第1話「ピンク色の研究」/ A Study in Pink
あらすじ
負傷し、送還された軍医のジョン・ワトソンはPTSDでセラピストのもとに通っていた。一日の出来事などをブログに書いて気持ちの整理をつけることを勧められるが、特に書く事も無かった。その頃、ロンドンでは、連続自殺事件が街を賑わせていた。
ネタバレ感想
身始めてすぐに一昔前の映像だなと感じましたが10年近くも前の作品だったことに驚きです。
シャーロック・ホームズの元ネタを知らないのでジョン・ワトソンが退役軍医だとか銃弾を受けたのかと思いきや心因性による足が不自由な設定だとか意外な点も数多く。
そもそも現代版という事でスマホは出てくるわ逆探知もしちゃうわと原作を知っていても新鮮味のある設定なのでしょうけど。
住居に困っているワトソンがルームシェア相手に変人のシャーロック・ホームズを紹介されるという経緯で二人は出会います。
シャーロック・ホームズに関してはかなりキャラが立っていて『僕は社会病質者だ』と自称するレベルでの変人ぶりが最高。
出会ってものの数分で経歴や現状を言い当てる奇才ぶりも惜しみなく披露してくれてグッと掴まれました。
そのあまりの変人ぶりに周囲から疎まれることも多々ありながら、警察が行き詰まると呼ばれる諮問探偵として活躍するシャーロック。
今回は同じ毒物が使われた連続自殺の捜査に駆り出されます。
逃げた犯人が乗っていたと思われるタクシーを頭の中のマップを広げて追いかけるシーンなんかは思わず杖を忘れ一緒に走ってしまったワトソンも相まってワクワクが止まりません。
優れた観察眼と洞察力でどんな小さな情報も見逃さず瞬時に状況を把握するのですが、シャーロックの思考が可視化される演出がこれまた分かりやすくテンポも絶妙で楽しい。
シャーロックのファンだと名乗る殺しのスポンサーの名を吐かせるため銃弾を受けた傷を踏みつけて吐かせるだけ吐かせて絶命、の一連のくだりが鬼畜で笑えます。
モリアーティとは一体?
事件や危険を欲しスリルを求める者同士既にめちゃくちゃ良いコンビが完成されつつある二人に加えて、シャーロックとお互いに憎まれ口を叩き合う関係のアンダーソン、歪んだ関係の実兄などシャーロックを取り巻く登場人物もそれぞれキャラが立っていて序盤から既に面白いです。
かなり良くできていて綺麗なまとまり方や1話1時間半という尺も海外ドラマというより短めの映画といった感覚です。
それでいて核心の謎を持ち越しできるのは海外ドラマの良さですよね。2話も楽しみです。
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