
エピソード6『助けて』“Help Me”
あらすじ
アルマは助けを求める。
ネタバレ感想
何時間も踊り続けたり、他の人には見えない存在に向かって叫んだり、と能力を持たない人間からすればアルマの現状は精神病そのもので、この生活は長く続きそう。
収容されている若き日のジェラルディンに「アルマだよ、あなたの孫」と付き纏うのもヤベー奴感がマシマシです。
家で待っている子供達のために早く退院したいジェラルディンは、絡んでくるアルマのせいで職員から目を付けられたくない様子。
「一緒に未来に行って未来の自分を止めよう」と誘われると、能力に関しては否定しつつも「全部やめたもの」と話しており、能力そのものを疑っているというわけではなさそう。誰か別の存在も匂わせています。
ジェラルディンとナワ族の曲をピアノで演奏して、幼い頃にベッカと作った歌詞を口ずさんでいると2人の能力が共鳴したせいか、時空を超えてベッカがこの歌を聞いたのか、現代のベッカの元へ帰ることができました。
ただし、狼狽えてその場から逃げ出してしまったジェラルディンは連れて来られなかったのですが。
こちらの時間では、秘密が露呈したことでギリギリの均衡を保っていた関係が崩壊し、カミラとジェイコブが離婚の危機を迎えています。
「おばあちゃんはこの能力を恐れてて何かを忘れようとしてた」と父に伝え、過去を修復しようと必死なアルマ。
家族を救うためという動機は良いとして、何でもかんでも改変して修正しようとする姿勢は正しいのかそうじゃないのか、難しいところです。
どうしても祖母が母にアレハンドロを引き取ることを反対した理由を探りたいアルマは、それがいつの話なのか教えてくれない父に対して「何もしないってわけ?過去は変えられると知ってるくせに!だからパパがここにいるんでしょ」と口走り、ベッカの前で過去を明かされたくないジェイコブはこれを制止しようとしましたが、ベッカもその過去を自分にも教えろ、前の人生で何があったんだと参戦。
ジェイコブとしては恥ずべき過去で娘には話したいものじゃないという気持ちはよく分かります。
ベッカから懇願され、軽蔑しないと誓うとまで言われたジェイコブはとうとう先日ベッカが見た車の事故のヴィジョンは恐怖のイメージではなく、前の人生で実際に起きたことだと話し始めました。能力に取り憑かれて助手のファルナズを道連れに自殺した、とも。
過去が変えられるという事実の生きる証人を前にして、今の人生を守りたいと切実な父の思いを叶えるためにも離婚を阻止できたら、と考えたのでしょうか?ベッカも「やってみようよ」と言い出しました。
ジェイコブは最近思い出したこととして「ママがおばあちゃんに最後に面会した日迎えに行くと様子がヘンだった。ソワソワしていてあれ以来ママは1人で面会に行かなくなった」と娘達に明かします。しばらく面会を控えるということになった車内の思い出か。
移民のカミラに若い頃の自分を重ねていたジェラルディンと、実の母から勘当されて家族を失っていたカミラは支え合える良好な関係を保っていました。実はジェラルディンは病気を理由に離婚されており、ジェイコブの弟達もそんな母親を恥じて疎遠になっていたのだそう。ジェイコブ自身も大学での仕事や研究が忙しく、ジェラルディンを訪ねるのはカミラだけだった、母親の愛情に飢えたカミラと家族の繋がりに飢えたジェラルディンはWin-Winの関係であり、共依存気味でもあったのかもしれません。
カミラは誰にも話せなかった昔産んだ息子を引き取ってもいいかと思うかどうかジェラルディンに聞き、ジェラルディンは戸惑いながらも「私は引き取るべきではないと思う」とキッパリ。
「過去は振り返らないで。忘れるのが一番よ」という言葉には自身とカミラを重ねているからこその真意があったような感じです。
ジェイコブ、アルマ、ベッカの3人はこの場をヴィジョンとして見ているのですが、同じ能力を持つジェラルディンにだけは3人の姿が見えているし声も届いています。
年老いたジェイコブは母と話し、病気を治すことばかりに囚われて一緒に過ごさなかったことを謝罪。そして、「息子を引き取るように言って欲しい」と頼みますがアッサリ断られてしまいました。
このままの未来では誰も救われていないと言っても母親は心を閉ざし続けていて、過去によほどのトラウマを抱えていそうです。
ジェラルディン自身が話そうとしない記憶はベッカの力で明らかに。
アルマの中で現れていた開かずの扉がまた現れ、この中身が祖母が忘れようとしている記憶だと気が付きます。まさにパンドラの箱のような存在です。
中から聞こえる泣き声はアレハンドロではなくまだラハルと呼ばれていた祖母の子供時代のもので、ジェイコブの呼びかけに応じるように静かに扉が開きました。
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▼次回、エピソード7
