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劇場鑑賞≫≫Papillon パピヨン

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パピヨン

あらすじ

胸元に蝶の刺青をしていることから「パピヨン」と呼ばれる金庫破りの男は、身に覚えのない殺人の罪で終身刑を言い渡され、南米ギアナの絶海の孤島にある刑務所に投獄される。過酷な強制労働と、横暴な看守たちからゴミのように扱われる日々が続き、脱獄を決意したパピヨンは、紙幣を偽造した罪で逮捕された男ドガに目をつけ、ドガを守ることと引き換えに逃亡費用を稼ごうとする。やがて2人は奇妙な絆で結ばれていくが……。

 予告動画


ラミ・マレックが魅せる新しいルイ・ドガ像とは?/映画『パピヨン』本編映像

脱獄映画の金字塔とも言われる1973年製作の「パピヨン」を、「パシフィック・リム」のチャーリー・ハナムと「ボヘミアン・ラプソディ」でアカデミー主演男優賞を受賞したラミ・マレックの共演でリメイク。オリジナル版同様、作家アンリ・シャリエールが無実の罪で投獄された実体験をもとに執筆した小説を原作に、オリジナルでスティーブ・マックイーンが演じた主人公パピヨン役をハナム、ダスティン・ホフマンが演じたドガ役をマレックが務めた。監督は「氷の季節」で東京国際映画祭の審査員特別賞を受賞した新鋭マイケル・ノアー。

ネタバレ感想

ボヘミアン・ラプソディラミ・マレックが出演しているという事となんとなく題材も良さそうで予告もそそられる感じだったので見に行ってきました。

脱獄映画なのですが、終始「これが実話か…」とどこまで脚色があるのか分かりませんが信じられない物語です。

主人公は凄腕の金庫破りでそもそもが半グレ的人間。決定的な悪人が冤罪に合うのではなく裏組織に関わっていたがため殺人の濡れ衣を着せられてしまいます。

パピヨンはかなり早い段階で脱獄を視野に入れており、国債偽造で投獄されているドガという金持ちインテリ眼鏡を仲間に引き込もうと彼を守り始めます。

最初は単純に脱獄費用の調達という動機だったんですが、何か特定の大イベントがあって絆が生まれるという展開ではないにも関わらずドガを守って2年間の独房生活を送るハメになったり、出て来てすぐにまた新たな脱走を企てたり客観的に見ている側には少々謎の信頼関係と不屈の行動力でリアルさがありません。この現実味の無さにして実話に基づいているという点を取っても「これが実話か…」に至るポイントでもあります。

最終的に収容される悪魔島の無法地帯加減は見つかるかどうかという今まであったハラハラ感が一気にゼロになりここが一番チートじゃないかとすら感じました。

 

人権無視であったり徒刑場の惨状を伝えたい、というのがテーマだったのかもしれませんが、主人公がもともと犯罪者なだけに同情し切れずどうにも美談に仕立て上げた感は否めません。

終盤、出版のために云々の所はチープさも感じてしまいそれ以前の敢えて別の道を行く二人、という感動的な別れで終わっていた関係性に水を差す締めなのでは、とすら感じてしまいました。どのような結果であれ恋人はどこでどうなったんだ、という部分に対する言及も一行くらい欲しかったなぁ。

全体を通して「普通に」面白いです。全体的に平均点は超えていて面白いはずが、何かに特筆する点をあまり感じられず…かといって大幅なマイナスポイントも無し、という個人的に感想の書きにくい作品です。

ボヘミアン・ラプソディが初見だったので旬な顔が影響し過ぎたのかよく分かりませんが主役のパピヨンよりもドガの印象の方が濃く、なおかつ強く感情移入出来るようなキャラクターもおらずそっち方面もフワフワした感じもありました。

囚人になってからのパピヨンチャーリー・ハナムは顔といい身体といいなっかなかの渋さでしたが。

エンドロールで実際の移送収容の映像が流れるのですが、こういうのが実話系の醍醐味です。戦争モノにせよホロコーストの類にせよ、犯罪者なり被害者なりの移送時の記録映像がわざわざ残されているという事実にいつも「よく残していたよなぁ…」と感心します。

映像後のエンドロールで映し出された写真は劇中のものでしょうか?あの物哀しさ漂う演出でだいぶ余韻を残す終わり方に仕上がっていたと思います。

評価(平均点高めの設定です。)

  4.2 /5 点!

 

概要

監督:マイケル・ノアー

時間:2時間13分

配給:トランスフォーマー

公開日:2019年6月21日

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