エピソード2『干し草の山』“Haystacks”
あらすじ
バラードとパーカーは、清掃員ユリア・クラベツの殺人事件を捜査する。一方、連続殺人犯の新たな被害者を追う中で、バラードは元刑事ハリー・ボッシュと再会する。
ネタバレ感想
“花の娘たち事件”で新たに担当を任されたバラードが、この事件に固執していた元刑事で探偵をしているボッシュから盗まれた捜査資料を取り戻すために対峙した初対面シーンが懐かしい。
思えばしばしの間タッグを組むことになり、信じられないやり方をするボッシュに令状を取れと言っていたのはバラードの方だったはずなのに、随分とボッシュのやり方に感化された感じがします。
バレー管区の〈ネイロン〉はユリアの死について、強盗の巻き添えで殺された「地味な現場」という見立てですが、彼の許可を取って部屋の中を見て写真も撮らせてもらうバラード。
バスルームは既に清掃後の状態で、ユリアは部屋に入ったところ強盗に出くわして撃たれたのではなく、先に部屋に来て掃除をした後だったことに気が付きます。
線条痕検査の結果が出たら教えて欲しいと大してやる気のなさそうなネイロンに頼み、外に取り付けてある監視カメラ映像を警察バッジを武器にしてスペンサーから見せてもらうバラード。
強盗殺人課だと自称して現場を堂々と歩いていますが、未解決班は一応強盗殺人課の管轄なのでしょうか?
ネイロンの縄張りを荒らさないよう、さりげなく聞き出した被害者ユリア・クラベツの名前を伝え、「目立たず情報を集めて」とラフォンに頼みました。
停職になって他の刑事に担当が引き継がれたけれどまともな捜査をしていたのはボッシュだけという事実もあり、「犯人のDNAが一致したと連絡すべきじゃないか?」と言われて納得しつつもこちらは保留に。
ユリアが殺されたことをパーカーに教えてくれた〈クラウディア〉から詳しい話を聞くため後を追います。
クラウディアが事件を報告しに行った先は、ユリアの髪も“野生のラン”という色に染めてやったらしい、地元の美容師のところでした。
モーテルで働く従業員は不法移民が多く、クラウディアも警察と話をしようとはしませんが、この美容師は彼女たちからも信頼を得ている存在らしく、彼女に話を聞いてみることに。
発砲直前に監視カメラ映像に映っていた男の写真を見せると、この辺りのホームレスで「時々来るのよ。水と小銭をくれって」とのこと。
一旦オフィスに戻り、周辺のホームレスが居そうな場所を回って調べるのはロウルズに任せ、マルティナが運んで来たローラ・ウィルソン事件の証拠品を並べて確認する一同。
証拠品は埃を被った段ボールに入れられており、17年という年月を感じさせます。
捜査資料をまとめたのがボッシュなだけあって、あの渋い声で当時の捜査内容が語られるのがアツい。
被害者のローラに思いを馳せて上の空になるバラードは自分にもリンクした過去があるということか?
