
エピソード9『生き延びた女』“Collateral”
あらすじ
新たな手がかりから衝撃的な真実が明らかになる。連続殺人犯は最初から目の前にいたのだ。
ネタバレ感想
口紅の中身のDNA鑑定が済み、サラのものではないDNAの身元まで判明。
2003年に重罪歴のある女性〈ナオミ・ベネット〉のものです。
最初は彼女が犯人説や共犯説があったのですが、調べるうちにサラ殺害の5ヶ月前にあたる2000年11月のソーテルの事件に行き当たり、彼女もまた首を絞められて放置された被害者だったことが発覚。
ナオミが死んだと思った犯人は彼女の口紅を象徴として持ち帰っていました。これは面白い展開です。
マデラ在住のナオミなら犯人を特定できる可能性があり、専用機を使ってひとっ飛び……とは行かず、マデラ市警と連携してのオンライン聴取で25年前の傷を抉るわけにもいかず、長距離ドライブで直接会いに行くことに。
ここに来てのボッシュの元相棒〈ジェリー・エドガー〉登場は激アツです。
なんとなく顔付きも話し方も変わったような気はしますが、久しぶりにエドガーを見れただけでも良しとしましょう。
ボツになったそうですが、エドガーが主役のスピンオフも見たかったなぁ。
マニー・サントスの件で地方検事局から陳述書を求められる未解決班。
それぞれが捜査中に何があったかを自分の視点で詳しく書くらしく、刑事ではないコリーン、ロウルズ、マルティナにとっては初めての仕事です。特にマルティナは恋人に騙されていたということも書かねばならないでしょうし、精神的な面で心配になりますがコリーンもラフォンも支えてくれている感じで大丈夫でしょう。
ガエルのDNAを採ったラフォンも、支援が十分ではないであろう里親施設にいたことを心配しており、親子関係が証明できたとしても彼が置かれていた環境が悪かったのではないかと暗い顔。
はるばるベネットを訪ねたバラードとパーカーは25年も前の事件について話を聞くことに。
記憶を封じ込めており多くは語りたがらないナオミを見て、慎重に進める必要があると悟ったバラードは捜査資料を見せるのもやめて、明日の朝に話を持ち越しました。
しかし、これが逆効果かもしれないというパーカーの考えが当たってしまい、翌朝再びベネットを訪ねても「悪いんだけど……一晩中思い出そうとしたのよ。協力したいけど何も出てこない、もう過去のこと」と言って部屋の中にすら入れてくれません。
犠牲者を増やさないためにも協力を頼み、パーカーが距離を置かずに本気で時間と向き合うためにLAに戻って当時の環境をもう一度目の当たりにしてはどうかと提案。
ベネットは未解決班のオフィスに同行してくれて、遺留品や事件にちなんだ写真が広げられた会議室に。
彼女の重罪歴は事件の記憶から逃げるために酒やコカインに走った末に友達の部屋に侵入しようとして忍び込みで捕まったというどん底まで堕ちた時の話だったそうで、涙を流しながらそれまでは幸せで、夢だったスタイリストにもなれて順調だったことが明かしたベネット。
やはり女性の幸せを阻止したい者の犯行か。
パールマン議員は対立候補から未解決班との繋がりを攻撃されそうになっており、KTLA局の取材で先手を打つためバラードにも出演を頼みます。
即答で断ったバラードですが、「議員の政治生命だけじゃなく未解決班にも影響が及ぶ」と説得されました。
マルティナは自分が一度失敗したことを踏まえて、マニーについて書き上げた陳述書を客観的に書けているかどうか確認してもらうため、ロウルズに提出。
ラフォンでは優し過ぎるので、容赦の無いロウルズを選ぶあたり彼女の本気が伺えますし、認められたようでロウルズも何気に嬉しそう。
ベネットが働いていた美容院の隣にあったチキン屋で働いていた〈ケイシー・ロビンス〉は、当時パームスのジャスミン通り在住で、被害者の1人ジョジーが選挙運動の一環として彼の家を訪ねていたことが判明。
ケイシーの当時の写真をベネットに見せるも、まだ顔を思い出せないそうで、ケイシー本人ではなく母親の住所が先に分かったのでロウルズと2人で訪ねてみることにしたバラード。
残ったメンバーは被害者全員とケイシーの接点を探っていくことに。
