エピソード11『秘密の診断』“Family Practice”
あらすじ
家族の絆が、利害の衝突を生む。
「ボストン・リーガル」のキャンディス・バーゲンとポーラ・マーシャルがゲスト出演。
ネタバレ感想
カディの母親が大球性貧血と心室細動を起こし、カディを避けるためチームごと安置室に逃げていたハウスでしたが、とうとう見つかり倫理規定では身内を診るべきではないだのなんだの講釈を垂れるも、「私の母親なのよ」という恋人の一言にあっさり負けたようです。
借り物の白衣まで着てカディの母親の前で作り笑顔を浮かべるハウス(笑)
彼女の方はやはり曲者で、15年間抱えている症状を調べるためにチームも駆り出されます。
自宅の毒物を調べるため派遣されたタウブとマスターズ。
あの歳であの堅さなのに異性関係は大胆で現役らしく、箪笥の引き出しからは良からぬ写真が出てきた他、メキシコの胃薬ですが、鉛中毒を引き起こすとされている“アザルコン”が見つかりました。
日記によれば写真に写っていたお相手の男は〈ヘスス〉という業者だそうで、名前からしてアザルコンも彼の勧めだったようです。
カディが直接聞いてみると、付き添っていた妹〈ジュリア〉は愛人がいたことを知っているし、5年間も関係を続けて反対されていたとか。
そんなに長い間自分だけ何も知らなかったことに驚愕するカディに「あなたとはそういう関係じゃないもの」とキツいひと言がとどめをさすかのよう。
別居にあたって金の心配をしていたタウブに、副業として訴訟の顧問医をしてはどうかと持ち掛けるレイチェル。
レイチェルの弟は医療ミスの訴訟を多く取り扱っている弁護士なのです。
最後に会ったのは5年前でタウブの浮気を知って鼻の骨を折り「最低の人間」と罵られた時だそうで、一緒に働くのは無理があるんじゃ……。
心気症だと証明するために偽薬と偽のラベルを用意したハウス。
これがカディの母〈アーリーン〉を怒らせて「主治医を降りてもらうわ」という願ったり叶ったりな要望が出ましたが、カディは母親にバレないよう診断を続けろとのこと。あくまでも医師としての腕は誰よりも高いと認めているハウスに診て欲しいのです。
表面上はカウフマン先生が担当となったのですが、カウフマン先生も患者本人からハウスを外せと言われているし、ミスがあった時だけ責任を押し付けられることを恐れてカルテを渡す気がありません。
院長のカディからひと言ハウスに回せと言って貰えばいいものを、ハウスは倫理どころか法律に反して病室に盗聴器を設定(笑)
結果すぐに自分の悪口が聞こえてくるし、マスターズは拒否反応を示しているしで盗聴は長続きしませんが。
まずは偽の診断でマスターズを追い払い、残った古株達を集めて診断をやり直すハウス。
以前、ジントニックに鎮静剤を混ぜて眠らせた時も自分が酔い潰れたと勘違いしていたことから「酒で記憶を失うことに慣れてる、つまり彼女は酒飲みだ」と考え、チアミンを投与したがるハウスですが、さすがにチームもまずはカディに相談したがります。
カディは母親のアルコール依存症を素直には受け入れられない様子で、胃薬だと嘘をついてビタミン剤を与えればいいと言うハウスにも「母は嘘をつかない。父の死後、大事なことは正直に話し合ってきた。そういう約束なの」だそう。
そして心臓の症状がお酒のせいだと本人に伝え、どのくらい飲んでいるのか聞いても毅然とした態度で認めようとしない母親に、ハウスから渡されたビタミン剤を胃薬と偽って飲ませます。
精神的にかなりやられてしまったカディは「またこういうことが起きたら勝手に進めて」とハウスに伝えました。
その後アイリーンは高熱を出し、チアミン欠乏ではないのでアルコール依存症は間違いだったことが発覚。
しかし、チームとカウフマン先生が考えていた白血病も骨髄生検の結果陰性と出ており、いよいよ診断は難解なものになってきています。
