エピソード8『インシャー・アッラー/すべてアラーの思し召し』“Inshallah”
あらすじ
ジャックとグリーアはスレイマンの次なる攻撃地がアメリカ本土であることに危機感をもつ。いかに阻止するか。失敗すれば恐ろしい危険が現実のものとなる。
ネタバレ感想
早くもシーズン1最終エピソード。尻上がりで面白くなっております。
人質を介して大統領を狙った新たな生物兵器テロの件は機密扱いになりそうなものですが、早くも公表されたようで、今のところ大統領に症状は出ていないという報道も。
そう言えば、ジャックの兵士時代には訳ありなトラウマがある風でしたが、最終話で急にその辺りが明かされるんですね。
「海兵隊にいた時派遣先でヘリが墜落した……」とキャシーに話し始めるジャック。
〈サヒム〉という駐屯地の村に住む少年と顔見知りになっており、ある日タリバンに狙われている家族がいたから村から彼らを脱出させる際にサヒムは、自分もヘリに乗せて欲しいとジャックに懇願します。孤児の少年を助けるつもりでヘリに乗せてやったところ、サヒムは上空で手榴弾のピンを抜きヘリは爆発。仲間の隊員と同情した市民が犠牲になったのです。そして、サヒムを乗せた張本人だけが生き残るという皮肉な結果に。
CIAオフィスにFBIが来て、放射能中毒の患者が報告されたとのこと。汚染源はボルティモア港のコンテナというところまで特定されており、持ち込んだ容疑者も割れています。
港は、主要都市まで車で2時間ほどの距離にあり、セシウムの量にはよれど数千人、あるいは数十万人の死者が予想されるという深刻な事態。
オリーブオイルに紛れさせていたのはサリンではなくこちらのセシウムの方でした。持ち込みのため偽装された箱の容量からして市民を大量殺戮する量には程遠く、パリで神父を殺し大勢を集めて一気に教会を襲ったやり口と同じく、エボラは大きな作戦の一部にすぎないのではないか、と気付くジャック。
そうこうしているうちに、町のピザ店でプラスチック爆弾を使った爆破事件が起こりグリーアに連れられて現場へ急行します。
負傷者を搬送する救急車の行き先はキャシーが勤務中のワシントン記念病院で、大統領が待機中の病院だと気付き、現場へは行かずすぐ病院へ戻ってくれとグリーアに頼むジャック。
案の定救急隊員を装ったスレイマン達が混乱に乗じて院内へ入り込んでおります。
担架で運び込んだ遺体の腹部には、以前アリが使ったやり方と同じようにセシウムが隠されていました。これをダクトから病院中に散布しようというのです。
携帯での起爆を防ぐためにシークレットサービスが全ての電波を妨害しているらしく、多少の猶予はありそうですが、必要となれば自爆テロも厭わない連中なので誰かが残って手動で事に及んでしまうでしょう。
病院に危険が及ぶ中、職員や患者は完全に後回しで大統領の避難が最優先と聞かされたキャシーは非常ベルを作動させて強行突破。
散り散りになったスレイマンの仲間とキャシーがエンカウントして同じエレベーターに乗り込んでしまいましたが、これに気付いて先回りしエレベーターが開いた瞬間に問答無用で男を撃ち殺すのがジャックではなくグリーアというのがある意味アツい。
病院の外で待機していたサミルは警官に捕まりましたが、ちょうど脱出してきた父親は大勢の警官の前で不利だと判断し、息子と目があいながらも一旦見捨てていく選択をします。結果的に親子を引き離せてよかったし、これでハニンと会わせてやれるわけですが、サミルからすれば決定的な裏切りですよね。
またしてもジャックだけがその場から逃げていくスレイマンに気が付き後を追います。
分析官にしておくには惜しい嗅覚と行動力です。咄嗟の機転と射撃能力もチート級で、群衆に紛れて逃げようとしたスレイマンを射殺するに至りました。追い詰めからの決着までは呆気ないほどのスピード感でした。
サミルは家族のもとに返されてめでたしめでたし……4ヶ月後には、病院テロ未遂の生き残りの男が工作員のマティスに射殺されており、えらく端折られたな、という気もしますがこれでカタがついたということで。
グリーアはなんとモスクワ支局の副支局長として栄転するそうで、シーズンを越えて続投するとばかり……シーズン2ではこのコンビが見られないとなると少し物足りない気がします。
グリーアが抜けた穴を埋める適任者に抜擢され、T-FADの主任となったジャックに渡されたグリーアからの引き継ぎ資料の中には、なんとなんとモスクワ行きの航空券が。そんな粋な!笑
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