エピソード17『大統領候補のエイズ疑惑』“Role Model”
あらすじ
ハウスとチームが大統領候補を救おうと苦闘する。チームの一員を救うチャンスを得たハウスは、フォグラーの最高通告を拒絶する。
ネタバレ感想
スピーチの直後に盛大に吐いて倒れてしまい運び込まれた大統領候補の上院議員〈ゲイリー・ライト〉。
金になるお偉いさんが倒れたとあって、ここぞとばかりにハウスに診察させようとするフォグラー。
それでいてまだ1人リストラさせることは諦めていないようです。
自分の“イーストブロック社”がACE阻害剤“バイオプリル”を改良したから北米心臓会議で褒め称えるスピーチをしてくれという面の皮の厚い要求も。こいつは本当になんなんだよ(笑)
ハウス医師の偏屈ぶりが霞むほどの悪役です。
大統領候補の診断とスピーチをするか、部下をリストラするかは選ばせてくれるそうで、つまりはこの頼みを聞いてやれば誰も失わずに済むのです。てっきり全て譲らないかと思っていたので、天秤にかける条件を出してもらえたのはラッキーにすら思えてきました。これが洗脳か……!?
検査中に舌にある大きな傷を見たフォアマンに対し、6歳の時にブランコから落ちたせいで話しづらくて苦労したという昔話を語る議員。
舌の傷はすぐ治るものだし、話をでっち上げて今の地位を手に入れたのではないかといつもの調子で疑って牽制するハウス医師。
面白くなさそうにフォグラーから言い付けられた義務感だけで同席しているのが見え見えで、ゲームに夢中だったというのに、脚気の検査に全く反応しない右足を見た途端表情が変わります。
「脳に原因があります」と告げて、フォアマンにはMRIと腰椎穿刺を指示。
この検査では異変が見つからず、「ただ、ブローカ野に気になるものがある」と示したフォアマンに対し、チェイスは撮影時のノイズだと投げやりな態度。フォグラーに取り行って先手を打ったことで、自分がリストラ対象にはならないとタカを括っていることはハウス医師もお見通しです。
上院議員ともあろう重要人物に、神経が障害を負うリスクのある脳生検を行うなんて、とお怒りのカディ。
本人にどうするか意思を聞きに病室まで行き、明らかに止めたい院長と、早く治療しないと命を落としかねないと脅す偏屈医師の攻防戦が、ベッドの上にいる張本人を挟んで始まってしまいました。
異常事態に吃りながら自分が脳生検をしたことが有権者にバレたらどうなってしまうのか、と不安がる議員に、その吃りを真似しながら「脳にダ…ダメージが残ってもいいんですか?」と答えるハウス(笑)とんでもない医者です。人の心はないのか(笑)
結局は脅しが効いて、本人が脳生検を受けることを決めたようです。
脳生検の結果、ウィルソンは「トキソプラズマ症だ」とひと言。つまりはエイズ。
生肉や猫のフンから感染する珍しくないトキソプラズマですが、脳に感染して病変を形成するケースは通常の免疫なら珍しいのです。
フォアマンからこれらの説明と、恐らくはエイズだという診断が言いづらそうに下されましたが、議員はフォアマンではなくハウス医師の方を見て「他に可能性は?」と藁にもすがる思い。
エイズで間違いないと言われると、激しく動揺して認めたがらず、トキソプラズマ症の薬だけを出し、偽名でHIV検査をするよう要求しました。
よほどこの件が公になって民意に影響が出ることを恐れているようです。
ガンの検査もして、あらゆる可能性を探れ、ガンなら受け入れるが絶対にエイズじゃない、と言い切るほどには身に覚えがないということか。
自分たちのクビを回避するため最も嫌がりそうな類のスピーチを請け負ったハウスに感謝するのは分かるとして、キャメロンは何故そこまでハウスが良いのか。
医師としての腕に惚れ込むあまり、かなり盲目的に慕っているように見えますし、その態度を隠そうともしないのは逆効果に見えます。
HIV検査の結果は陽性。
どうも議員は嘘をついている様子ではないですし、話を聞いている限りでは性交渉による感染は可能性が限りなく低そうなのが気になります。
薬を飲んでいるはずが、議員の右足は全く動かなくなり感覚も麻痺している様子。
