エピソード5『破れたバーコード』“Scan man”
あらすじ
大手運送会社から高価な積み荷が強奪される事件を捜査チームが追う。チャーリーの数学の分析により、意外な人物が事件の背後で大きな企てをしていることが分かる。
ナンバーズ 天才数学者の事件ファイル シーズン5 <トク選BOX> [ ロブ・モロー ]
ネタバレ感想
今回の事件
とある強盗集団が宅配トラックを襲う事件が5ヶ月で23台にものぼっており、今回の現場ではなんとFBI捜査官が1名撃たれて死亡すると言う被害まで。
最初に包囲した犯人グループは空箱を運び出しているダミーで、内通者がいて騙し討ちされたという見方が強まります。
事件解決の方程式
全体を見るサプライチェーン分析で真犯人を割り出します。
ダミーのトラックを包囲した際に射殺した〈マルーミアン〉と〈タラジアン〉の2人は観光ビザで入国して強盗を働いていており、ストリップクラブを経営する親玉の〈ハゴピアン〉には前科が。
宅配物には、重さ、保険価格、送り主、宛先と全ての情報が入っているバーコードが貼ってあり、何らかの影響でバーコードに破損が生じてコンピューターが処理できないものは“例外”として扱われるわけですが、襲われたトラックすべてがこの例外の荷物を積んでいたという共通項が見つかりました。
配送センターでは普段バーコードを読み取る業務を〈エマソン・レイドロウ〉通称“スキャンマン”が1人で担当しているらしいのですが、しょっぴいてみればエマソンは自閉症で記憶力や数学的才能を見るにサヴァン症候群っぽく、人間性からは犯罪に加担するとは考えにくそう。
運送会社の責任者によれば、極度の収集癖で家に荷物が入りきらないエマソンは自宅の荷物を梱包して宛先不明に操作して発送し、宅配システムを倉庫代わりにしていたそうですが、エマソンを利用しているいとこがいるそう。
そのいとこ〈カーター〉の特徴というのがエマソンには判断能力がないから連れて帰ると主張した眼鏡のケースワーカーと一致。
フラクタル解析を使ってエマソンの荷物を追跡したところ、177個の荷物のうち26個が消えており、これは逃走車両の空箱と同じ数にあたります。
つまり、犯人たちは営業所を襲った時に空箱を別の26個とすり替えていて、エマソンを利用し通常とは別ルートで配送システムに載せた荷物は、通常なら検査の入る高級品の倉庫に向かっているという状況。
さらに同じ施設の金庫に800万ドルの金塊が入っていて、真の目的となる金庫破りのための工具を倉庫に忍ばせるための画策だったのです。
カーターは既に拷問の末殺された後で、デビッドとチャーリーに付き添われて自宅に戻ったエマソンも命を狙われる事に。
FBI狙撃訓練の成果を実戦で発揮したチャーリーと特攻隊長デビッドの連携、そして駆け付けたリズとニッキーのタイミングの良さでなんとか皆無事に済みました。
捕らえた男に取引を持ちかけ、ハゴピアンに金庫破りに必要な道具が入った26箱に関する偽の追跡番号を渡すよう指示。
中身は全て空で、犯人グループは全員逮捕、親玉は捜査官とカーター殺害の容疑で死刑も有り得そうな報いを受ける事になるでしょう。
いつも以上にデビッドの優しさが光り、ドンの内なる苦悩も見え隠れするエピソードでした。
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▼次回、エピソード6