
エピソード1『洞窟』“The Cave”
あらすじ
アルマは自身のアイデンティティを問う。
ネタバレ感想
シーズン1の最終話、1人になったアルマが古代遺跡で目にしたのは洞窟の中の謎の光で、吸い込まれるように中へ入って行きます。
その中でも父ジェイコブとは再会できず、泣いているといつの間にか現れた老婦人に声を掛けられるアルマ。
ベッカが乗ってきたはずの車は忽然と消えており、電話をかけると新婚旅行でボラボラ島にいるというではありませんか。結婚式の翌日まで時間は戻っていて、父の話題を出してみるとどうやら普通に生きているという反応です。
遺跡から父親は現れなかったものの、時間は再編成されていた、と。
老婦人から「幸せな人生を送りなさい、みんなに愛されるのよ」と送り出されたアルマですが、何かしらの深い繋がりのある人物だったんですかね。
家に帰ってみると、母のカミラがいてもちろん車を盗んで逃げた過去は無くなっていますし、恋人だったサムとも出会うことはなく、その代わりに書斎にはハロウィンで死ななかった父親が。
父親の方もアルマと同じく過去をやり直してハロウィンの日の自分に同化した記憶があるのですが、アルマがこのタイミングで戻ってくるまではアルマは特殊能力に関する記憶がないままに生活してきたようです。
17年越しにアルマの意識もやっと時間軸と同化した、とか。
目覚めたばかりの感覚にもかかわらず、この時間軸での過去の写真を見せられるとしっかり記憶として思い出が甦るという不思議な体験をするアルマ。
この時間軸でのアルマは、父親の働く大学で教員を務めているそうで、アルマは初めて教壇に上がるはずなのに、これまでの自分自身の記憶に助けられて知らないはずの知識までが口からスラスラと出てきています。
これまでの統合失調症うんぬんを踏まえて見ると乖離の症状に見えなくもない。
ナワ族において、どんなものにも生命を与えられる神聖な力“テオツィン”についての講義を澱みなく遂行したアルマはそんな自分自身に興奮気味。
他にも以前のアルマではできなかったピアノやスペイン語はこちらのアルマは習得していて、知らなかったはずのことが知識として自分の中にあるというのは訳のわからない感覚でしょうな。
博士論文まで書いている途中で、「書き上げて発表すれば終身在職権への道が開く」と父に現況を教えられ、以前の自分と違い過ぎてやや気後れ気味になってきました。
ジェイコブは肉体が戻ってから能力が制限されたらしく、それでも母〈ジェラルディン〉が、正気を失った原因を知りたくて地道に調べているのだそう。
調査の結果、入国時に“ジェラルディン”に改名しており、改名自体は異文化に溶け込むために珍しい話ではないものの、元の名前は“ラハル”で、普通英語名にくるなら“レイチェル”になるはずの名前でした。
また過去に戻って謎を解明しようと父を誘うアルマに対し、以前はあれほど押し付けがましく娘を危険に晒すことも厭わなかったくせに「ダメだ、危険すぎる。人を傷つける可能性も考慮すべきだ」とすっかり善人めいているジェイコブです。
こちらの人生では家族を優先して研究もやめたのだそう。今の幸せを大切にしようとしている父親に対し、以前とは立場が逆転してアルマの方が能力を使用するよう強要気味ですが、いざ能力を使おうとしたところ、うまくコントロールできなくなっていることに気が付きます。
徐々にこの暮らしに慣れていくアルマは以前と同じく日々を悶々と探し始めております。
この人生ではカミラが泣いて暮らしていたり、コソコソ電話に出たり、また別の問題がありそうです。
母親が何かトラブルに巻き込まれているのなら助けないと、という思いでなんとか能力をコントロールしようとするアルマに対し、ジェイコブは「また暴走するかもしれない。私は能力に執着しすぎた。娘を道端に置き去りにしたんだぞ?あれも私だ。呼び覚ましたくない」と反対。本当に心を入れ替えてこの17年間生きてきたんですね。シーズン1では相当な畜生だったのに。
ベッカも母親の様子が変だと気付いており、結婚式の後早朝に荷物を置きに来た際、母が誰かの車に乗ってたのを見たと打ち明けられます。アルマが能力を使って一瞬見ていたのはベッカの記憶だったようです。
〈アレハンドロ〉という男のことをただの昔の友達だと説明したカミラですが、なんだか穏やかじゃないですね。
しかもベッカまでもが時間移動ができるタイムトラベラーだと発覚し、今度は父親の代わりに妹と2人で能力を使った旅をしていく流れなのか……!
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▼次回、エピソード2
