エピソード3『写真は多くを語る』“Picture Says A Thousand Words”
あらすじ
さらに仲間が犠牲になったあと、リーチャーは粘り強い捜査をする刑事と先行き不透明な同盟を結ぶ。そして彼らにとっての唯一の手がかりが第110部隊を不安な発見へと導く。
ネタバレ感想
10日前、激しい拷問の末に最後まで情報を吐くことなくヘリから落とされたフランツは、自分の最期を悟って「ビッグ・ガイはお前をどうするかな」と笑っておりました。生死の狭間でのこの発言。リーチャーへの厚い信頼はやはり本物です。
銃所持へのハードルの高さを乗り越えるため、ガンショップの〈フランク・マジェスケ〉と友人宣言することで『友人への一時的な譲渡』ということにしたいリーチャーは、話の分かる店主を買収して銃を“貸してもらう”ことに。表面的には合法に武器を手に入れられました。
ただ、移動の途中でパトカーに止められて、言われるがままにしばらく待機しているとリーチャーが殴り倒して置き去りにして逃げたあの刑事が。どうやら空港のレンタカー店の監視カメラをしらみつぶしに探したそうで、一応法学部出身のオドネルを弁護士としてつけて連行されるリーチャー。ディクソンとニーグリーにはその間、駐車パスの件について調べるよう指示を出します。
正式な逮捕手続きを取らずに取調室に連れてこられるリーチャー達。フランツの件を担当していて解決したい向こうにもこちらに色々と聞きたいことがある様子。
フランツの携帯の発信記録にはニーグリーだけでなく、オドネル、スワン、サンチェス、オロスコにかけた形跡があったけれどリーチャーの分がないという疑問に関しては、単純に携帯を持っていないからだと答えます。何年も同じ部隊にいた仲間が次々殺されており、リーチャー達が警察でも掴んでいない何かを知っていると踏んだルッソは、真相を突き止めるために情報を共有しようというのです。
『650をそれぞれ10万で』という数字について教え、一悶着ありながらも警察側が掴んでいる情報も教えてもらいます。フランツの事務所のプリンターに残されたメモリーカードから未完了のジョブを掘り出せたらしく、〈アズハリ・マハムド〉というテロ組織に武器を売るブローカーに対するテロ共謀の容疑が示された書類を手渡されたリーチャー。
紙の隅には『捜してるのはマハムドかも、幽霊のような男だ サンチェス』という走り書きが。オロスコと調べた物なのでしょう。
アズハリ・マハムドという名もイニシャルがAMで恐らく偽名。3人はテロ事件を追っていたかも、という新情報に辿り着き、代わりに刑事にはAMの偽名リストを渡して国土安全保障省で調べさせるように託しました。
偽名の1つ“アレグザンダー・マルコプロス”がすぐに最新のデータに引っ掛かり、購入した航空券が分かったのでチェックイン時に捕えると宣言する刑事。あの詐欺師っぽい出立ちで、裏取引の相手の喉を掻っ切って殺すような男ですよね……大丈夫か？
やはり相手の腕もなかなかのもので、空港に配置した当局の監視があっさりバレています。チェックインはせずにその場を離れ、暗殺を指示していた男に連絡を入れておりますが、目的地はニューヨークのようです。
私立探偵としてニュー・エイジ・テクノロジー業務部長の〈マーロ・バーンズ〉と面会したニーグリー達は、単刀直入に3件の殺人事件と行方不明者1人を追っていて、関係者の車からこの会社の駐車パスが出てきたのだと説明。
友人が殺された特別な事件なのだと明かして、駐車パスが誰に発行したものか調べてもらうと、面接のために来社していたビルのメンテナンス会社の経営者〈トレヴァー・サロピアン〉だと判明。結局雇わなかったけれど履歴書が残っていたとかで、記載されていた住所を教えてくれました。大企業のわりに個人情報の取扱いがガバ過ぎて罠かと思うほど。
さらに、ディクソンはニーグリーとの会話からフランツが残したデータの数字の羅列が月と日を表していることに気が付きます。
この7ヶ月の間の月曜から土曜まで働いた際の記録で、肝心の何についてのカウントだったかはまだ分かりません。
解放されたリーチャーとオドネルも合流し、4人はモーテルの部屋で数字の羅列に関する新たな見解の共有と、サロピアンの住所をストリートビューで検索。
隣人にあたる〈バーバラ・ゴッテルスマン〉という老婆に電話してみると、殺してしまった顔に傷のある男が住んでいた家で間違いなさそうなので、ホームセンターで物資を調達し、もはや家主が帰ることのないその家に行ってみる4人。
お手製の爆弾なのでしょうか？とんでもない威力のパイプ爆弾を投げ入れて先制すると、中にはいるわいるわ、ワラワラと武装集団が潜んでおりました。ただ、さすが軍の部隊にいたメンバーなだけあってあっという間にドンパチ殲滅。近所迷惑だろ(笑)
一通り片付いたところで、向かいの通りに停まっていた1台の車が慌てて走り去ろうとするのを見逃さないリーチャーと、ナイスアシストで方向を指示するニーグリー。おかげで車は止められて、どうみても黒幕にも実行役にも見えない〈ブライアン・コリンズ〉というニュー・エイジ社の社員のおっさんを引き摺り出して雇い主を吐かせようとしましたが、なんと心臓発作でそのまま死亡。あのおっさんが監視役だったのなら、やはりニュー・エイジが関与していて、この住所をすんなり教えてくれたのも罠だったということでしょうか。
住宅地でのハチャメチャ大騒ぎを聞きつけたルッソがモーテルに怒鳴り込んできたので、ニュー・エイジの関与を教えてやるリーチャー。AMは空港に現れなかったので、恐らくは監視がバレた以上もう偽名リストは使えないという情報共有も。住宅地での件について、真っ先に現場に駆けつけて隣人の証言を聞いたルッソは、4人とは異なる背格好を記録してくれたとのこと。不正は気が進まないけれど背に腹は変えられないというわけです。
ニュー・エイジ社の令状は取るから連絡するまで大人しくしとけと凄まれたはずが、ルッソが出て行くと同時に次の仕事にやる気まんまんの4人。
令状なんて待つ気などさらさらなく、その足でニュー・エイジ社に忍び込み、サーバールームを、人事部をオドネル、業務部長室をニーグリー、そしてその他をリーチャーが担当して警察到着までの間に必要な情報を持ち帰ろうという作戦です。あまりに豪快な突入はシーズン1の警察署突っ込み救出を彷彿とさせます(笑)自分の指示通りなはずが、いざ合流が遅れると本当に置いていかれそうになって「置いてくなよ」というリーチャーが笑えます。昔の仲間の前だからなのか、シーズン2ではたびたびリーチャーの人間っぽさが垣間見られるシーンが多いような。
集合に遅れてまでリーチャーが盗ってきたのは、廊下に飾られていたニュー・エイジ社員勢揃いの集合写真で、その中にはスワンが映っているではありませんか。ニュー・エイジで働いていたスワンは敵なのか味方なのか。潜入捜査でもしていたのか、ズブズブの関係だったのか。とにかく生存の可能性が高まった感じです。
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▼次回、エピソード4
