エピソード4『音楽会の夜』“A Night at the Symphony”
あらすじ
リーチャーと仲間たちは、友人の死の原因かもしれない極秘の軍事防衛に関する契約についての内部情報を持つ政治家の側近を追跡するためボストンに向かう。
ネタバレ感想
大犯罪の末に片っ端から集めてきた資料を寂れたレストランで確認していく4人。
大した成果は得られないものばかりですが、従業員名簿にはスワンが警備部の部長補佐として勤務していたという記録が。部長は〈シェーン・ラングストン〉と記録されており、部下に暗殺を命じるとしたら警備部のボスだから、自分が電話で話したのもコイツだろうと読むリーチャー。まさにその通り。
サロピアンの家から逃げるも心臓発作で死んだ男は〈コリンズ警備担当次長〉として名前が載っておりました。せいぜいIT部門とかにしか見えませんでしたが、警備担当かい。
令状を申請した1時間後にはその会社に盗みに入られ証拠を全部横取りされたと警部補から叱責されるルッソ。やったのもリーチャー達だと筒抜けで、私立探偵に舐められるなと随分ご立腹で、証拠の資料を回収してくるよう厳しく命じられております。
ニーグリーはスワンの送ったメールの一部が警備部全体宛ではなく、自分達にサロピアンの住所を教えて罠に嵌めようとした業務部長のマーロ・バーンズとだけやり取りをしていて、表面上は音楽のおすすめだけれど、スワンが嫌っていたジミヘンをわざわざ好きだと書いているところに暗号の可能性を見出しました。
スワンがメールでお勧めしていたアルバムの6曲目にあたるのは“リトル・ウィング”というタイトルで、それを聞いたリーチャーはニュー・エイジ史上最高の契約で数億ドルが動く国防総省のプロジェクト名が同じく“リトル・ウィング”だったことを思い出します。手元にある内部資料によれば、軍の上層部や上院議員の前ですでにテストを行なっており、『〈マルコム・ラヴォイ上院議員〉が実現に向け議会の票集めに尽力する、彼は我が社を信じ全力で支援してくれるだろう』という記述が。
金に汚くポリシーがないと噂の議員が支援するプロジェクトのようで、ラヴォイ本人に確認しようにもすぐにアポが取れるわけもないし、適当な議員が法案の書類なんて読むはずもなく。立法担当官なら法案を起草する立場だし警護もつかないから接触するには好都合だと提案するオドネル。ゴリゴリの戦闘タイプではないけれど、のらりくらりとした策略家というオドネル的なポジションのキャラクターがいると一気にワクワクするんですよね。
ラヴォイの立法担当官〈ダニエル・ボイド〉に話をさせるように仕向けるため、隠蔽された学生時代の逮捕歴をチラつかせて、平たく言えば『強請り』で口を割らそうという計画です。
ボイドは今夜学校支援コンサートに行くらしく、その会場でワナにかける算段ですがニーグリーとディクソンは先にネットに住所が載っていたバーンズの自宅に行ってプレッシャーをかけることに。大企業の業務部長ともなればやはり豪邸です。自宅は無人で、急いで荷造りをして裏口から慌てて出て行ったかのような形跡が残されておりました。歯ブラシは持って行っているのに、現金の札束は置いて行っているという不可解な状況はなんなのでしょうか。
コンサートに向かうためドレスアップした女性陣のゴージャスさがえげつなく、ボイドもあっさりの仕掛けるハニートラップにかかってくれました。
男性陣は通りのカフェで数字の暗号を解きながら待機。リーチャーの閃きから何かは不明だけれど起こるはずだった回数と失敗した回数が示されていて、全ての合計から失敗の合計をマイナスすると650という数字が浮かび上がります。『650をそれぞれ10万』というキーワードに近付いてきました。
コンサートが終わり、ボイドを上手く連れ出したディクソンは自分の車に誘い込んで、リーチャーとオドネルが調達してきたドラッグをやらせます。そこですかさず登場するのは、リーチャーが手配した助っ人のフィンリー警部ー!!!笑
まさかまさかの嬉しい再登場。さすがはシーズン1での相棒です。愛妻家キャラだけあって、既婚者のボイドがとお楽しみだったことを許さないのも良い(笑)ボストンに戻ってもやはりまだ引退しなかったのか。ノリノリで茶番劇をやってのけて、FBI捜査官として捜査を引き継ぐ体で現れたリーチャーが“マーグレイヴ捜査官”と名乗るのもニヤニヤします。
同じく捜査官として取調室に入ってきたオドネルの絶妙で捲し立てるような揺さ振りのおかげでいとも簡単に“リトル・ウィング”について話し出すボイド。
“リトル・ウィング”というのは新しい技術のコード名らしく、ある航空産業の会社、つまりニュー・エイジが持ってきた民間の旅客機を防衛するための対ミサイル・ソフトウェアだそうで、このソフトは改変すればミサイルに搭載できるのであらゆる迎撃に対抗できるようになる、と。ミサイルは航空機のそばを一度通過して危険は去ったと思わせておいてもう一度向きを変えて百発百中で機体を撃墜する代物になるのです。
ラヴォイは軍の未来のため、命を救うリトル・ウィングを実現させたい、と善意でこのプロジェクトを推していて、ボイドが法案の中に紛れ込ませた難解な手続きを飛ばす文言には誰も気が付いていないとドヤ顔で自白。
ニュー・エイジには実は施設が2つあり、ソフトの開発はニューヨーク、ミサイルの製造はデンバーで行われていることも分かりました。
全てはこの国を守るためで、この技術が自分達の手の内にあれば大丈夫だし悪用はさせないと主張しておりますが、とんでもない危険を孕んだ兵器を作り出してくれたものです。
そういえば共闘した経験のあるニーグリーとフィンリーの再会も見れたし、このサプライズはかなり盛り上がりました。
リーチャーの指示で、ニーグリーとディクソンはデンバーのミサイル製造施設に行き兵器を悪人の手から守るために動き、リーチャーとオドネルはDCへ行って国土安全保障省でAMの偽名と過去の航空機爆破事件に関連性がないか調査へ。
二手に別れる前に食事しようと入った店の駐車場でバイク集団に囲まれ銃を取り上げられるも、たった4人でバイカー集団を一掃してしまうリーチャー達。全員なんでそんな強いんだよ(笑)
またしても倒れた男の携帯から迷いなくラングストンに電話をかけたリーチャーは、取引を持ちかけられるも望みを聞かれて『お前をヘリから突き落とす』とひと言。熱いなぁ。
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▼次回、エピソード5