ワンバトル・アフター・アナザー
あらすじ
かつては世を騒がせた革命家だったが、いまは平凡で冴えない日々を過ごすボブ。そんな彼の大切なひとり娘ウィラが、とある理由から命を狙われることとなってしまう。娘を守るため、次から次へと現れる刺客たちとの戦いに身を投じるボブだが、無慈悲な軍人のロックジョーが異常な執着心でウィラを狙い、父娘を追い詰めていく。
トマス・ピンチョンの小説「ヴァインランド」からインスピレーションを得た物語で、冴えない元革命家の男が、何者かにひとり娘を狙われたことから次々と現れる刺客たちとの戦いを強いられ、逃げる者と追う者が入り乱れる追走劇を展開する。
予告動画
ベルリン、カンヌ、ベネチアの3大映画祭で受賞歴を誇るポール・トーマス・アンダーソンが、レオナルド・ディカプリオを主演に迎えて手がけた監督作。
逃げ続ける中で革命家時代の闘争心を次第によみがえらせていくボブを、レオナルド・ディカプリオが演じ、ボブの宿敵であり、娘ウィラに執拗な執着をみせる軍人ロックジョーをショーン・ペンが怪演。ボブのピンチに現れる空手道場の謎のセンセイ(先生)をベニチオ・デル・トロ、ボブの革命家仲間をレジーナ・ホール、妻でカリスマ革命家をテヤナ・テイラーが演じ、新進俳優チェイス・インフィニティが娘ウィラ役を務める。
ネタバレ感想
ディカプリオ演じる元革命家が男手ひとつで育て上げた娘を巡って逃げたり追ったりするアクションスリラー。
これがあの『タイタニック』で美青年を演じた男と同一人物なのかとギョッとするほどの仕上がりです(笑)
革命の英雄とも呼ばれた男の落ちぶれっぷりは凄まじく、風貌もさることながら、長年酒とクスリに溺れすぎてひとり娘の命がかかっていても数十年前の合言葉を思い出せなくなるのですが、いくら事情を説明しても融通が効かない本部との電話での掛け合いや逆ギレぶりがコミカルで良かった。それも含めて、結局はディカプリオの画面映えがあってこそ、という感じ。同じやり取りでも恐らく無名俳優ではただの狙った感じのギャグシーンで終わっていたような気がします。
娘ウィラの出生の秘密のせいでこの数十年の時を経た追走劇が繰り広げられるわけですが、最初はなんのこっちゃ分からないまま執念深い変態軍人に狙われているようにしか見えません。
追って追われて、追われて追って、という感じで目まぐるしくてテンポもよく、革命家として活躍してきたからこその助太刀が得られたりと全てが過去と繋がっての今がある、という感じ。
年頃の娘なりに肝が座り過ぎているのも、空手を習っているからなだけでなく、親の遺伝子も強く影響しているのでしょう。
結局、最終的にはボブは迎えに行っただけでウィラ自身が持ち前の機転と度胸と判断力で全てカタをつけているというあたりにこの父娘の関係性が出ていました。
移民問題から始まるのでわりとお堅い系なのかと思えばなんのその。とにかくぶっ飛んだ系のテンポ感は先月見た『ザ・ザ・コルダのフェニキア計画』を彷彿とさせましたが、普通にボブの助けになってくれる空手家のセンセイ役がザ・ザ・コルダを演じたベニチオ・デル・トロだったからか?
白人至上主義グループやらなんやら、とことん詰め込んだ感じがありましたが、疾走感とユーモアが絶妙なバランスで最後まで飽きずに見れました。
評価(平均点高めの設定です。)
3.9 /5 点!
概要
時間:2時間42分
配給:ワーナー・ブラザース映画
公開日:2025年10月3日


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