エピソード12『許しのアヒル』“The Painting”
あらすじ
ドナの助言で母リリーに会いに行くことにしたハーヴィー。7年前、父親の葬儀のために実家に戻った際に、リリーが浮気相手のボビーとまだ関係が続い ていることを知りケンカ別れして以来、会っていな かった。和解できる自信がないままドナに励まされ、 リリーが勤める大学を訪れるが都合が悪いと言われ、弟マーカスの家に泊まることに。一方、マイクは正直に重罪の犯罪歴を自己申告したことと、一流事務所での経験を買われてネイサンの法律相談所に雇われる。
ネタバレ感想
ドナに言われた通り、父親が亡くなってから7年ぶりに母親と再会することを決めたハーヴィーですが、中々足取りは重たそう。
ドナに送り出されて飛行機に乗り遅れながらもボストンに向かい、母〈リリー〉が芸術を教えている大学へ行って7年ぶりの再会を果たしました。
年に一度の学生達の作品展だから今夜だけは無理だと言われ、一泊の予定を延長して翌日時間を作ることになり、ハーヴィーは弟の経営するレストランで席を取ってもらうことに。
とても7年ぶりの憎い母親相手の接し方には見えませんでしたし、母親の方もハーヴィーを心底歓迎していることが伝わってくるし、弟のマーカスも兄の大きな前進を喜んで受け入れており、案外溝が埋まるのは早いかもしれません。
かつてマイクがS4-ep.13でクレアへの恋心のためにロースクール生だと見栄を張って移民の申請を手伝った法律相談所では今も〈ネイサン〉が所長を務めているそうで、マイクの逮捕を新聞で知った上で、履歴書に嘘を書かず犯罪歴にチェックを入れていたマイクの正直さを買ってくれたそう。
「一流事務所出身のマイクをお茶汲み係の給料で雇えるのは相談所のためになる」とのことで、マイクはもちろんこの申し出を受け入れました。
どんな下っ端かと思えば、マイクには個室が用意されており、「ピアソン・スペクター・リットにいたエリートの新しい上司」として皆に紹介されます。皆マイクの犯罪歴を知っているのでしょうか?
とにかく「安く雇える優秀な人材」にマイクは打って付けだったわけです。
相談所に働くロースクール生で自信過剰気味な〈マリッサ〉を現実的なやり方で黙らせて強引に仕事を手伝うマイク。
悪質な大家から退去を迫られているシングルマザーの〈ソフィア・プライス〉との面談に同席すると、彼女の涙無しでは語れない現状に酷く同情して「解決する」旨の約束をしてしまうマリッサ。レイチェルっぽさを感じます。
「できると思っても約束しちゃダメだ」と警告したマイクに対し、「あなたと違って困ってる人が心配なの」だそうで、現実が見えておりません。最初からやたらと突っかかってきていたのはマイクの犯罪歴を知っていたからではなく、「一流事務所じゃ落ちこぼれで仕方なく庶民の相手をしてるんでしょ!」と的外れながらホッとする物言いも。
この言い争いを黙って見ていた〈オリヴァー・グレイディ〉は履歴書をネイサンに提出してくれた人物でもありますし、マイクの本当の転職理由も知っているようです。
7年前、父の葬儀の後に母親と和解しかけたハーヴィーでしたが、リリーは当時浮気相手だった〈ボビー〉と続いていたらしく、伴侶として連れて来ていたことまでは寛容できなかったのです。確かに内縁の関係だか何だか知りませんが、離婚の原因になった浮気相手を弔いの場に連れて来る神経は分かりません。
これでハーヴィーの怒りが再燃して喧嘩別れになっていた、と。
7年の時を経て「大切な人にそうしろと勧められたから許す気になった」と母親に向けて語り始めるハーヴィー。
しかし、この母親も母親で、自分のしたことは棚に上げて「なら私も許すわ。あなたは大人なのに何年も帰って来なかった。我が子に絶縁された親の気持ちが分かる?」と言い出し、原因を作ったことを謝るもやや開き直りな態度でいただけません。
お互いに譲らず、何故か喧嘩腰で「家族を蔑ろにしてる」なんて言われたくないですよね。こんな女のせいでパニック発作まで引き起こしてるなんて無駄過ぎます。
