エピソード13『因縁の対決』“Moot Point”
あらすじ
経歴詐称の件が片付き、仕事を続けられることになり喜ぶマイク。ルイスを説得してくれたハーヴィーにお礼がしたいとドナに探りを入れ、ハーヴィーがロースクール時代の模擬裁判で3年連続敗北を喫したステンプルを、IT企業2社が争う裁判で倒すチャンスをプレゼントする。ハーヴィーを避け続けてきたステンプルは気弱で凡庸に見えたが、実はかなりの練腕弁護士で、ハーヴィーとマイクは振り回されることに・・・。一 方、ルイスは新入りパートナーのスコッティと対立し、お互いに足を引っ張り合う。
ネタバレ感想
ルイスの説得をしてくれたハーヴィーに何かお礼を贈りたいと考えるマイク。
レイチェルから「お金で買えない物がいい」と言われ、ドナにアドバイスを求めたところ、「何もない。欲しいものは全て持ってる、それ以外は不要よ」とバッサリ(笑)
どうしても感謝の気持ちを伝えたいのだと気持ちを話すと、「一つだけある、欲しがってるけど手に入らないもの。でもあなたにゲットできるわけない」とのこと。
パートナー会議で、ジェシカから新しいシニア・パートナーとして紹介されているデーナ・スコットことスコッティ。
“フランクリン輸送”の買収の案件をやりたいと名乗り、ジェシカから任されるのですが、フランクリンは無名企業だった頃にルイスが見つけた顧客で、空港で手間取り会議に遅れた隙に横取りされたことに怒ったルイスは「君のような新入りに取られてたまるか!」と吠え、ハーヴィーから「対等に接しろ」と釘を刺されます。 その上、ルイス自身が作成した付属定款にある【会議に10分遅れたパートナーは発言権を失う】という文言を持ち出されてルイスの完全敗北です(笑)
ドナからハーヴィーの欲しいものを聞いたマイクは、ハーヴィーがハーバード時代に模擬裁判で3年連続負けた因縁の相手〈A・エリオット・ステンプル〉との対決の場を用意。
この10年間ハーヴィーを避けまくってるステンプルが相手方の代理人になっている案件を見つけてきたのです。
ジェシカにスコッティの件を直談判するも、いつも周囲に敵を作っていることを咎められ、「今回目をつぶれば彼女との今後の関係が変わる。事務所でのあなたの立場も」と分かりやすい飴と鞭を与えられたルイス。
早速ケンカしたばかりのスコッティに賄賂持参で「友達になりたい」と頼みに行き、お礼を言うスコッティから適当に友達認定されるや否や「友達なら案件を返せ」と全く根本的な姿勢は変わりません。
“最高級パシュミナ”でもスコッティが靡かないと分かると、“新人は依頼人との面会に先輩を伴うこと”とする『定款19条5項B』なる項目をその場で作り出して適用すると言い出しました。
スコッティとルイスのバチバチの戦争が始まります。
スコッティとしては“ハーヴィーの女”という色眼鏡で見られるのではなく、“ルイスを倒した女”と呼ばれるためにわざとケンカをふっかけたそう。さすが、ハーヴィーの女(笑)
マイクはわざとピアソン・スペクターの事務所名を書き忘れ、いざ法廷に現れたステンプルは相手がハーヴィーという不意打ちを食らって裁判長に代理人交代を申し立てますが、ステンプルは『架空の姪の病気』を使う常習犯らしく、既に調べ上げていたマイクが対策済み。
代理人交代は認められず、罰金2000ドルを言い渡されて幸先良し。しかしハーヴィーは積年の屈辱を晴らすためにかなり慎重で油断することなくステンプルの案件を全て調べるようマイクに命じました。
その後、事務所に現れたステンプルは、友人も恋人もおらず成績も悪くて惨めなロースクール時代の中で、ハーヴィーに模擬裁判で連勝したことだけが過去の栄光だから何とかその勝ちを負けに上書きしないでくれ、とマイクに懇願。プライドのカケラも無い素直な頼み方で少し気の毒になるほど。
しかし、模擬裁判でも泣き落としを使っており、マイクは騙されるところだったことに気が付きます。
スコッティは初期のカトリーナの如く、わりと悪どいやり方でルイスを追い詰めており、ハーヴィーの友達宣言が効いて「君を映画ネタで喜ばすためにゴッドファーザーを見た」と言って映画から引用してくる健気なルイスの方が可愛げがあります(笑)
キラーワードの“リットしてやる!”というセリフにもめちゃくちゃバカにした笑いで「笑える、フェイスブックに書いとくわ」と返すスコッティの煽りスキルが高過ぎる(笑)
弁護士というのは、どいつもこいつもズル賢くて悪どい手法を平気で使うもの、というイメージが強いのがアメリカなのでしょうか。