今度は「カディからも担当を降ろされた」と言って代わりに昏睡患者の診断をチームにやらせますが、特に治療の必要もなく自然に治るような症状だと分かっていてわざわざ診断させるはずもなく、これはマスターズを外すための口実にすぎません。
残った男連中でアイリーンの症状について考えると心内膜炎の可能性が上がり、もしそうだとすればカウフマンが処方しているSLEに対してのプレドニゾンが命取りになります。
カウフマンに話そうにも、「別の医者も心内膜炎だと主張して説得できなかった」そうで、ハウスは薬のすり替えを企んでいたのです。マスターズが締め出されたのも納得。
プレドニゾンの点滴バッグに広域抗生物質を入れるつもりで、「いくら先生でも倫理と法律を無視しすぎだ!患者のために法は犯せない。恋人の母親だからってやり過ぎです」と真っ向から反対してハウスを諭すフォアマン。
カディからは勝手に進めろと言われたので今回は相談するつもりもなく、「やらないとクビだぞ」と真剣な表情のハウスを見て、チェイスはやる気です。フォアマンになぜそこまでするのか聞かれ、「心内膜炎だと思うからだ」と自分の診断を信じているからこそハウスの案にも乗れると言い切るチェイスは無鉄砲で男前かよ。そもそも心内膜炎を最初に指摘したのはフォアマンということも踏まえてのこの状況はそれぞれの性格の違いがよく分かります。
薬剤部の人間を名乗って点滴バッグのすり替えに行ったチェイスですが、カディの妹と面識があって廊下で声を掛けられたそうで、待機していた関わりたくないと思っている2人に「君たちがやれ」と。
心内膜炎かどうかも自信がないし、レイチェルの弟に呼び出されたから仕事をもらうにはトライアルを受けなくては、と席を外そうとするタウブ。
タウブは副業の方でも、宅配ドライバーに轢かれた〈ティモシー〉という少年相手の訴訟で、彼の脳に微小出血があるのを見つけるも、大金がかかっているのだから訴訟で不利になる事実を黙っているよう命じられており、倫理に反することだらけで悩んだいたのですが、ティモシーの自宅に行き真実を話して血管造影をするため病院な連れて行くことに。年間5万ドルの仕事を蹴って元妻の弟を裏切ったわけですが、そうこなくちゃ。
さすがのマスターズも節穴ではなく、チームの不穏な動きに気付き、アイリーンの薬をすり替えるつもりかもしれないことをカディに話します。
ビタミン剤とはわけが違う話にカディは驚き、ハウスに激怒するも、「確実とは言えないが他の診断より可能性が高い」と言うハウスの言葉に結局は賭けてしまい、カディ自身が点滴を取り替えました。
そして、カディには酷なことに妹と自分の話になって母親が「こうやってケンカした時実感するわ、ジュリアの方が気が合う。あの子は優しい。2人を愛してる、でもあの子の方が好き」と言い切られてしまうのです。
カディを傷付け打ちのめすことができるのはハウスだけかと思っていましたが、こんな毒親持ちだったというのが気の毒でなりません。
アイリーンはすり替えた抗生物質にアレルギー反応を起こし、プレドニゾンに戻したら心室細動と熱をぶり返してしまったそうで、カディのメンタルは地の底へ。
カウフマンは遅れて心内膜炎だと考え始めたようで、このままではまた抗生物質を投与して同じことが繰り返されてしまいます。
ハウスは悩みながらも「やり直すぞ」と自分達は診断を貫くつもりで、心内膜炎の中でも真菌生のものだから抗生物質を抗真菌薬に替える、と。
「抗生物質とは違って抗真菌薬は危険なんです」とフォアマンが訴えて、カディも危険性を懸念しますが、全ては自分を担当から降ろしたせいだと声を荒げるハウス。ずっと降っている外の大雨と同じく最悪の雰囲気の中、カディは抜けたいと言い出した部下3人に許可を出しました。
カディとハウスが薬を替えることを話し合っていると、ここで3人の部下と入れ替わるようにマスターズが入ってきて話を聞いてしまい、やむを得ず彼女にカルテを確認させると「真菌生心内膜炎に賛成です。でもお母さんに話を」とのこと。ブレませんね。
