エピソード19『過激な治療』“The C-Word”
あらすじ
ハウスのチームは遺伝疾患を抱えた少女を治療することに。
ヒュー・ローリーが演出を担当。
ネタバレ感想
ウィルソンを尾行してガン治療に干渉する気満々で休暇を取ったハウス。ガン科長なのに他の病院で治療を受けるのか。
「君を支えるために来たんだ」
「壁でも支えてろ」
事態は最悪ですが、親友らしいやり取りですし、ハウスも借りがあるウィルソンを心から支えたいと思っているのは本当のことなのでしょう。
「親友がガンなんだ、飲ませろよ」と言ってカクテルを作って飲み出すハウス節は効いているけれど、現実にウィルソンが死んでしまうかもという不安はハウスにとって相当なものかと。ドミニカとの別れがすぐに霞むほどには一大事なのです。
鼻血と呼吸困難の症状が出たATM遺伝子に変異がある6歳の少女〈エミリー〉が今回の患者で、ホプキンス大の発生遺伝学者であり、エミリーの母親でもある〈ローソン先生〉がハウス不在のチームに参戦することに。
フォアマンがチームを推薦したらしく、序盤の医師なら誰もが思いつくような意見を斬り捨てていくローソン先生は「簡単な診断なら依頼しないわ」とピシャリ。
娘の遺伝疾患を熟知しているだけに、それがチームの助けになるから「彼女をうまく使え」と院長命令が出ました。
平衡障害がある娘をメリーゴーランドに乗せた父〈サイモン〉を責め立てるローソン先生。
娘への愛情は本物のようですし、平均寿命が20歳の疾患を抱えているので当然かもしれませんがやや過保護気味か?
MRIに慣れているはずのエミリーが検査中に泣き出して必死に父親を呼んでおり、その手先は黒ずんでいて新たな症状を聞いた母親は最近引っ越したサイモンの自宅のせいで重金属中毒になったと決め付け。
逆に母親の自宅の地下室にはケミカルな物質が溢れたラボになっており、ATM遺伝子の変異を修復できる実験段階の薬“レックス2”が。
ローソン先生はまず自分で実験して安全性を確かめたそうですが、被験者1人では話になりません。しかし、日を追うごとに悪くなる病に娘が罹っているという必死さが確実に見えており、自分が研究者なら余計に何かできないかと実験薬に手を出してしまう気持ちも分かるなぁ。
5人の医者の意見はどれも一緒なのに、そのどれもはねつけて抗ガン剤を高用量で投与したがっているウィルソン。
3分の1の確率で即死するような方法ですが、こんなやり方をしてくれるまともな医師はおらず、捨て身のウィルソンは自分自身に大量の抗ガン剤を処方しています。
ハウスの読みはあたっていてオフィスからは抗ガン剤が見つかり、「どこで死ぬつもりだった?」と聞くと、機器を自宅に持ち込んでいたウィルソンは「まだ治療に耐えられるうちに過激な方法を試したい」のだそう。
あまりに危険な治療法を試そうとしている親友を止めるハウスですが、助かる見込みだったのに助からなかったガン患者も数多く見ているだけに、「病院のベッドで人に気を使われながらじわじわ死ぬのはごめんだ、そんなリスクは負いたくない!」と必死です。
バカな考えだと言いながらもウィルソンの意思を尊重するハウス。とは言え、死ぬ危険が高い方法を良しともしていないので、高用量の抗ガン剤投与でどれほどの苦しみに見舞われるのか事細かに言って聞かせてやる気を削ぐ最後の抵抗は見せています。
それでもウィルソンの決意は変わらず、ハウスは自分の家で致死的な薬を投与し、これでもしウィルソンが死ねば保護観察官は黙っていないので刑務所送りになるというリスクを当たり前のように負っているハウスと、それを当たり前と思わず死んでしまった時に備えて感謝を伝えておくウィルソン。
早くもけいれんの症状が出ており、キツい副作用に耐え切れるのでしょうか。
ハウスはあらかじめ鎮痛剤を用意しており、「超強力なやつをめいっぱい打つぞ、春休みだろ」と言って自分も点滴でお裾分けを貰っています(笑)
生きるか死ぬかの状況で、2人してハイになってぼんやりしてるのがこの2人らしく、悲壮感を感じさせない小気味良さ(笑)
大量の血を吐いてしまったエミリーにレックス2の副作用こそ見られなかったものの、父親は娘を実験台にしたことに怒って転院を要求。
