エピソード14『裏取引』“Admission of Guilt”
あらすじ
マイクは一度はあきらめたもののレイチェルともども弁護士になりたいと考え、ハーヴィーとサイデルの裏取引に協力することに。競合するヴェロシティー社の株価を暴落させろというサイデルの要求に応えるべく、ヴェロシティー傘下の鉱業会社で健康害を受けた元従業員を説得して回り、150人の原告団結成に成功する。ハーヴィーは堂々と協力できないものの訴状作りを後押しする。一方、 ルイスはドナとカトリーナを動員してアパレル会社の女社長にプレゼンを行うが……。
ネタバレ感想
法曹協会の委員〈サイデル〉との取引で、レイチェルへの妨害をやめさせ、マイクを法曹協会にねじ込むために“ヴェロシティー社”の株価を下げる必要が出てきました。
言いがかりをつけて不当な訴訟にならないよう、正当な理由を見つけて大企業相手に大ダメージを与える大きな訴訟に踏み出さなければなりません。正式な依頼者も居ないところから訴訟を考えること自体がグレーっぽいですけどね。
金で和解を申し出ることを考え、世間に公表するために手っ取り早いのがマイクの務める法律相談所から訴えることで、ネイサンの説得も必至です。
またしても私欲?のために悪巧みが始まってしまいました。
ヴェロシティー社が過去20年和解した原告のリストを集め、あがり症で法廷では使い物にならなくても資料チェックは得意なオリヴァーに“誰がいくらで口止めされたか”調べ上げさせます。そこからわざわざ名乗り出させたいのだと聞けば「企業を恨んでる?」と聞かれても仕方ありません。「陰で汚いなことをする連中が許せないだけ」の理由では弱いんじゃないか?
ハーヴィーは、実務経験があるマイクを推薦して適正審査を受けさせられるようにしろと前例があることを理由にし、「1週間以内にやらなきゃ取引しない」とサイデルに迫ります。
せっかくマイクは社会的に合法な形でこれまでの罪を帳消しにしたのに、結局危ない橋を渡っております。
思ったより早く、使えそうな採掘関連の健康被害を和解で済ませた案件を6つ見つけ出したオリヴァー。
結果的にヴェロシティーが巨悪であることには違いなさそうで、被害者が依頼人になってくれれば合法に訴えることはできそうですが、違法スレスレな不当な訴えを起こしたいという発端を知らずに正義に燃えて熱くなっているオリヴァーがやや不憫です。
手始めに会いに行った元現場監督の〈ステイモス〉は「皆秘密保持契約にサインさせられた。1人でも破れば無効になる。俺が部下を病気にした。契約に同意し、金を取り付けたのも俺だ」と、半端な気持ちでは和解を覆せないと考えているようでしたが、意外と説得は簡単に済みました。
状況が一転して面接無しで適正審査の合格通知が届いたレイチェルは、ハーヴィーがマイクと手を回したのではないかと怪しんでいて、マイクを合格させようとして何やら2人が画策していることも知っており、婚約者に二度と服役してほしくないという思いから「彼が危険になったら計画は中止して下さい」とわざわざ自宅まで行って約束を取り付けました。効果があるのかないのかは分かりません。
結局、正義感を振り翳したマイク本人が意固地になって暴走しそうなんだよなぁ。
ヴェロシティー社のCEO〈パルマー〉と顔を合わせたマイクは、相手が全く取り合う気がないと分かり、勢いでピアソン・スペクター・リットと合同で訴訟を起こすとバラしてしまいます。
ハーヴィーが噛んでいると分かるのは色々と問題で、レイチェルとの約束を出されても「でも本当に被害者を助けたい。見捨てられないよ」と譲らないマイク。ほれ見たことか。
「なら敵を叩きのめそう」だそうで、やはりマイクにはとことん甘いハーヴィー。
被害者150人の集団訴訟をする権利は放棄されており、個別で訴訟を起こすために入ったばかりの意欲的なアソシエイト10人を好きに使っていいと太っ腹です。
毎年、顧客“クチュール社”の会議でジェシカとプレゼンしていたルイス。
CEOの〈カーリー〉に顧客として大切にされていることを実感させるためにも、今年も代表二人揃って会いに行きたいらしく、ハーヴィーはこの申し出を意外にもあっさり受け入れてくれました。
約束していたのにマイクとの件で忙しいことを理由にアッサリ反故にするハーヴィーは良くないですねぇ。あまりにもマイクファースト過ぎます。これじゃルイスが拗ねても仕方のない話ですよ。