マルティナに大昔の携帯の電源を入れるための充電器を、パーカーとコリーンはブライアンとの関連の調査を、そしてラフォンには陸運局の情報集めを指示して自分はローラの母親に会いに行きます。
サラの件と同一犯の可能性が高く、繋がりがあるとは言えはたから見れば他の事件に次々と手を出して妹の件を後回しにしているように感じるらしく、議員から文句を言われるバラードですが、堂々たる逆ギレでどの被害者も同じくらい大切だし、被害者遺族の苦痛は皆同じだと説教。
納得したパールマン議員は「ローラが2008年に同一犯に殺された」と聞いて「ブライアンには無理だ。2008年は国内にいなかった、ずっと追ってた。2007年10月から2009年5月はイラクに駐留してた、一度も帰国してない」らしく、24年間妹を殺していたと思い込んで恨んできた男とは別に真犯人がいる可能性をようやく受け入れられるかといったところ。
ブライアンが犯人から除外されたことで、手がかりを失いつつあるので、ラフォンから改めてボッシュに連絡してローラの話を聞くのはどうかと打診されるも、バラードはなかなかボッシュと会いたがりません。
そのままローラの母親に会いに行き、彼女は捜査が一旦終了していたことも知らず、警察と話すのは9年ぶりだとか。
サラの写真を見せられて殺人犯が一致したと話すと、「白人の殺人事件と関連があるからなのね」と怒りを抑えきれない様子。
結果、ローラにサラとの繋がりもなく得られる情報はありませんでした。
発砲により上から受けさせられているカウンセリングでカウンセラーの〈サンドバル〉から「未解決事件の捜査で二次トラウマを受けてない?同僚に裏切られ今の立場に追い込まれたのよ。オリーヴァスがしたことよりその裏切りの方が……」という過去の出来事に対する匂わせの場面がありました。
カウンセリングから戻るエレベーター内でオリーヴァス含む3人の同僚と一緒になったバラード。
下品で嫌な感じ剥き出しの男が〈ピンテロ〉で、最後まで残ってバラードをレネイと呼び、気まずそうな顔をしながら気遣いを見せたのが〈ケン・チャスティン〉です。
チャスティンがバラードを裏切ったという同僚のことでしょうか?
安置所の〈ラヴィ〉からの電話で、ネイロンが担当事件にもかかわらずユリアの検視に来なかったと聞いて、バラードは「銃弾を手に入れて検査に出す」ことを決め、このバレたら大事になる仕事はラフォンが行かされることに。そして、自ら安置所に行きたいと志願したコリーンも連れて行きます。目立ってしまいそうですがいいのか(笑)
初めて目の当たりにする遺体に少々動揺しながらも、足の爪のマニュキュアが剥げているのを観察しておりました。
ブライアンに同一犯による殺人事件があること、それが2008年の駐留中だったので疑いが晴れたことを淡々と伝えるバラード。
かつての恋人を殺された上に警察に最初から疑われ、遺族からは長年に渡って犯人扱いされて恨まれてきたブライアンの心労は相当なものだったことでしょう。
ローラの写真を見せてサラと繋がりはなかったか情報提供を求めるのはさすがに虫が良過ぎる話だったかもしれません。
ホームレス街を調べに行っていたロウルズとパーカーはテントの中にモーテルで使用されているのと同じ柄のブランケットがあることに気付き、テントの持ち主に話を聞いて写真の男“フロスティ”こと〈ショーン・ライト〉が渡したという情報を手に入れます。
常習者のたまり場にいるらしく、バラードも合流して踏み込み、建物の2階からダイブして骨折しながらも逃げ回るショーンを3人がかりで追い詰めて手錠をかけました。
カウンセリングから始まり、ローラの母親とブライアンからの厳しい言葉を投げかけられるわ、必死に逃げようとしたショーンから顔面を殴られわで酷い1日になったバラードはトゥトゥがポーカー大会で不在の家にアーロンを呼び出します。
「何も知らないあなたといれば私も忘れられる気がする」
これまで彼からの誘いに応じて来なかったことを踏まえてのこの動機は健全なのかどうか。
結局一晩過ごし、全裸でリビングに出てしまい、一回戦敗退で早朝に帰ってきたトゥトゥと鉢合わせして半ば強引に朝食に誘われている姿を見ると案外上手くいくのかもしれません。
ボッシュが担当していた当時の記録には、ローラの友人〈アダム・レノックス〉の証言として「ローラのアパートの前で青いバンを見た」という記載が。
銃弾を盗んだことはバレており、ネイロンからモーテルの事件を奪ったと報告されているバラード。
しかし、手がかりのないネイロンよりも被疑者を逮捕して結果は出していることを〈バーチェム警部〉から評価されて、「バラードに担当させる」とのこと。
不満を訴えた側なのにその場から帰らされたネイロンに逆恨みされなきゃいいですが。
本部長達に反対されながらもバラードを未解決班に推薦してくれたのもバーチェム警部だそうで、役職付きでは唯一の味方でしょうか?
