エピソード10『名もなき死に祈りを』“Book of the Unclaimed Dead”
あらすじ
ボッシュとスナイダーはエライアスの事件全体を揺るがしうる決定的証拠を発見する。エドガーとロバートソンは共に、苦い思いを味わう。アーヴィングは敵を窮地へと追いやる。ボッシュはエライアス殺害の容疑者を一人追いかけ、自らの過去に直面することになる。
ネタバレ感想
エンジェルズ・フライトの上にあるエライアスの別宅を捜査していたエドガーを呼び出したボッシュは、ウォーカーは地下通路を使ったはずだと教えます。
パーティー会場からエンジェルズ・フライトは20分もあれば往復可能で、殺害を終えて銃を捨て、エライアスを呼び出した携帯を壊したという仮説が立てられ、オシェイを動かすためにも証拠の銃を発見する必要がありそうです。
モイ刑事は狙撃犯が見つかったとご丁寧に連絡してきてくれたというのに、ボッシュとエドガーはしばらく様子見するという彼らの意向を無視してビリヤード場に踏み込みます(笑)
その場に居た客にエディとチェンの写真を見せると、エディはここに居て後からチェンが来てしばらくすると裏口から出て行ってエディもすぐ後を追ったと聞くボッシュ達。
店前に停めてあった車に血痕がついているのをエドガーが見つけ、トランクを開けてみると殺されているエディの遺体が詰め込まれていました。
口封じで殺されたであろうエディの口にはボッシュの名刺が挿されており、分かりやすい脅迫です。
ダイ・ハードなら追いかけて行って飛び立とうとする飛行機にしがみついてどうにか爆破するところですが、現実的なボッシュでは急いで飛行場に駆けつけるも目の前でチェンが優雅に飛び立っていく様を歯軋りして見送ることしかできません。
グリフィン達によれば、チェンは大物の息子だが悪党に成り下がった男で、何が狙いなのかカネをアメリカの銀行に移す動きがあったのだそう。大統領すら迂闊に手を出せないとはどんな人物なのか。
敢えて泳がせて上海まで追い、誰と接触するか見るのだそうで、捜査上あくまでもこちらがチェンの正体を掴んでいると知られてはならないそうです。ボッシュが啖呵切った時点でもはやアウトでは？
ここでエレノアの恨みとしてグリフィンを派手に殴るボッシュはさすがハリー・ボッシュ。
デンにエドガーが調べていた携帯を渡し、エレノアが撮った動画をグリフィンが中国のパイプ役に送り、そのパイプ役がチェンに密告したという経緯を伝えます。危険だとも知らずハチの巣をつつき何が出るか見ようとした結果が殺し屋で、エレノアにそんな危険を侵させたグリフィンはボスの器じゃないと言い切るボッシュ。なるほどな。スパイではなくて良かったですが、エレノアをFBIで雇う話の時も何かと有耶無耶にしていた節もあり信用しきれない男です。
マディはチャップマン大進学を決め、LAからは少し離れるみたいです。
実は話を聞いていて母親の携帯をコピーしたのをしっていたマディは、データの在処まで分かっている上でそのデータを見たいとボッシュにしっかり許可を得るしっかり者。良い刑事にもなれそう。
チーフは自分が抱き込んだ記者の〈クック〉をカフェに呼び出し、ジュンがチーフの代理として彼女と落ち合い、オフレコで“確かな情報”を流します。
「レイモス市長や警察委員会らエライアス事件の主任刑事を降ろそうとしている」とボッシュに圧力が掛かりそうな現状を伝え、「ウォーカーと市長が癒着してないか調べてみて」とヒントを与えるジュン。チーフはえらく彼女を信用しているのですね。
エライアスの所持品を洗い直していたボッシュとスナイダーは、手詰まりだったところから指輪と25セント玉に偽造されたケースを組み合わせることで中身が蓋が外れるという仕組みをほとんど偶然に近い形で見つけ出し、その中にはずっと探していたマイクロSDチップが。
自分も見たいというスナイダーに口止めして席を外させ、一人で拷問映像を確認するボッシュ。そこにはしっかりシーアンとドレイクがハリスを痛め付けている様子が映っておりました。
証拠映像を見つけたら対処するから連絡してこいというチーフを無視したボッシュが向かったのはハリス達のところ。エライアスの秘書カプランにSDカードを渡し、「俺は関与しないけれど、所持品の中から君が見つけたことにしてその映像の存在を証言してほしい」と頼みます。
警官の過ちを揉み消させないための動きとして、敵陣に渡すというのはこれ以上ない方法なのかもしれません。
恐れていたデモは予想の10分の1ほどの規模で穏やかなものになってきています。
チーフを裏切って保身のために自分もデモに参加しようとしていたレイモス市長も到着してみて「話が違うぞ」とお怒りムード。
そんなタイミングで、『市長と市議の甘い関係』と見出しが付いたネットニュースまで出て、その内容はクラーク市議から市長選でレイモスに献金があり、その2日後ウォーカーのビルに建設許可を出したというズブズブなもの。これはチーフの完全勝利に終わりそうです。
残るは諸悪の根源ウォーカーですが、リンカーンから押収した携帯を持ち出したボッシュが、彼女を装ってメールを送り地下通路に誘き出しております。
隠していたエライアス殺しの凶器となった銃を処分しようと隠し場所から取り出したところを見て銃を突きつけるボッシュ。
ウォーカーはボッシュを挑発して撃たせようとしますが、それには乗らず最終的にマージョリー殺しも本人に自白させます。
後からマディに追跡アプリを使って位置を教えて貰って追いかけてきたエドガーが全てを聞いていてくれて証人に。
大きな二つの事件にカタがつきました。
ボッシュが追い続けてきた母親の事件がシーズン4にして終幕し、今後はマージョリー殺害事件枠にエレノア殺害枠が入れ替わる形なのでしょう。ここまで安定して面白いのでシーズン5も楽しみです。
▼Amazonプライム・ビデオで視聴できます。
プライム会員になれば、会員特典対象の映画やドラマ、アニメ、Prime Original 作品が見放題。30日間のトライアル期間でお試しも可能。
▼次回、S5エピソード1
