エピソード1『潜入』“Persuader”
あらすじ
リーチャーは誘拐事件を阻止したのをきっかけに、謎多き実業家ザカリー・ベックと接触する。
ネタバレ感想
いつの間にやら予告編が上がっていて、配信開始を楽しみにしていました。
ヘイヴンバースト大学があるメイン州アボッツヴィルのレコード店にバンで乗り付けたジャック・リーチャーは、相変わらずの根無草生活をしている様子で中古レコードを持ち込んで当面の生活費を稼ぐつもりです。
査定してもらっている間に、店の前で怪しい車を見つけ観察していると、その車が別の車に明らかに故意の衝突をしかけ、中に乗っていた学生を銃で脅して連れ去ろうとしているではないですか。
リーチャーも応戦し、犯人を射殺。まだ共犯がいる可能性もあり、被害者の学生を自分のバンに乗せたところで追ってきた別の男を反射的に射殺するのですが、倒れた男が持っていたのは警察バッジでなんと警官を撃ってしまった上にそのまま被害者を連れて逃亡を謀ります。
発砲音を聞きつけた大学内警察のパトカーとカーチェイスになり、めちゃくちゃ悪人始まりだな(笑)
とりあえずパトカーを大破に追い込んで撒けたものの、「もう手配されているだろうから車を乗り換えるぞ」って完全に悪党のセリフです。
無許可の違法な銃で警官を撃ったリーチャーはすぐにでも姿を消さなければならず、別の車をちょいと拝借するタイミングで被害者の学生を「もう十分助けた、後はなんとかしろ」と突き放しますが、お坊ちゃん気質な青年は「せめて家まで送って、父さんは金持ちでコネもあるからきっと息子の命の恩人を助けてくれるよ」と。そして、5年前にも誘拐されており、その時に左耳を切り落とされたのだそう。
父親は絨毯の輸入業者という大金の絡まなさそうな仕事な反面、資産家だそうで莫大な財産狙いのプロから狙われ続けているのです。
護衛も吹き飛ばされ、相手がプロならなおさら守ってくれたキャンキャン吠える子どもを見捨てられず、ここでようやく名前を聞きます。
青年〈リチャード・ベック〉を海沿いの大邸宅まで送り届けたリーチャー。
自宅の敷地に入るにも〈ポール・ヴァンホーヴァン“ポーリー”〉という超コワモテのいかつい警備に止められ車から降ろされてボディチェックを受けます。巨漢のリーチャーが見上げるほどの大男で、これぐらいしっかり警戒を怠らない人物を護衛に付けた方がいいのでは?
ようやく自宅の中に入れたと思っても、休憩中の使用人達はかなり冷めた対応で、中でも警備主任の〈チャップマン・デューク〉はリーチャーに対して客人だとは思っていない態度です。
リチャードの父〈ザカリー・ベック〉の書斎に通され、さすがに息子の命の恩人をもてなそうとするベック氏。
既にリチャード本人から電話で話はついていて、何か付け加えることはあるかと聞かれて殺された護衛が無能過ぎると答えます。ボンボンが集う学生街にボロい小型トラックは浮いていて、あんなのにも気付かず警戒しないなんて、と。なぜ目端がきくのか聞かれて軍警察にいたことを明かしました。
「数日隠れる場所と偽IDを買う金が欲しい」という要求に「借りがあるから方法を探ってみる」と言ったベックでしたが、リーチャーは目の前の男がどうにかして自分の指紋を取ろうとしていることに気付いてわざわざグラスを触って取りやすいように指紋をこれみよがしに付けて部屋を出ます。
次に案内されたのはオフィスではなく馬小屋の中で、既に指紋を照合して申し分ない経歴を確認したベックは、護衛が足りていないこの家にリーチャーを雇いたいようです。
この頼み方がお願いではなく命令で、警官を撃ち殺したリーチャーの身柄を警察に突き出してもいいんだぞ、という脅し付き。
どんな命令にも従うかチェックするための試験として1発の弾がこめられた銃でロシアンルーレットをさせられたのですが、合格と言われたのに何度も引き金を引くリーチャーの狂気にその場に居たベック、ポーリー、デュークの3人はドン引きでした(笑)弾に火薬は入っておらず、ダミーだと見抜いた上での行動だったようですが、デュークが引き金を引くとしっかり本物の弾が入っていたことが確認できました。危ないな。
通された部屋に一晩閉じ込められることになり、盗聴器がないか徹底的に確認したリーチャーは靴底から小型の携帯を取り出し、どこかへ電話をすると「潜入した」とひと言。
ここでタイトル『REACHER』バーーンですよ、カッコ良過ぎるだろ(笑)
遡ること数日前。
バス停でカモを物色していた青年を止めて100ドル渡してやるリーチャー。
そんな話をしているうちに、向かいの建物から出てきた男が車に乗って走り去ってしまい、顔色が変わったリーチャーはすぐさま電話を借りて軍に連絡。
