エピソード8『千の森の創造』“The Creation of a Thousand Forests”
あらすじ
トミーが自分の行動の後始末をする。アッシュは予想外の人物に助けを求める。シェリスはリサーチ研究所から盗まれたデータが悪の手に渡らぬよう、徹底的な作戦を立てる。ロービア警部補はフリンに母エラを助けることはできないと告げ、ウィルフはフリンに自分の過去について話す。ジャスパーが行動を起こす。アリータは自身の計画を明らかにし、フリンは自分たちの世界を救うべく、自身の命を懸ける。
ネタバレ感想
いよいよ最終話。
このエピソードで全ての謎の答えが明らかになるとは思えません。
保安官とピケットを始末したトミーは、自ら無線連絡を入れて「3名の遺体を発見、容疑者は逃走中」と報告しています。
救急車と応援が到着したところ、なんとピケットに脈がある事が判明。やはりしっかりトドメを刺しておくべきでした。
同じ頃、救急病院でも発砲事件が起き、こちらと同一犯だというていで捜査が行われますが、この救急病院での一件は、ボブやバートン達が起こした騒動です。
救急病院に急ぎ、フィアンセの無事を確かめたトミーですが、ピケットが意識を取り戻せば一転して窮地に陥ってしまう状況でどうカタをつけるのか。
博士に対抗するため、ロービア警部補はフリン達3人に手を組まないかと持ち掛けます。
警部補のリソースを使い、こちらの世界で制御を受ける事なく自由に動けるようにして、迫るジャックポットを切り抜けるためにも手を貸してくれると話すロービア。
フリン側からの要求としては、再び視力を失ってしまった母親を治してくれというもの。
しかし、ズボフの技師が既に手を尽くしていたとかで、警部補の力を持ってしても、どうにもならないそうです。余命は554時間、約23日間の僅かな時間しかない、と。
ショックを受けるフリンでしたが、バートンや母親自身に支えられ、乗り越えていけそうです。
協力に関しての私見をフリンに伝えたくても、ロービアに聞かれる事を恐れているらしいウィルフに対し、リンクさせて質問に対する反応を共有して理解してみると提案したフリン。
そもそも、ロービアに聞かれると云々…というところまでは聞かれてもいいのか?
リンクする事で感覚が共有され、お互いに対する想いが筒抜けになるというのは、両思いであれば良いシステムかもしれません。あくまでも両思いであれば(笑)
アッシュはヌーランド博士と密会し、盗まれたデータの在りかはフリン・フィッシャーの脳内で、ズボフもこれを知っているので、じきクレプトの手に渡るであろう事を伝えます。
そして、警部補には別の目論見もあるので頼れないということも。
アッシュはとにかくデータをクレプトの手に落としたくないのですね。博士にズボフを止めてくれるよう頼みました。
ズボフを殺してもらうため、アッシュは内部スパイとなる事を承諾。
博士の手立てとしては、ジャックポットの段階を進めて、フリンのみならず、家族や町ごと一気に消しにかかるつもりです。
ウィルフとフリンは、アリータへの手がかりとなる場所にようやく辿り着き、幼少期の姿をしたアリータと再会。
フリンの視覚と聴覚がアッシュによって全て共有されている事もお見通しのアリータは、フリンの同行を拒否します。
ウィルフだけが先へ進むと、幼いアリータの動きが止まり、遠隔で操作していた大人のアリータ本人が姿を現しました。
体内に埋め込まれたインプラントは、記憶を抑制しているために過去が朧げになって思い出せないのだと話すアリータ。
インプラントを取り除いた事で、免疫の強化を失ったと反論もするウィルフですが、自分たちの家族を殺したのはクレプトだと捲し立てます。
キャンプを潰して英国中で大虐殺をしたズボフの父親時代のクレプトは報復を恐れて、インプラントによる記憶の抑制で自分達を操作しているのだ、と。
アリータと同じように記憶を取り戻した同志達が現れるも、クレプトと研究所を相手取るにはどうにも足掻けそうにないような少人数です。
そこでアリータが目をつけているのが、『手のひらの中の無限』と呼ばれる研究所の秘密の技術の全てだそう。これこそが、フリンの脳内にあるデータの事なのです。