証言録取の際にステンプルはこちら側の依頼人の前で、ハーヴィーが背任行為で訴えられたことや検察と確執があったせいで依頼人に不利益を与えたことなんかをベラベラ話し、15年も前の模擬裁判で3度も自分に負けている、模擬裁判で負けるぐるいなら本番ではどうなるかな、とほとんど事実を含んだハッタリをかましてきていやらしいったらないですな。
しかも去り際には「こっちには望み通り証言するアナリストがいる」と小声で囁き、分析結果の捏造を厭わない違法行為まで示唆。
小声すぎてベンジャミンが12時間かけても音声は拾ってこれなかったのですが、裁判長の前でハッタリをかまし、ステンプルが既に法廷で嘘をついていたという事実が功を奏して被告側のアナリストのデータ提供を認めさせました。
データを持ってきたステンプルは不利な立場を認めて新たな和解案も持参してきます。
負けてバカにされたことではなく、その後勝負から逃げ続けた態度が許せないハーヴィーは和解に応じるはずもないのですが、なんとステンプルは模擬裁判でも陪審員を買収しただけで実は勝ってすらいなかったと告白。
ハーヴィーが思いやりのない傲慢なクソ野郎で欲しい物を全部持っていたからやったと逆恨みを露わに開き直るステンプルですが、過去はどうあれ今のハーヴィーはどれだけ周囲を思い遣っていることか。傲慢は……まぁ、否定はできません。しかし実力は伴っております(笑)
「和解はしない。君が少しでも法を破ったらムショにぶち込んでやる」と事務所から追い出しました。
しかしここに来てステンプルも必死の足掻きを見せてきてハーヴィー達は守備に回らざるを得ない状況に追い込まれます。
追い詰められたフリをしていただけで陪審員を買収したのも嘘だと調子の良いステンプルは強がりなのか本当に作戦だったのか分かりません。
さすがに弱気になったハーヴィーは、ステンプル以外で唯一自分の裏をかけるジェシカにアドバイスを求め、和解案を受け入れる方針となりましたが、マイクが入ってきて「ジェシカは間違ってる」と本人の前でズバリ。
確かに、ステンプルからしてみれば騙し討ちの形で、たまたま相手がハーヴィーだったに過ぎず、真の目的は別にあると調べ上げてきたマイク。
恐らくは何年も狙っていた特殊接着剤の情報を開示請求で得るためにこじつけの特許侵害などと言い出し、反訴に持ち込んでいたのです。
反訴を取り下げ、接着剤の情報を盗もうとしていた不法行為を公に認めて、莫大な額を支払うという要求を飲めと迫り、開廷ギリギリのところで取引は成立。
マイクのアシストでようやくハーヴィーもステンプルに勝利となりました。
勝手に定款を変更したルイスの行いは除名ものらしく、大事にされたくなければ案件のことに首を突っ込むなと警告するスコッティ。
合併解消の際、ルイスの天敵であるナイジェルを送り込んだのもスコッティで、これで2勝目だそう(笑)
ジェシカから呼び出されたマイクは今回の勝利を褒められますが、雑誌社からの取材オファーはハーヴィーにさせるとのこと。
元々ハーヴィーのためにセッティングした案件でしたし、手柄を譲ることに完全に賛同したマイクでしたが、「今後も注目を浴びる案件は任せられない、注目を浴びればそれだけ探られることになる」とマイク自身のためでもある方針には頭では理解しながら複雑そうなマイクでした。
このままではただの負け犬になってしまうと必死なルイスはハーヴィーに対し、「スコッティに案件を返すよう頼んでくれ。君が友達として私に頼んだように私も頼んでる。私はマイクを見逃したんだ、私の頼みも聞いてくれ」と懇願すると、「友達と駆け引きはしたくない。これは友達からの頼みか?それとも貸しを返せってことか?」と言われ「貸しの方」と答えたところハーヴィーに心底ガッカリされて友達宣言も撤回されることに。
借りを返せと言われてしまえばそれまでで、ハーヴィーは自宅に祝杯をあげにきていたスコッティに「ルイスに案件を返してやれ」と頼みます。
どんな借りがあるのか聞いても教えてくれないハーヴィーに「恋人として頼んでる?それとも上司として?」と先ほどのハーヴィーからルイスへの問いかけにも似た質問がスコッティから出て、ハーヴィーから「上司として頼む」と言われてしまえばスコッティもこれを飲まざるを得ないのです。なんだか不毛だよなぁ。
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▼次回、エピソード14

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