マーカスも微妙な反応ですし、ボビーが乗り込んできて「静かに暮らしてたのによくも邪魔したな!」とこっちのセリフ過ぎる怒鳴り方をしてきます。あのまま再婚したらしく、お似合い夫婦じゃないですか。
「彼女はやり直せると喜んでたのに君がぶち壊した。帰るなら二度と来ないでくれ。君がいない方が家族はうまくいく」なんて人の家庭を壊した男に言われたくない。本当になんなんだ。怒り心頭ですよ。
ハーヴィーの顧客〈ドイル〉が困っていて、ハーヴィーが直接頼みに来ないのはルイスに怒鳴ったことを反省して母親と和解しに行ったからだとドナから聞いたルイスは、ハーヴィー不在の間の代打を務めます。
怒鳴られたことを水に流してハーヴィーの顧客の面倒事を必死に解決しようとしているルイスの姿を見たレイチェルが「尊敬します」と褒めているように、ぶつかり合うことはあってもハーヴィーのことを本当に考えてくれる面々はやはりこちらの家族だけでは?
マイクは相談所の全員に、前の事務所を辞めた理由は無資格だったからだと自分から明かし、逮捕された時の記事のコピーを配ります。
その上で、「弁護士になりたかったのはここに来るような人をたすけたかったから」で、ネイサンが犯罪歴を隠してくれていたけれど自分を知って欲しいとも伝えました。
マリッサは先日の態度を素直に詫びて、抱えている案件での突破口を見つけたと嬉しそうに報告してきます。自分から打ち明けたことが功を奏して犯罪歴にはそこまで突っかかられなくて良かった良かった。
しかしマイクがアテにしている弁護士というのはまさかハーヴィーのことですか?最後の会話があんなだったのに…?
取ってつけたような話ですが、マーカスは2年前に病気が再発していて、妻に付き添われて化学療法を受けている間、母が料理を作りボビーが子供たちの送り迎えをしてくれていたことを今さら明かされた上に「子供たちには大事なばあちゃんとじいちゃんだ」とリリーのみならずボビーの肩をも持つマーカス。なんだかなぁ。だからと言ってという感じもあるし、ハーヴィーがますますこの家族に疎外感を抱いてしまう事実でもあります。
結局これを聞いて再び母親を訪ねたハーヴィー。
最初からそう言っときゃいいのに、「私たちは20年間気まずい状態が続いたけど、あなたにそうさせたのは大人の私だった。恨まれてると痛感しながら毎日生きてきたわ。母親なら子供を守るのが務めのはずなのにたくさん傷付けた。ハーヴィー、本当にごめんなさい」と真摯に謝られてことで、「恨んでない。憎いのは母さんじゃなく浮気だ。母さんを憎んではいない」という微妙にも感じるハーヴィーの返答があり、二人は和解。
見ている側としては釈然としない思いもありますが、まぁハーヴィーが本心から乗り越えられているなら良しとしましょう。
問題を片付けて戻ってきたハーヴィーは、ルイスにお礼と謝罪をし、自分もまだトップの器ではないから二人で頑張っていこうと約束し、ジェシカが戻ってくるかもしれないという淡い期待を込めて、事務所名はしばらく今のまま掲げることに。
奪われてしまったアヒルの絵とリンクする新たな絵を持ち帰って来ていたハーヴィーは、ドナに手伝ってもらいながら新しいアヒルの絵をオフィスに飾り直しました。
マイクが申し立てを頼んだ弁護士というのはハーヴィーではなくオリヴァーでした。彼は資格持ちなんですね。
しかし相手方の弁護士の方が強烈で、タジタジになったオリヴァーは負けてしまいます。
立ち退きが決まってしまい、マイクは自腹で滞納分を立て替えて「領収書をもらったら僕に電話してください」とソフィアに伝えますが、こんなやり方でいいのでしょうか?
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▼次回、エピソード13
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