第5話
あらすじ
住宅計画の影響で、ポプラーではメタノール入り酒の中毒者が浮浪するようになっていた。そんな中、ヴァイオレットら町の議員が代表団として下院に招待される。大臣との話し合いの中で、警察の取り締まりにより中毒者らを追い出すことが検討される。
ネタバレ感想
シスター・ジュリエンヌがハウスへの帰り道に酷いめまいを起こしてフレッドに助けられております。
ターナー医師の診断ではそこまで酷いものではなく休息が一番の治療だそうですが、ジュリエンヌは修道会が地下に来て100年目を記念するイベント前でいつにも増して忙しいのに自分が休めばノンナートゥスの運営が滞ると気が気ではありません。
前回倒れた時の話を引き合いに出され、医師からの安静命令が出されてしまったのでしばらくは休まざるを得なさそうですが、実際ジュリエンヌが不在でどこまで平常運転できるのか。
やる気満々のシスター・ヒルダをよそに、シスター・ジュリエンヌは「あなた以外に適任はいない」と大事な100周年イベントの代役をシーラに頼みました。
解体計画で居場所を失ったホームレスのメタノール中毒者が産院の前に溜まるようになり、地域住人はかなり迷惑がっております。
地域の新たな試みでもある結核患者用の“シャドフォースホステル”に回診に来ていたシスター・フランシスとナース・コリガン。
入居者の〈ハントリーさん〉が衰弱しているので医院へ連絡してターナー医師にも診てもらうと、やはりこの数日がヤマだそう。
誰も独りで逝かせはしないとシスター・フランシスとシスター・モニカはハントリーさんに付き添い最期を看取りました。
静脈瘤性潰瘍を患い3ヶ月フィリスが世話をした〈テルマ・ヘイグ〉が独りで育て上げた娘の〈ジュリー〉はクラブで歌手として活動しており、敏腕マネージャーの〈ルーイン〉に仕事関係を任せております。
妊娠を隠してステージに上がり続けているジュリーはルーインだけでなく父親の〈ジェフ〉にも妊娠を伝えていませんでしたが、オーディションを控えている中で重度の羊膜感染を起こしてしまいターナー医師からもストップの声が。
仕事人間なルーインは妊娠を告げられ、なんだかんだと文句を言った後にまだ生まれてもいない赤ん坊を託児所に預かってもらう案を勝手に検討し始めており、担当が厳しく対応してくれるフィリスで良かった…。
そこへ、テルマからの連絡を受けたジェフが臨港列車に飛び乗って軍服のままジュリーに会いに来てプロポーズ。結婚特別許可を申請して受理を待てずにそのまま飛び出してきたそうです。ジェフ、思ってたより良い男じゃないですか。
コットンタワー在住の〈ジョアン・エイビス〉がヴァイオレットの所へ駆け込んできて2週間ダストシュートが壊れたままだし階段の電気も切れてると行政の不手際の苦情を申し立てております。
労働者の話に耳を傾ける〈ストナム卿〉が大臣になり、直接話を聞きたいから下院に代表団を送るよう言われたヴァイオレット。ノンナートゥスの存続をかけた地域住民の意見も引っ提げてストナム卿にどう訴えてくれるのかに期待です。
大臣には40分も話をさせてもらえたらしく、現状の地域の問題としてメタノール中毒者問題にも言及し、警察による取り締まりで追い出すよう取り計ってもらえたというヴァイオレットの報告を聞いて、ホームレスで中毒者の〈バーナード〉に敬意を示していたフレッドは根本的な解決になっていないと溜め息をつく結果に。
バーナードに歩み寄っていたのはフレッドだけでなくナース・コリガンもで、産院に彼女を探しに来たバーナードはナンシーが不在だと聞いて「医師に診てもらうほどじゃない」と帰ってしまいました。
おそらくナース・コリガンにしか心を開かないであろうバーナードを診察するため、夜中にホームレスの溜まり場へ女性1人で行かせるわけにはいかずターナー医師はフレッドに護衛を頼みます。
メタノール中毒者は未精製のアルコールが体内から肉を腐らせることで凄まじい臭いを放っていることも問題で、ユーカリの軟膏でどこまで凌げるのか。
状況は想像以上に酷く、靴を脱がそうとすると靴と一緒に壊疽した足が取れてしまうというショッキングなことに。それでも何も感じなかったというのがこれまた酷さを物語っています。
救急車が呼ばれ病院へ送られたバーナードは運が良ければ膝下だけの切断で済むそうですが、その上でこの先明るい未来があるとは到底思えないのがなぁ。
フレッドからホームレス達を他所へ追いやるのは賛成できないし彼らもまたここの住人だろう、と諭されたヴァイオレットは考を改め、入院中のバーナードを訪ねて彼に年金受給者向け慈善団体からの差し入れとして必需品を届けています。
その後もバーナードに付き添うナース・コリガンは母を追ってこのまま死にたいと吐露するバーナードに心を痛めながらも、ハントリーさんを看取っていたナース・フランシスにこの仕事との向き合い方を聞き、死の間際に精一杯の愛情を注いで送り出しておりました。
ジェフとジュリーはあの後すぐに結婚の届を受理してもらい夫婦となったはいいものの花嫁衣装のまま突然産気づき産院へ。
かなりの早産でロクに心の準備も出来ていないままのお産で怯えて泣いてばかりだったジュリーも百戦錬磨のフィリスとルシルの助産で無事に赤ん坊を産み落としました。
赤ん坊は早くも熱を出して感染症の疑いがあり、心配するジュリーも血圧が上がりっぱなし。軍を脱走した形になっているジェフには迎えがきて手錠をかけられ連行されるわで全方位がグラついておりましたが、ジュリーは夢だったレコード会社との契約を捨てても赤ん坊と一緒に居る道を選びます。
バーナードの死を受けてヴァイオレットは、結核患者用のホステルがあるようにアルコール中毒の患者にも同様の施設を町に作る計画を決めたようです。
シーラのことは認めている反面、自分がジュリエンヌの代理を務めたかったシスター・ヒルダは、修道会の大事なイベントを“元シスター”に任せることに難色を示しておりますが、これはその通りと言えばその通りなんですよね。
それでもノンナートゥス・ハウスの100周年記念式は無事に成功です。
マシューはとうとうトリクシーに思いの丈を伝えるのですが、「もしよければ君に腕いっぱいの花を贈りたい」という英国紳士過ぎる大人の言葉はさすがでした。
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