ピケットはもう助からないとして、後継者は自分達だと勝手にゲス話をした挙句、甥っ子であるジャスパーを小間使い扱いするアティカス達。
酔い潰れた3人を車に乗せて送るジャスパーは、溜まっていた鬱憤が爆発し、眠り込んでしまった3人を車に残したまま、車を線路の真ん中に止めてビリーアンに電話をかけます。
妻の言葉で思い止まったジャスパーですが、もう列車はすぐそばまで近付いていてスマートキーも車内に残して来てしまったためにドアを開けられず、どれだけ外から声を掛けても酔い潰れた3人は目を覚ましません。
踏切も閉まり、それでも懸命に声をかけ続けたジャスパーの奮闘虚しく、3人を乗せた車はそのまま派手に轢かれ、大炎上してしまったのです。
トミーに声をかけられ、過激派によるミサイル格納庫の爆破計画の噂があるが何か知っているのかと問われたフリン。
その場では知らないと答えてすぐに接続に向かいます。アッシュに、博士がジャックポットに繋がる爆破計画を早めていると伝えますが、その反応で彼女が計画を知っていた事を把握しました。
両世界を破滅する事が出来る研究所の全知識がフリンのDNAに脳細菌として保存されていて、ズボフも知った以上、クレプトの手に渡さないため自分が博士にそれを教えたのだと超あっさりゲロってくれたアッシュ。
全てを知ったフリンは好戦モードのスイッチが入り、自分や町を救うために新しいスタブを開くと言い出しました。
元の世界で内密に話せば良さそうなものを、コナーを人気のないロンドンに呼び出し、対抗計画のために「警部補とあなたの協力が要るの」と話します。
スタブの開き方を知る警部補に掛け合って、なかなか無茶な要求を突きつけた上に、なんと「絶対反対する」という理由でバートンは仲間外れにするつもりです。大丈夫か?笑
遠隔操作で研究所の“スタブ・ポータル”を守るペリフェラルを倒すのが最初の足掛かりです。
そこはやはり、ゲーム感覚での格闘戦ならすご腕を持つフリンなのであっという間に内部への侵入に成功し、ペリフェラルをぶちのめしていきます。
遠隔で博士に宣戦布告したフリンが、やたらと内部情報や技術に関する知識を持っているのは脳内データのおかげなのでしょうか?
座標を握りつぶし、シェリス側からの監視も無効化したようです。
別のスタブを開くというのはつまり、ゲームがリセットされるようなもので、そちらに生まれ変わる事が出来れば博士の影響を受ける事もなくなるという一か八かの賭けに出たフリン。
元の世界で自分が先に死ねばミサイル格納庫を爆破する理由そのものが無くなる事になる、という理論で自らを犠牲にして皆を守ろうという作戦でした。
凄腕スナイパーのコナーに頼んで自分を撃たせ、警部補が博士に協力するため人を雇ったように見せかけるという裏工作付き。
自分に銃弾が撃ち込まれるまでのカウントダウンをしながら自分の周りの愛する人々に想いを馳せる姿はさすがにホロリときます。
フリンの過激な計画は成功し、銃声の直後に目を覚ましたフリンはペリフェラルの姿でロービア警部補の前に居ました。ここからが本当の反撃開始です。
1話、約1時間なのですが、体感としては1時間半〜2時間程に感じるヘビーさがありました。
設定の分かりづらさだったり出てくる単語が身近なものではないからなのでしょうが、なんとなく見るのがしんどい系なんですよね。
あくまでも個人的な意見ですが、登場人物もそこまで多くない上にアニメキャラのようなインパクトのある人物もチラホラ居る割には顔と名前が一致しづらかったり、説明不足な部分も否めないのは、耳慣れない小難しい単語解説の連続でどうしても直訳になりがちな字幕のせいなのか。
面白いと言えば面白いし、設定からして掴みは抜群な感じなのですが、キャラクターの魅力がさほど感じられず、どのキャラにも感情移入しづらいというのも正直なところです。
ただ、この最終話はかなりワクワクさせられましたし、面白かった!
エンディング後にズボフがクレプト界の重鎮達から圧をかけられており、研究所の件に関わる全員を始末するよう言われていたのも気になる展開です。
シーズン2の撮影舞台が東京になるという案が実現するのなら、また違った見どころが出てきそうで期待しています。
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