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海外ドラマ≫≫Sebastian Fitzeks Die Therapie セバスチャン・フィツェックの治療島 シーズン1 1話ネタバレ感想

セバスチャン・フィツェックの治療島: 予告編

エピソード1『失踪』“Spurlos”

あらすじ

娘ヨーズィの失踪から2年を迎えたベルリンの精神科医ヴィクトル・ラーレンツは、マスコミから逃げるため北海の島にやって来る。そこで謎の女性アンナ・シュピーゲルに見つかってしまうが、彼女はヨーズィの行方を知っていそうだった。ベルリンではロート博士が高級精神科病院の医長に就任するが、彼の治療法には疑問の余地があり、目的もよく分からない。

ネタバレ感想

そう言えばドイツが原作の海外ドラマというのはあまり馴染みがないかもしれません。

なんというか、いかにも精神的に不安定そうな〈ヴィクトル・ラーレンツ〉は、小児科の待合室で娘の〈ヨザフィーネ・ラーレンツ“ヨーズィ”〉の診察はいつごろ終わるかと訊ねますが、予約は取られていないし診察室に入った記録もない、と聞かされます。

慌てて娘が入った〈グロールケ先生〉の診察室へ押し入るも彼女の姿はどこにもありません。

〈イザベル〉にも電話をしてヨーズィが居ないと叫ぶも、「何を言っているの」とのこと。よくある主人公がおかしくなってしまったパターンか?と思いますが、その直後には途方に暮れるヴィクトルとイザベルの豪邸にマスコミが押し寄せており、ヨーズィの失踪事件については現実のことのよう。

夫妻を訪ねた〈ウォルフガング・リガー〉が会見するよう諭し、イザベルがマスコミの前に出て行きました。

現実から逃れるためなのか、愛犬の〈シンドバッド〉だけを連れて小さな漁船のような船で“パルクム島”を目指すヴィクトル。

寂れた雰囲気の島は閉鎖的な感じがあり、島の中でも人里離れた場所に位置する一軒家が新たな住まいになる様子。もともと持っていた別荘か?

なんとあの失踪から2年も経っていて、未だヨーズィの行方は分からず、それでいて未だに記事にされ続けていることも分かります。

着いて早々シンドバッドが壁に向かって吠え、その壁の奥からはカサコソと物音が。きっとネズミだろうと気に留めなかったヴィクトルですが、本当に……?

そして回想で出てくる娘のヨーズィが思ったよりも大きい(笑)もっと幼女かと勝手に思っておりました。回想当時で13歳だそう。

更にけたたましく地下に続く扉に向かって吠えるシンドバッドが気になり過ぎます。中を見せてくれよぉ。

現時点の回想を見る限り、娘に対してやや過保護な両親だったようですが、それでもまぁ良好な家庭だった風です。

ヨーズィの事を思い出さないように家の中から彼女の痕跡を片付けていくヴィクトル。

そうしているうちに〈アンナ・シュピーゲルと名乗る赤いコートの女性が突然訪ねてきて、記者かと思って追い返そうとすると「取材じゃない、心の病の相談です」とのこと。

ヴィクトルは元精神科医だったそうで、アンナは弁護士のリガーからヴィクトルを紹介してここまで来たのだそう。一体どこから来たのか分かりませんが、医師はもうやめたと言って門前払いするヴィクトル。しかし、窓から帰って行く彼女の後ろ姿を見やると、足場が悪く滑って転んでしまい、見に行けば意識もない状態で仕方なく自宅に運び込みました。

ヴィクトルが居眠りしてしまっている間に目を覚ましたアンナは我が物顔で部屋着に着替えて湯を沸かし、何をしているのかたずねると「お茶を」とひと言。初対面の、一度は拒絶された相手の家のキッチンに勝手に立つとは、やはりどこかしらメンタルがおかしいのは明らかです。

彼女は児童書の作家だそうで、13歳の時に統合失調症と診断されてずっと治療を受けてきたけれど効果は得られないままだと話し始めます。

父親と愛犬〈テリー〉の散歩中、父が心臓発作で亡くなったことがきっかけで、全てテリーのせいだと考えてしまった13歳のアンナは手近にあったハンマーで愛犬を撲殺。しかし、テリーはそもそも実在していなかったのだそう。ひえぇ……。