最初の陽性結果は5000分の1の確率である誤りで、2度目の検査をしたところエイズは陰性だったことが発覚。
しかし、命が危ない状況は変わっておらず、その原因も不明という八方塞がりのパターンです。
ウィルソンから再検査をしたのは、議員が「肝炎の予防接種を受けている患者だったから」という理由を挙げていますが、それは初めから分かっていたこと。『人は嘘をつく』という信条があるハウスも議員の話ぶりを聞いて信頼したらしく、まるで悲しきモンスターが人の心を理解し始めたかのように喜ぶウィルソン(笑)
キャメロンの話まで持ち出して、珍しく皮肉や呆れ以外の感情を顔に出すハウスに大はしゃぎのウィルソンは愛すべき存在です(笑)
いつもはやらない全身スキャンをしても、嚢胞は良性でリンパ節の腫れも無し。
脾臓の生検をすべきだというハウスに対し、チェイスとカディは出血の多い今の状態でやるのは危険過ぎると否定的。
今回、同じ黒人として誰よりも患者に寄り添っているフォアマンの「状態を考えればやるしかない」という後押しもあり、やはりハウス医師の考えが押し通されました。
脾臓の生検への同意サインはもはや左手でせざるを得ないほどに右半身は動かなくなっている議員。咳もひどく、息ができないと新たな症状まで訴え始めます。
重度の呼吸障害に、白血病に伴うカリニ肺炎の疑いを指摘し、同意があってももはや生検はできないと判断したフォアマンと、脾臓の生検ができないのなら、白血病なら姿を現すであろうHTLVウィルスを探して判別すればいい、と提案したハウス。
ただ、検査結果はこれまたすべて陰性で、ヘアリーセル白血病ではありませんでした。
EBウィルスは陽性という記録を見て、すぐに議員が眠る病室へ。
付けられていた酸素マスクを外し、呼吸ができず苦しむ議員にブランコ事故の話は嘘でてんかん発作で舌を切ったんだろう、その時どんな薬を飲んだのか、と詰め寄るハウス。拷問かよ(笑)
悶え苦しみながら母親が言っていた薬の名前について、「フェニトインか?」と確認を取ってマスクを戻します。これで死んだらどうするんでしょうか。
小児てんかんを患っていた議員が子どもの頃に服用したフェニトインが免疫不全に結びつか、細胞がやられて抗体ができないのだとか。
「30年前に飲んだ薬が原因だという診断ですか?」とさすがのキャメロンも半信半疑でしたが、フォアマンがすぐに動きます。
点滴を受けた議員はすっかり良くなり、脚気の検査も正常な反射が見られるようになりました。
スピーチで嘘をつくことが心底嫌なハウス。
珍しくキャメロンに「俺のことが好きか?」と理由を聞きに行ったり、らしくなさが出ています。
フォアマンにまで「スピーチを?先生は自己中心的だと思ってたので驚いてます」と鼻で笑われるハウス医師(笑)
チェイスに対しては直接、フォグラーやカディと通じているのを知っているんだぞ、と警告し、本人がスパイであることを認めると「一緒に働けない」と言うハウス医師でしたが、ハウスの一存で自分を切れないと知っているチェイスは開き直っておりましたが、チェイスおまえ、そんな感じのキャラでこのままやっていくのか……??
結局、悩んだ末にスピーチの時間がやってきたハウスは、土壇場になって自分の意志を貫き、新薬は効能は同じで値段だけが格段に高くなったこと、製薬会社の闇とも言える裏話を語ります。
真っ向からフォグラーに喧嘩を売ってしまいました。
スピーチを聞き終え、思い悩んだ表情をしていたキャメロンはその夜ハウス宅を訪ねます。
「リストラは不要です。私が辞めます」と言いに来たのです。
同僚のために自分を犠牲にするのではなく、ハウスのことを好きな気持ちを止められなくなってきている自分のために離れる、ということか。いつの間にそんなに好きになってしまったんだ……。
握手をしようと差し出された手は宙に浮き、そのまま出て行ってしまったキャメロンにどう応えることもできないハウスでした。
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