かつてリーチャーが創設した第110特別捜査部隊に連絡して「至急指揮官を」と要求しますが、電話口の〈パウエル准尉〉によれば〈ターナー少佐〉は2週間の潜入捜査で連絡不能だそう。
部隊の創設者であり伝説級の男リーチャー少佐相手にパウエルはやや興奮気味で、車のナンバーをその場で調べてもらいます。
検索結果ではエラーが出て、また調べてかけ直すと言われて携帯電話を持たないリーチャーは宿泊先のモーテルを教えました。
モーテルに戻ると、パウエルを脅して一連の流れを白状させたらしい、連邦捜査官の若手〈スティーヴン・エリオット〉とベテラン〈ヴィラヌエヴァ“ヴィリー”〉、そして紅一点の〈スーザン・ダフィ〉が押し掛けてきます。
スーザンは、「絨毯の輸入業者“ビザール・バザール”を調べてる」と伝えます。というのも数週間前、麻薬密売人〈プラド〉が絨毯業者の社長にロサンゼルスからわざわざ会いに来ており、社長は恐らく密輸犯だと踏んでいるのです。それも、アメリカ西部に流通する麻薬の大半に関与しているほどの規模ですが、証拠はなく自宅住所の公式記録もなく手詰まりだそう。
しかし、絨毯業者の社長が密売人に会いに行った車はリーチャーがパウエルに調べさせたナンバーと一致し、ここに辿り着いた、と。
協力の条件に、軍の情報部に居ながら敵国に機密を売っていたが逃げられた〈F・ゼイヴィア・クイン中佐〉についての情報を出してもらいます。病院に運び込まれたクインはその後も「記憶がない」の一点張りだったそうですが、不満を持つ顧客の悪党から撃たれたのだろうとスーザン達に教えるリーチャー。
そのクインがザカリー・ベックの車に乗っていたのを見かけてナンバー照合を頼んだわけです。
密売人のプラドを何週間も監視していたスーザン達でしたが、令状の不備で証拠を全部ダメにしてしまい捜査から外され、チームリーダーだから自由に行動できるスーザンは今は非公式でプラドが接触したベックを追っているそう。
しかしベックの尻尾が掴めず、自分の連絡員〈テリーサ・ダニエル〉に“ビザール・バザール”の募集広告に応募させて倉庫の仕事に就いた彼女からベックの情報を得るはずが1週間ほど前にテリーサは姿を消してしまいました。
ベックを探っていたことがバレてトラブルに巻き込まれてしまったと確信しているスーザンですが、元薬物中毒者を探すために地元の実業家への家宅捜索令状が出るとは思えず、独自の捜査をしているのです。
リーチャーにクインとテリーサを2人とも捜すよう協力を求め、ベックの息子リチャードを利用した計画を提案したのもスーザンでした。
スーザンの計画の粗をかなりアウト寄りなグレーゾーンの代替案で補完したのはリーチャーですが(笑)
とにかく頼りない下っ端感に溢れるエリオットは令状でミスした責任を感じていて、危険が伴うリチャードの誘拐犯役を自ら志願。
リチャードが間近で見ている状況なので、まずは彼を徹底的に信じ込ませるため、自主制作映画で使われている小道具を使って遠隔スイッチでエリオットの死を偽装していたのです。
その後も徹底的に計画を立て、リチャードの心理を読みながら警察に行く選択肢を潰すために『警官を殺す』というシナリオも出来上がりました。あの警官がヴィラヌエヴァだったのが笑えます。
そもそもリーチャーがバンに乗って現れたのが不思議だったんですよね、公共交通機関派なのに(笑)
底に仕込みのある靴も政府支給の追跡不可能な衛星電話も計画直前にスーザンから託されており、すべての前準備が明かされてここからベックに雇われた現在に繋がりました。
デュークがわざわざ外に食事を運んでいたのも、馬車小屋の地下あたりに監禁されているだろうテリーサのものではないかという疑惑を衛星電話でスーザンに伝え、皆が寝静まるのを待って早速調べてみると報告。まだまだ警戒されている状況で動くのが早いな。
深夜、宣言通り屋根伝いに表に出たリーチャーは馬小屋で見つけていた地下に繋がる扉を開いて下へ降りて行きます。
かなり広い地下にはボロボロの汚れたベッドが備え付けてあり、地面には食べかけの食事の痕が。
テリーサの姿こそありませんが、事前にスーザンから見せられていた彼女の写真に映っていたフープピアスが落ちていて、この場に居たのはほぼ確実でしょう。
相変わらず無骨で格好良いリーチャー。今回はスーザンがお相手になるんですかね。
ニーグリーの救援も期待しております。
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▼次回、エピソード2