メリーゴーランドから落下した際、肺に血栓ができたかもしれないから今は退院させられないと説得し、検査をしてみるも血栓はなく、朗報でもありいまだに原因不明という悲報でもあります。
目に黄疸が出ており、肝静脈が閉塞し血流が制限されてる状態のエミリー。
「ATの末期かもしれない。娘は特殊なのよ、変異遺伝子2つを受け継いだ」と悲観的になったローソン先生はオフィスを出て行ってしまいました。
悪化しているのはレックス2をやめたからで、あの薬がライム病を抑えていたのかもしれません。
ペットはいないし森に行ったこともないからライム病の兆候はないと考えていたローソンに対し、サイモンは自分も父から習った狩りを教えようとして黙って森に連れて行っていたことが発覚。
エミリーは脳卒中を起こし、お手上げ状態のチームはハウスを頼りたいところですが、電話もメールも無視の状況で「僕らだけで診断する」と仲間を率いるのはチェイスです。
そのチェイスが、ガンじゃなくて血栓に似た腫瘍の心房粘液腫で、原発性心臓腫瘍だったと閃きました。
いつもはハウスの説明が入る場面を今回はチェイスが担当。
粘液腫が断続的に右心房の血流を遮り、それが肝静脈に影響して肝不全、レイノー現象、脳卒中を起こし、腫瘍の破片が肺に流れて呼吸困難と喀血を起こしていたのです。
腫瘍を摘出し、これが良性だったので退院はできても、元々の遺伝性疾患が治ったわけではなく寿命は短いままというのがハッピーエンドとは言い切れませんが、エミリーが仲良くしてほしいと願っていた両親が今回の入院を経て不仲な状態から抜け出せそうなのが大きな救いとなりました。
吐き気が止まらないウィルソンの世話を甲斐甲斐しく見て、モルヒネが切れると残り少ないバイコディンをウィルソンに飲ませて自分の足の痛みは酒で誤魔化すハウス。愛だよなぁ。
それでも数値はどんどん悪化し、機器や薬がないのに「ここで死ぬ方がマシだ。救急車はイヤだ、病院では死にたくない。僕を連れていくな」と泣いて懇願する親友に、病院には連れて行かないと約束したハウスですが、本当に約束を守るとはなぁ。
てっきり意識を失ったウィルソンを病院に運び込むのかと思いましたが一緒に自宅で夜を明かしています。
ヘビーな投薬を乗り切ったウィルソンはもう大丈夫なのでしょうか?
痛みと熱でハウスの自己中心ぶりを痛烈に批判していたウィルソンと、多少傷付きながらも聞いていないフリで根には持たないハウス。ウィルソンもハウスを大事に思っているのは明白ながら、やっぱりハウスの方がとことんウィルソンに対する無償の愛と言えるレベルの友情を持っていそうな感じがします。
一緒に出勤してエレベーターを降り、「またランチで」と言いながら別れる2人。
ニヤリとしたハウスに何かやっているな、と思いましが、オフィスに置かれていたノートパソコンを不審に思ったウィルソンが画面をつけると軽快な音楽に乗せて抗ガン剤治療で死にかけの自分を取り囲む娼婦と楽しそうなハウスの写真がスライドショーで流れ始めます。
完全におもちゃにされているけれど、ガン患者として気を使われたくないというウィルソンの希望を考えるとこれは間違いなくハウスにしかできない粋なイタズラでした。
ウィルソンのこれまでにないツボに入った笑いっぷりにつられて笑ってしまいます。
さすが常識を覆す男、ハウス(笑)
しっかりオチもついたし男の友情も感じられたし、ウィルソンのガンも乗り越えられそうな気配がするしで良いエピソードでした。
Dr.HOUSE/ドクター・ハウス コンプリート ブルーレイBOX【Blu-ray】 [ ヒュー・ローリー ]
プライム会員になれば、会員特典対象の映画やドラマ、アニメ、Prime Original 作品が見放題。30日間のトライアル期間でお試しも可能。
▼次回、エピソード20

![Dr.HOUSE/ドクター・ハウス コンプリート ブルーレイBOX (初回限定生産) [Blu-ray] Dr.HOUSE/ドクター・ハウス コンプリート ブルーレイBOX (初回限定生産) [Blu-ray]](https://m.media-amazon.com/images/I/51F84AREAnL._SL500_.jpg)