観葉植物好きの〈フレディ〉に鉢植えの賄賂を贈って、ラフォンが持ち込んだユリア・クラベツ事件の銃弾の解析を先頭に割り込ませ、身元不明遺体の分も頼んだバラード。
パーカーは警察に懐疑的な母親に、また警察を手伝っているとバレないよう嘘をついているようですが、予備警官の申請中ですしやるならやるで早めに腹を括らなければなりません。
入院中のショーンから自白を引き出す必要があるバラードは、ユリアとの関係について聞いていくと、逮捕時にポケットの中に入っていた600ドルはある男から“魂の代金”として貰ったもので、恐らくはユリアを殺した報酬ですが、完全にクスリが抜けている状態でも重度の精神疾患持ちのショーンの証言では正式な証拠として採用できません。
パーカーが言うように、その男はショーンがこの状態だと知ってて武器として利用したのでしょう。
オフィスに戻って「銃を植えたんだ、そしたらバラの庭になった」と話していたショーンの証言を洗うために街路樹などの捜索を徹底する指示を出していたバラード。
そこへなんと、ハリー・ボッシュの方から姿を現しました。こんなぬるりと出てくるなんて(笑)2話にしてもう出てくるとは驚きました。
ローラの母親の信頼をぶち壊したことに怒っているボッシュは、事件の関連はこじつけで「議員へのアピールだろ」と考えておりましたが、掌紋の採取テープから採れたDNAが証拠だと教えると素直にバラードの手腕を認めて詳しい話を聞くためランチを奢ると申し出ます。
多少は丸くなった感はあっても相変わらず渋いんだよなぁ、ボッシュ。料理を頼んでおいて手をつける素振りもなくあんなにふんぞり返って喋れますかね、普通?笑
「殺人の捜査は干し草の山から針を捜すようなもの。未解決事件ではさらに干し草が散らばってる」という先人の凄腕からの言葉に、今バラードが解決しようとしいる案件の難しさを思い知らされるかのようです。
異動させられたことについて、「殺人課が恋しい。未解決班で結果を出せたら昔に戻れると思うことがある」と率直な気持ちを明かすバラード。異動は不本意でもこの班に少なからず愛着があるのかと思っていましたが、それでも宿敵のような男がいる殺人課は戻りたい場所なのか。
ボッシュは手掛かりのない事件についてバラードから気になることはないかと聞かれ、〈ハーモン・ハリス〉には動機こそないけれどアリバイが気に入らないと教えます。
この男とアダム・レノックスは事件の夜一緒にいて証言が練習したかのように全く同じなのだそう。
しかもレノックスはハリスの演技クラスの生徒で、卒業アルバムでサラが演劇をしていたこともあって繋がりが出てまいりました。
ロウルズと銃探しをしていたパーカーは、壁面に描かれたバラに囲まれた聖母のアートを見つけてピンときます。
壁画の下のゴミを掻き分けていると、なんと6発拳銃が見つかり、連絡を受けたバラードはすぐ火器分析班にユリアの銃弾と照合させるよう指示を出して自分もボッシュとのランチを切り上げて戻ることに。
フレディから分析結果が発表され、ユリアの銃弾はバラの壁画の下で発見した拳銃で撃ったものと一致し、銃にはショーンの指紋も見つかりました。
しかし、身元不明遺体事件の銃弾はなんと分析に出されてなかったそうです。
「分析に出したのは私よ、絶対に出した。直後に辞めてなければ確認してたよ。市警の誰かが未解決に追いやったんだ」と確信を持つパーカー。
実際に、「問題ない、事件解決だ。撃った男が逮捕されたがろくに話せない。俺たちは平気さ」と電話で誰かと話しながら運転していた男は警察バッジをつけてLAPDの署内へ出勤しています。
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