ネイサンもマイクが事後報告ばかりで勝手なことを繰り返した上に元事務所と組むと分かり「前の事務所に戻る気では?」と詰め寄ります。
ハーヴィーの方は正規の弁護士にさえなればマイクが事務所に戻ってきてくれると考えて必死に取引を進めているわけですが、マイクは弁護士になれたとしても法律相談所で人助けをしていくつもりなんですかね?ここらへんも食い違いが大きそう。
「ネイサン、ハーヴィーも僕を雇いたがった、ここより1桁多い額でね。でも僕は断った。僕はここを選んだ。疑われたまま働きたくない。僕を信じるか決めて」ってどんだけ偉そうなんだよ、マイク。そもそも裏があるのは事実なのによくこんな真っ直ぐな目で開き直れるものです。ここまで啖呵を切るなら元の事務所には戻らないんだろうなぁ?しかしそれではマイクが戻って来られるかもとウキウキのハーヴィーの気持ちはどうなるのか。
「こんな状況じゃ嫌でも信じるしかない」と渋い顔で返されるだけで、その通り過ぎる。
ハーヴィーから約束を断られていたルイスを見たドナがアドバイスし、ジュニアパートナーのカトリーナを連れて行くことを提案。レイチェルも合わせて3人で応対すればハーヴィーがいなくてもカーリーに認めさせられる、と。
ジェシカの靴のサイズが30センチ説は微妙に有り得そうなラインの話で、カトリーナとレイチェルが引っ掛かかっているのも納得です(笑)
昔はいがみ合っていたカトリーナとレイチェルも、カトリーナがゼインの所へ再就職できたのはレイチェルの口利きのおかげだと知った分、良好な関係に。
2人の尽力でプレゼンは上手く行ったし、すべてが終わった後にレイチェルは父と働いてみてどうだったか質問。
カトリーナはロバート・ゼインのことを「働き者で優しくてチャーミングな人よ。最高の弁護士だと思うわ」と大絶賛しています。
「それともう一つ。彼はあなたを尊敬してる。あなたをスカウトすると決めた時皆に言ってた。“優秀なうちの娘が来たら君たちも勝てんぞ”って」と付け加え、レイチェルにとってはこれ以上ない嬉しい評価だったことでしょう。
ただ、カーリーから次は下っ端2人ではなくハーヴィーを出すよう言われて、「2人をバカにするな」と怒ったルイスは契約を切られてしまったそう。お、おぅ……。
今回の件でルイスに落ち度はないように思います。
ドナもこれを予期できたはずなのに自分のアドバイスが失策だったと分かり責任を感じていますが、ザ・ドナがドナの落ち込みを読み取って心のある励まし方をしており、ここに来てザ・ドナが完成しました。
150件もの訴訟を起こしたと聞いて、「それでは時間がかかり過ぎる」とマイクのところへ飛んできたサイデル。
レイチェルの人生を潰そうとしたことに怒っているのは分かるんですけど、後ろ暗い取引で自分のこともねじ込んでもらおうという相手に対して「文句言ってないでおとなしく待ってろ!」と言えるマイクもやっぱりどこかネジが飛んでいる感じがします。
「急がないと取引はなしだ。一生弁護士になれないぞ」と言い返されて結局困り顔。
その前にマイクはヴェロシティー社のCEOに株価暴落が真の狙いだとバレるようなことを口走っておりましたが、あれはわざとか?
本当の目的がバレるどころか、サイデルやマイクの適正審査の件にまで結び付けられて違法な取引を握られてしまいましたよ。
「不倫がバレようがサイデルの会社の技術を盗んだことを公表させる」と応戦したハーヴィーに新事実が告げられます。
実はサイデルがパルマーに握られている弱みは不倫ではなく、“訴えを取り下げたくなる”ような内容だそう。
調べてみれば、サイデルのオフショア口座に“データを盗まれた”という日の翌日に30万ドルの入金が見つかります。
サイデルはヴェロシティーとグルで裏取引をしたはずが、サイデルを引き抜くという約束を守らず、技術を提供させて金だけを振り込んだそうなのです。
「技術を取り戻さないとうちの社員が路頭に迷う」なんて情に訴えかけとりますが、そもそも技術ごと自分だけがヴェロシティー社に鞍替えするつもりだったくせによく言うな。
「取引無しが嫌ならマイクに審査を受けさせるだけでなく反対する人は排除しろ。でなきゃあんたの上司に密告する」と、これまたヤクザな要求を突きつけるハーヴィー。
こんな強引に弁護士になって喜べる……のか?
違法も違法。グレーとかではなく完全アウトでは?
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