2年前のアンナが最後に執筆した話は『大切な人が消える話』で、ヴィクトルなら自分の痛みが分かるからという理由ではるばるこの離島を訪ねて来た、ということでした。娘の話に触れられてアンナを追い出したヴィクトルは、ソファーに置き去りにされていたテリーのぬいぐるみを目に付かない引き出しの中へ。

 

〈メルクト教授〉に代わる新医長〈ロート博士〉の歓迎パーティーで、ベテラン助手の〈イネス・メルゲントハイマー〉と自分こそが次期医長だと信じていた精神科医〈フリーダー・イェシュケ〉が何やらコソコソ話しています。

ロート博士は着任後すぐに担当患者を独断で割り振って、自分の担当患者をとられたとご立腹のイェシュケ先生は直談判しに行くもどこ吹く風。今のところ、どっちもどっちな関係性です。イェシュケ先生の方がなんとなく小狡い感じがしますがね。

この精神科というのが、ヴィクトルの前職と深く繋がりがあるようで、ロート博士は自分を新医長に推してくれたヴィクトルの家に家族で招かれていました。娘の〈ミラ〉はヨーズィと同じぐらいの年頃ですが、不躾で品定めするような小馬鹿にしたような目つきが気になります。

それでも、温室育ちでまるで8歳の幼い子供が暮らすような子供部屋に案内されて少々馬鹿にしながらも流行りの曲を聴かせてやり、一緒に踊るよう誘ったミラに悪気はなさそうで、ヨーズィもまた刺激的な嬉しさがあった事でしょう。

 

2023年公開なだけに、BTSポッドキャストがドラマ内で普通に出てくるのは不思議な違和感が。

島には嵐がくるそうで、コンビニで備えを購入していると店主から「昨日若い女性が訪ねてきて少し話したけれど、アンナはあなたを探してると言ってハンマーを買って行ったわ」とのこと。ハンマー……。ヤバいな。

ヴィクトルは帰り道の森の中で人の気配を感じ、シンドバッドをけしかけましたが、そこにいたのはどうやら狩の獲物を玄関先に吊るして贈り付けてくれていた顔馴染みの村長〈ハルバーシュテット〉だったようです。

けしかけていたシンドバッドが戻ってくると、引き出しにしまったはずのテリーのぬいぐるみを咥えてきたではありませんか。

ハルバーシュテットと話した後、家に戻ってウォルフガングに連絡を入れて折り返しを待つ間、アンナ・シュピーゲルの名前で検索をかけるも該当なし。

アンナが話していたシャルロッテンブルク・ホテル”で調べてみたところ、自殺事件の記事がヒット。記事内の現場検証時の写真に映る野次馬の中には、幼いアンナの姿が。

 

ミラと出会ってすぐにヨーズィは変わっていき、怖がっていたピアスを開けてもらったり部屋中に置いてあったファンシーなぬいぐるみを片付けていったり。ヴィクトルは娘に対して「これからは隠し事はせず何でも話そう」と言ってヨーズィも同意して2人は約束を交わしました。

 

嵐で停電する中、再び訪ねて来たアンナは「リガーさんの紹介じゃないの」と嘘をついていたことを謝り、単純に紹介ではなく彼がヴィクトルを最高の精神科医だと褒めていたのを聞いて強迫観念のように自分のことを救えるのはこの人しないないと思ってしまったのだそう。居場所については、医療誌のインタビューに島の別荘に静養に行くと書いてあったのを見たから簡単だった、と。その記事は5〜6年前のものですが、まさかずっと待っていたなんてことは……?

店で自分のことを訊ねたのか確認してみると、店には一度も行っていないと答えるアンナ。何が本当で何が嘘か。いや、何が現実で何が妄想か。

相変わらず吠え続けるシンドバッドを宥めに行くと、別室からヨーズィと2人でよく弾いたピアノのメロディが聞こえて来て、慌てて戻るも既にアンナの姿はどこにもありません。何がどうなってるんだ!

前の職場から荷物を運び出すロート博士のオフィスの隣には冒頭で出てきたグロールケ先生が。……おや?

 

不穏続きで色んな方面を疑ってかかってしまうような面白さがあります。この先どう展開していって、アッと言わせるような思わぬ真相があるのかどうか。掴みは面白いだけに、見かけ倒しにならないことを願います。

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▼次回、エピソード2

axxi.hatenablog.com

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