エピソード5『あなたの救世主ではない』“Not Your Savior”
あらすじ
パトロールに戻ったハーモンとディアスの間の亀裂が限界に達する。
ネタバレ感想
連絡が多く、警官の勤務体制についての理解があまりなかった様子の恋人が出て行ってご機嫌斜めなディアス。
トレイシーの方は以前に結婚していたことがあったそうで、離婚歴があるというのは意外です。お相手はロサンゼルス市警の警官だったそう。職場恋愛というのも意外です。
プライベートな話も少しして、ディアスが少し深刻な表情で「訪ねたい人がいる、母なんです。」と言ってパトロールがてら母親の職場まで一緒に出向き少しずつ気を許しあっている2人ですが、ディアスの母の対応で気まずさが。
ディアスの兄、つまりもう1人の息子〈ガブリエル〉の未来を警察が奪った、と主張しており、ディアスと一緒に来た上司であるトレイシーに対しても攻撃的な態度です。
ディアスを呼び出した理由も強烈で、「ガブリエルは賞金首になって命を狙われている、あなたがイースト・バリオを怒らせたからよ」とのこと。“狂人”の逮捕劇が、手錠をかけたラスマンや直接やり合ったトレイシーでなく、一介の新人を標的にした復讐に繋がるなんて。
無職の元夫〈マーク〉が10歳の娘〈アビー〉を返さないと言ってマークの家のドアを叩き続ける〈ティナ〉。
ティナの通報で現場に駆け付けたトレイシーとディアス。トレイシーが家の中へ入るのですが、家に居たマークの元恋人は「病気で寝てる」と言っていたはずなのに、外から施錠できる仕組みになっている子供部屋にアビーはおらず、いくつものコードが窓から外へ続いているのを確認して外へ。
コードが繋がっている小さな納屋からは何やら怪しい話し声が聞こえ、ディアスと踏み込むと中では椅子に拘束されたアビーがマークともう1人の髭もじゃ男に囲まれ黒魔術の儀式でもしているかのような状況でした。
脱水を起こして朦朧としているアビーは救急車で運ばれますが、当の父親はというと悪びれもない様子で「憑依されてる!暴れて大変だから救済を」と開き直ります。
悪魔祓いのプロを自称する髭もじゃも、そもそもこれが虐待だとは本心から思っていなさそうでタチが悪い。
要請した応援と救急車の到着で人が増えており、その中にはトレイシーの元旦那〈オースティン〉も。
オースティンは「出動先のフニペロ海岸で君のお姉さんと会った。会いに行けよ、姉妹だろ。」と言いますが、「前回実家に連れ帰った時は亡き父が母に贈った指輪を覚せい剤に換えた。善意はありがたいけど姉にはうんざりなのよ。母も私も傷ついた」と拒絶したトレイシー。予想以上にお姉さんはやさぐれてるみたいですね。
姉の話での動揺も収まらないうちにディアスから“狂人”の逮捕の報復で兄が標的にされたと聞かされます。
以前、トレイシーが訪ねたバリオの大物なら助けてくれるかも、と考えているディアスに対し「検事局の友人に保護拘置を頼む」と解決策を提示するトレイシーでしたが、「兄が生きる世界で保護拘置というのは亡命です、無意味だ。」と反論するディアス。
そんな話をしていた直後にディアスの携帯に兄から連絡が。今どきは刑務所からでもコレクトコール以外にスマホを使ってテレビ電話ができるのか?メールもできるみたいですし、ゆるゆるだな。
元気そうで飄々としている様子ですが、バリオの標的にされているというのは事実らしく、気が気ではないディアス。警察嫌いを隠そうともしない母親に対し、兄貴の方が弟の警官としての道を応援してくれていて自分のために何かしてキャリアを潰すなという配慮まで見せてくれています。良い奴かよ。
兄が心配でたまらないディアスは、緊急事態でもスモーキーとの仲介をしてくれないトレイシーに腹を立てて「これだから嫌われる、あなたは信用できない」と面と向かって批判。心配は分かりますが、それとこれとは話が違うような。9割八つ当たりです。
そしてこんな言い合いの中でも街で起きる事件は待ってくれません。
すぐそばのガソリンスタンドで夫婦か言い合う様子が目に入り、見て見ぬふりもできず近付くと、夫の方が双極性障害で自殺すると言っているそう。徐々にヒートアップしていき、ガソリンを自分にかけてライターを取り出しました。必死にディアスが止めるも最終的には火をつけてしまい、車に取り残された幼い子供の目の前で火だるまになる父親。子供がトラウマを植え付けられるろくでもない事件が今日だけで立て続けに起こっています。
ディアスはすぐに子供を車から助け出す行動に移り、父親の方は店から出てきた民間人に消火器で鎮火され命の危険は無さそうでしたが、こういう場合に咄嗟に目の前で燃えている人間の火を消そうとしてしまいそうですが、そちらは無視して瞬時に子供の方を助けに行くという行動も明確に規則がありそうだな、と感じました。
最悪な1日を消化しきれていないディアスに、あれで良かった、介入していなければ家族はもっと苦しんだ、と自分達の行動がブレないよう律されたメンタルを保つための考え方を口にするトレイシー。
2人の間の空気にはまだ刺々しさが多少残っている中、トレイシーは「あなたが聞いた話だけど……私がラスマンの相棒の暴力をいさめたら突き飛ばされたの。そのせいで彼は解雇され隠蔽した同僚もクビに。ラスマンは警部補に昇格し損ねた。私のせいにされたけど苦情も申し立ててない、言いたい奴には言わせておく。でも今度私の本気を疑ったら許さない」と厳しく伝えました。
予想はしていたけれどやはりただの逆恨みじゃないですか。
真相を知ったディアスも、自分の口から出てしまった暴言は取り消せませんし、気まずいよなぁ。
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▼次回、エピソード6