頑ななマスターズを前に、カディを部屋から出て行かせて「誰かに話したら医学部を退学にさせる。キャリアもぶち壊す」と言って脅し、彼女がそれでもまだ強気に出ることも予測していたハウス。
実はあの昏睡患者の診断はただただマスターズを追い払うための口実だっただけではなく、カルテには『親族の同意無しに処置を行うことを禁じる』文書があり、ハウスの指示なく採血を行ったマスターズはミスでは済まず暴行罪に値する行為で、罠にかかっていたのです。
ハウスの本気と自分がやらかしたことの重大さを理解したマスターズはトイレに駆け込み嘔吐してしまうほどで、さすがにちょっと可哀想になってきます。世間知らずが行き過ぎているとはいえ潰されるには早いし、どうかめげないでいただきたい。
結局、病院でよく調べさせたティモシーのMRIに写っていたのは微小出血ではなかったものの、彼の母親を怒らせたのは間違いありません。
頭に血が上るタイプのレイチェルの弟はもちろん裏切りに激怒しており、トイレで襲われるタウブ。
和解交渉は決裂して弁護士会に報告されたらしく、「名誉毀損と債権侵害で訴えて絶対に破滅させてやるからな!」と宣言されておりますが、顔面に酷い出血を負っているタウブも診断書ならすぐに取れますし、暴行で訴え返せるのでは?
弁護士ですし、それも見越した上で監視カメラがないトイレで襲ったのでしょうか?
マスターズはなんと、自分が起訴されるのも覚悟の上でカウフマンにカディとハウスのしていることを密告。
アイリーンもこのままこの病院にいれば2人から逃れられないから総合病院に移ると言って聞かず、救急車を手配する他ないカディ。
このままでは 母娘の関係に亀裂が入ったまま母親は死ぬかもしれません。
とにかくアイリーンを引き止めて退院させないために、ズタボロのカディを更に追い詰めるハウスは「俺の患者を取り戻せ」とカディを送り出し、出発しようとしている救急車からジュディを下ろして自分が乗り込むと、アイリーンに昔からのわだかまりがあったことと、それでも外来に通い続けているのは「私の医学的判断を信じてる」からだと指摘。
他の総合病院に行けば対応は親切でも治らずに死に、ハウスのひどい対応に我慢してここにいれば助かるのだと伝えます。
アイリーンも人が変わったような娘の本気を悟って、このままハウスの治療を受けることに同意してくれました。
抗真菌薬を投与する準備をしている中、アイリーンに皮肉が通じていないことに気がつくハウス。
これで海馬傍回の障害が発熱の前に始まっていたので心内膜炎でもなかったと分かりますが、気分の悪さを訴えたアイリーンの心拍は170になりアラートが鳴り響きます。
思考を止めずにこれまでの治療とその効果を振り返ったハウスはキレート療法で一時的に回復したものの毒が回り続けている現状を把握し、説明する間もなくメスを取り出してアイリーンの脇腹を切開。
筋肉が黒く壊死しており、人工股関節が摩耗しすぎてコバルト中毒を起こしていたことが原因でした。
ボコボコにされて茫然自失気味のタウブのところへ、フォアマンが連絡してくれたレイチェルが訪ねてきます。
弟からどう聞かされて縁を切ると言っていたのかは分かりませんが、「少年の脳出血を治そうとしたそうね。またあなたに手を出したら弟を許さない。あなたはひどい夫だった。でもあなたはいい人よ」と伝えて寄り添ってくれたレイチェルでした。
アイリーンのことはひと段落し、退学になると分かっても自分を裏切って信念を貫いたマスターズにクビにはしないと言うハウス。
「カディは上司じゃなく恋人として俺をかばってる。病院側も許しておかない。俺がカディを後悔させる前に君が止めてくれ」
あれほど忠誠心にうるさかったハウスがなぁ。
色々とありましたが、母娘の絆も崩壊することなく終われて何よりです。
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