり、怪しいトラックの積載量の重量差を割り出しほぼクロだと分かったというのに、退却命令は間に合わず、現場でトラックの横についていたパトカー内の警官は撃たれ、そのままトラックは国境の検問を強引に通過しようと暴走。
結局こうなるなら警官の命も、巻き込まれる市民の命も無駄ですし、ライアンやエリザベスらがあせあせしながら重量差を確認したりする意味はなかったような。クロの場合は退却を命じるのならもっと慎重に気付かれないよう動く指示は出せなかったのか。
ここでもシャベスの活躍があり、周りからワラワラ出てきた武装集団は始末。後はTOYOTA車に積まれているであろう爆発物を探し出して何とかせねばなりません。
トリガーを起動させた合図で爆発物は見つかりましたが、もし爆発したらどうすんだ(笑)結局、簡単に見つかった爆弾も一か八かなケーブル切断で解除に成功してしまいました。ライアンは爆弾処理の知識があるというわけでもなさそうなのに、賭けに出るにしても爆発物があると分かって現場に行っているのだから処理班くらい呼んでこれなかったのか?運に全てを預け過ぎだろ。
残るは逃げ切りを確信していた様子のオソジへの制裁ですが、CIAの扱う事件では免責があっても、殺人事件となると警察の管轄になるというアナを突き、自分の目の前で連行させたエリザベス。
上院情報委員会の公開審議で発言するライアン。自分達がクロアチアで動いたことによりゼヤラに作戦の実行を早めさせてしまったこと、しかしその焦りから小さなミスが生じたと話します。
国外からアメリカに入国する車両輸送車は通常事前の登録や許可が必要になるも、お偉方の許可を直接得ることで事前登録をすっ飛ばせるという特例制度で国境を突破しようとしていたトラック。つまり、爆弾を載せたトラックがアメリカに入れるよう裏で手を回した高官が存在し、その人物の署名が確固たる証拠として残ってしまったということです。
ヘンショウ上院議員に向かってその書類を掲げ、勾留中のアデ・オソジから再選運動で献金を受けた見返りに署名したテロの共犯者だと公の場で糾弾するライアン。一部始終は生中継でテレビ放送もされています。完璧な追及でしたが、公開審議の途中で勝手に退出せんでも(笑)
まぁ、とにかく『よくやった』ということで終わり良ければ全て良し。ライアンはCIAを辞めたということですが、この男ならどうせすぐに戻ることになりそう。
相変わらず詰め込み癖を感じるシーズンラストでした。ライアンが攫われたのを助けるくだりで丸々1話くらいいけたような気がします。
シーズンを追うごとにライアンがめちゃくちゃ良い奴になっていったら、彼を好きになり始めたらどうしよう……と恐れておりましたが、そんな不安は杞憂に終わり、最初から最後までアンチライアン視点でお送りしました。ホッ。
やはりかなり脇を固めるキャスト陣に助けられている部分が大きいという印象は変わらず。グリーアやノーベンバーを筆頭に、シーズンごとに共闘することになるサブキャラが良い味を出してくれていたように思います。
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