エピソード9『バッドランド』“Badlands”
あらすじ
ボッシュはフィンバー・マクシェーンを捕えるため、かつての戦友を誘うが、マディは父親が危険な一線を越えてしまうことを心配する。ヴァスケスは、尾行強盗事件の悲しい結末と対峙する。チャンドラーは重大事件を自ら担当することになる。
ネタバレ感想
ソリーヨがモーテルを去った後、ボッシュはギャリティの家へ行き、相当警戒しているギャリティに銃を向けます。
「ロバートソンは工場のことを知った、ブラック・アイスだ。殺す手引きをしたな?エル・フエルテと関係してるな?」と問い詰め、捨て駒にされたペラが全て吐いて保護されている事実を明かし、「ペラはソリーヨを売った。ソリーヨはお前を狙う、逃れる方法は検事にすべて話して取引することだけだ」と言って、ソリーヨ逮捕の手助けを要求。
実際に、ソリーヨはギャリティの自宅に侵入して穏やかではないメッセージも残していますし、ギャリティに選択の余地はありません。
チャンドラーからロバートソン事件を主導する〈ウィリス刑事〉に紹介され、ギャリティを新しい被疑者として引き渡すボッシュ。現役よりよほど有能です。
取引のため全てを白状したギャリティによれば、目撃者が来ると思わせてロバートソンをラスパルマスにおびき寄せたそうで、撃ったのはソリーヨ、露店強盗をしていたペラは身代わりに最適だった、とのこと。
ギャリティも小狡い男で、もしもの時の保身のために仕込んでおいた追跡装置と、ソリーヨが警告と言わんばかりに残していった吸い殻を持参しており、ソリーヨの居場所とDNAを提供できると交渉しております。実行犯ではないといえ、ロバートソン暗殺を手助けした男が免責されるのでしょうか。
軍時代の仲間ジョシュのツテで、訳アリな人物の移転を請け負っている男からマクシェーンを逃がした際に送った地点を特定。
滞在先、ATMの記録やスピード違反の記録などから足取りを追い、現在地を絞り込んでいくボッシュ。
これからメキシコに発つつもりの父親を見て、「マクシェーンを殺さず連れて帰ると約束して、お願い」と頼んだマディの願いは叶えられるでしょうか。
ヴァスケス家は、アルバート逮捕によって一家崩壊の危機を迎えています。
息子を溺愛している姉の〈マリ〉は「うちに来たのに何も言わなかった、あの子もネスターみたいに死んでたかも!」と責任転嫁気味に妹を責め立てており、苦渋の決断で自身の職務を全うせざるを得なかったヴァスケスは辛いところ。もう話さないし顔も合わせたくないと宣言される始末で、決して悪いことはしていないのに、家族に手錠をかけたことで後ろめたさは倍増していそうです。
苛立ちを抱えたままマディとバーで飲んでいたヴァスケスは迷惑客相手に喧嘩を売って暴力沙汰に。
拠点を引き払う準備の真っ最中だったソリーヨは、DEAの突入で確保。居場所はギャリティの仕込んでいたGPSが役に立って突き止められたのでしょうかね。
さっさと逃げていなかったということはソリーヨよりも更に上の存在がいるだろうと予測もついています。
ソリーヨ確保の吉報を受けたボッシュはメキシコのポーカーができるバーでマクシェーンについて聞き込み。
バーテンダーに写真を見せて賄賂をチラつかせても他の店に行けとあしらわれてしまいましたが、バーの若手スタッフが車に近付いてきて居場所を知ってるから教える代わりに礼が欲しいとのこと。
隠れ家を24時間体制で見張るボッシュ、ジョシュ、モーの3人。
待機中にジョシュから「殺害と捕獲どちらだ?」と聞かれたボッシュは「連れて帰る」とマディとの約束通りマクシェーンを報復で殺さない選択を口にしました。
一応、今は民間人の身分のおじさん達が銃を持って悪党を捕らえに行くというのは果たして許されるのでしょうか?
何にせよ、案外簡単にマクシェーンは捕獲できたまでは良かったのですが、バーの男が通報したらしくテカテの精鋭が大勢で急行しているのを確認し、二手に分かれて車で国境へ急ぎます。
テカテ警察だけでなく、待たせておいた航空機付近からは連邦警察が詰めかけていると報告が。
もはや拉致したマクシェーンを連れてアメリカへ戻るのは無理かと悟ったジョシュが荒野に車を停めます。
マクシェーンは殺した一家のことを話して2人を煽り、ボッシュは最後まで「騒ぎが収まるまで2、3日待って刑務所に送る」と言っておりましたが、それがボッシュ自身の真意というよりは娘との約束のためだと知っているジョシュは、喚き続けるマクシェーンの頭に一発ぶち込んで射殺。ボッシュが直接手を下した訳ではないものの、後味の悪い終わり方となってしまい、家族を殺されたシボーンは良くてもマディが心から理解してくれたかどうかは怪しく、多少時間がかかりそうです。
ウィリス刑事から、連邦検事局が後を引き継ぐと言い始め、確保したソリーヨは連邦側が連行したという報告を受けたチャンドラー。
一体どんな力が働いてこうなったのかと思えば、これも政治的な話でLA市警は地方検事を信用していないという意思表明であり、世間からもそう見えるわけで、就任間もないチャンドラーの肩身が狭くなった状況です。
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▼次回、エピソード10