エピソード6『長年の親友』“Bail Out”
あらすじ
留置所に入っていたトレヴァーから電話をもらったマイクは、かつての友を見捨てられずに保釈金 を払う。ある日、ハーヴィーはライセンス契約の打ち合わせに向かうが、タクシーとの衝突事故に遭う。ハーヴィーの運転手レイはタクシーの信号無 視を主張するが、タクシー運転手トニーはレイが悪いと主張。トラブルは裁判に発展してしまう。
ネタバレ感想
マイクにもとうとうアソシエイトの名刺が出来上がり、ますます学歴詐称を徹底的にひた隠しにせねばなりません。
“オークハースト”が2億ドルのライセンス契約に合意し、あとは“ジョイフル・トイ社”が署名するだけになったという重大会議が行われている事務所。
留置場にいるトレヴァーから電話がかかってきて、マイクしか頼れる人がいない、と。
保釈金を出して迎えに行くと人が変わったように「ごめん、悪かった」としおらしいトレヴァーでしたが、密売で稼いだ金はすぐに使ってしまって足を洗ったから今は金を返せない、と俄かには信用できない話をしております。
依頼人〈ジョイ・マカフィー〉の家に行く途中で乗っていた車がタクシーとぶつかる事故に遭い足止めを食らったハーヴィーは、マイクに1人で先に行ってろと命じました。
高級ドールを製作するジョイの奇妙なお茶会で祖母の話をしたマイクはすこぶる気に入られるも、ジョイから「ライセンス契約はしない」と事務所に電話が。
今朝事故を起こしたタクシー運転手〈サンタナ〉がハーヴィーの専属運転手〈レイ〉を訴え、証人としてハーヴィーに呼出状が届き、すぐにでもジョイのところに行きたいハーヴィーはまたしてもそうはいきません。
タクシー運転手に訴えを取り下げるよう言いに行くと向こうも臨戦体制で、「あの運転手がお前の専属なら証言は頼まない。雇い主に責任を取ってもらう」と言い出しました。
ただの素人かと思いきや、9.11の影響で移住に苦労するも弁護士を雇えず、政府相手に1人で裁判を闘い抜き市民権を勝ち取ったという強者だそうで、なかなか厄介な相手にぶつかってしまったものです。
何百万ドルもの賠償金を払えと訴えられパニック状態のレイに「主義に反するが俺が無料で弁護を引き受けよう」と頼もしいハーヴィーでしたが、ドナ調べによれば担当はルイスと仲の良い〈パレルモ判事〉で、審理を前倒ししてもらうための橋渡し役をルイスに頼むという、もう一つの主義に反する行動に出ております。
この見返りに不在になる〈ノーマ〉の代わりをドナに頼みたいと要求してきたルイス。
「ドナだけはダメだ、本人が嫌がる」と断るハーヴィーに対し、ルイスは判事に電話して頼みを取り消してもいいと脅してきたのでドナ自身を説得できたら連れて行ってもいいと言ってしまいましたが、誰よりも上手だったドナはルイスを嘘泣きで退散させており、何の心配もいらなかったようです(笑)
ただ、ルイスのコネを使って審理を早め、却下に持ち込もうとしたはずがサンタナの弁護士顔負けな主張は法的に正当で、明日から正式に審理を開始すると言い渡されてしまいました。
保釈金のお礼にと誘われたバーで貰った名刺を見られてしまい、あろうことか一番厄介そうなトレヴァーに弁護士として事務所に所属して働いていることがバレてしまったマイク。
めちゃくちゃたかってきそうだし、いつでも助けてもらえると思ってまた犯罪に手を染めそうな嫌な予感しかしません。
バーにいた半グレ風な男達に目をつけられている感じなトレヴァー。男達はトレヴァーが店を出た後、席に残っていたマイクの名刺を見つけてこれを利用するつもりです。
会議中にマイクにかかってきた電話は留置場にいるトレヴァーからの連絡だろうと読んでいたハーヴィーは、ジェシカも自分と同じく人の心を読むのが商売でこのままでは怪しまれるという警告をし、「奴は友達じゃない。お前の足かせだ」とバッサリ。改めて縁を切るよう言われましたが、時既に遅しであの男達が名刺を持って事務所まで来てしまいました。
急いで事務所から逃げ出して警官に道を尋ねるフリでその場は乗り切ったはいいものの、全てが台無しになるのも時間の問題ではないですか。
逃げる途中にスーツを引っ掛けて破ってしまい、目ざとく見つけて理由を聞いてきたハーヴィーに男達のことを話すマイク。
友達を優先しているのは一緒だと噛み付くマイクに、トレヴァーとレイの人格の違いを淡々と語るハーヴィーの言葉には説得力しかないんですよね。
ライセンス契約の方も、今契約してしまえばまた5年は働かなければならず、孫との時間を取りたいという意向だったジョイのところへ孫を総動員させて時間を置くハーヴィー。
契約も友人の手助けも手を抜かないハーヴィーは、審理でも危なげなくサンタナを返り討ちにし、いざ相手が赤信号を無理に渡ったと認めさせると協議に入り、和解を申し入れます。
しかも過失を認めてレイの車の修理代も出せば和解金は要らないし弁護士費用も請求しないと寛容さを見せつけました。
新聞に載ってしまった記事の、金持ちが庶民をイジめる構図から一転して、事務所のイメージアップにも繋がるというスマートさがさすがです。
審理が終わりかけた頃、またしても鳴り響くマイクの携帯。
出てみるとあの男達の片方で、「トレヴァーの代わりに5万ドル払ってくれ。1時間で来ないとトレヴァーの命はない」と。別のドラマみたいになってきました。
友人の窮地に駆け付ける気まんまんのマイクと、それを制しながらもマイクの覚悟が決まっていると分かると「何があったか話せ」と聞き出すハーヴィー。
ここでもハーヴィーの面倒見の良さが出て、トレヴァーの弁護士として男達を訪ねたハーヴィーは事務所の監視カメラに映っていた男達の写真を突き付けて「5分で俺が連絡しなきゃマイクが通報する。罪は拉致に恐喝に薬物取引。俺は地方検事と旧知の仲だ」と宣言。
その上、持ってきていた契約書を出して「ここに署名すれば俺はあんたの顧問弁護士になるから不利になる証言はできない」と言い出し、持ってきていた1万ドルを返済金の一部とし、顧問弁護の報酬手付金としてそっくりそのまま1万ドル預かって解決へと導きました。
トレヴァーも解放されて、マイクの勧め通りしばらく街を離れてモンタナへ行くようです。
回を追うごとにハーヴィーのキザで冷酷な一匹狼という第一印象が覆っていきます。イケメンで凄腕弁護士で中身も良いなんて狡過ぎるだろ(笑)
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▼次回、エピソード7