ケイシーの母親は認知症なのか精神疾患なのか、様子がおかしくもありますが「犬を見にきた人」だと勘違いしてくれてすんなり家の中へ入れた上に、トイレを借りたバラードは洗面所から歯ブラシを回収。
家の中では檻に入れた大量の犬も見つかり、途中で帰ってきてしまったケイシーに行く手を阻まれるもロウルズが来ていたこともあって脱出でき、動物管理局と特別捜査部“SIS”に連絡して監視することに。
しかし、歯ブラシのDNAと掌紋は不一致で完全にクロだと思っていたケイシーは犯人ではありませんでした。
ベネットを昔のアパートに連れて行くのをパーカーとラフォンに託し、バラードは議員と取材の準備をしなければなりません。
ベネットはアパートで過去の記憶が少し甦り、犯人の顔までは思い出せずとも茶色の目を思い出せたし、抑圧された記憶の解放まであと一歩といったところ。
パールマン議員と取材を受けるバラードはいい感じに記者の意地悪な質問を交わせていましたが、「なぜ議員事務所は警察委員会と彼女の異動の話を?」と言われて初めて自分に具体的な異動の話が出ていたことを知ることに。
生中継で見ていた未解決班のメンバーも騒然としていますし、オリーヴァスの立件で個人的な動機を疑われてのことだったと分かって激怒するバラード自身。
荒れて帰ったバラードを自宅で待っていたのはアーロンで、彼はバラードが襲撃を受けて殺されそうになった件を受けて、もっと真剣な交際に進展したいと感じたという気持ちをぶつけております。
真剣な想いにすぐに応えられずにいるバラードが自分と同じ気持ちではないと悟ったアーロンは、「何も言わなくていい。これ以上君に求めても難しいだろうしね。僕はもう続けられない。ごめん、レネイ」と言って去ってしまいました。
翌日、かつての職場の美容院付近にベネットを呼び出したバラードとパーカー。
ケイシーのアテが外れた捜査は行き詰まっており、藁にもすがる思いで来たわけですが、店の目の前に駐車場があるのに従業員はそこに泊めてはいけない決まりになっているとのこと。
角を曲がった脇道に駐車していたと聞いて、その辺りの当時の住民を調べることになりました。
そして、角にある不動産会社“ランドマーク不動産”は当時まだ工事中だったことから、業者のリストをオーナーに頼んで手に入れたバラードは、そこで「あり得ない」情報を掴みます。
リストの中にあった人物を含めた写真での面通しを行うと、ベネットは即答で4番が犯人だと答え、なんとその人物とはゲイリー・パールマンだったのです。
議員の父親で、殺されたサラの父親ゲイリーが経営している電気会社が工事業者に入っていて、毎日職場に向かうベネットを見ていたし、サラにだけ特別な振る舞いが見つからなかったことも娘という近さから説明がつく理由がありそう。
ゲイリー・パールマンが犯人だと分かり、「用を済ませてくる」と遅刻していたロウルズにも電話でそれを伝えるバラードですが、なんとバラードの異動は間違いだと直談判するためにパールマン議員の自宅に寄っていたロウルズは今まさにゲイリーと話しているではないですか。
被害者の中に生き延びた女性がいて犯人の顔は覚えていないけれど、バラードは優秀だから捜査の見通しが立つだろうと言ってしまった直後です。
電話を受けて誤魔化すロウルズでしたが、次の瞬間ゲイリーから銃を向けられて慌てたロウルズの声と発砲音を電話越しに聞くバラード。
なんてこった。ロウルズも咄嗟に銃に手はかけていたものの、完全に構えていたゲイリーの方が早いでしょう。
陳述書を見た後、マルティナに配慮の言葉をかけて励ましていたり、回を追うごとに第一印象からV字回復し続けていた良い奴感はこの伏線か……!
そして、往々にして近しい人物から疑えという鉄則があるのに全く怪しさを感じさせなかったゲイリー犯人ルートにもしてやられた感じがします。
どちらかというと息子の議員の方が有り得そうな気もしていたし、怪しさで言うとアーロンの方がよほど納得できたかもしれません。
ということは、アーロンはバラードに想いを寄せるただの良い奴だったわけで、次回の最終話ではその気持ちに応える展開があるでしょうか?
いや、そんなことよりロウルズの安否か。
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▼次回、エピソード10