EPISODE 1 ドラゴンストーン Dragonstone
あらすじ
ブランとミーラが“黒の城(カースル・ブラック)”に到着する。ジョンとサンサは北部の領主たちを集めた戦略会議の場で意見を衝突させる。そんな中、ジョンのもとに、トメンが死にサーセイが玉座に就いたとの知らせが届く。ウォルダー・フレイとその一族を一人で始末したアリアは、次は「女王を殺す」とリヴァーランを出る。一方、“知識の城(シタデル)”ではサムが、ジョンにとって非常に有益な情報を得る。ティリオン、グレイジョイ姉弟らとともにミーリーンから船出したデナーリスは、ついに故郷ドラゴンストーンに到着する。
ネタバレ感想
シーズン6最終話からだいぶ期間が空いて記憶がおぼろげですが、ウォルダー・フレイがアリアに喉を掻っ捌かれたような…とちゃんと覚えておりましたよ。
ウォルダーの一族を宴に集め、当主としてワインを振る舞うフレイに一瞬戸惑いますが、全員がワインを一口飲んだのを見届けたのを見てやはり記憶が確かだったと確信できました。
もちろんこれはフレイではなく、フレイのマスクを被ったスターク家の生き残りアリアの仕業です。
血塗られた婚儀での恨みを話し始めた頃には仕込まれていた毒が回って次々と吐血しながら倒れ出す兵士達。
ワインを飲もうとした手を止められたフレイの娘はその光景に唖然としますが、マスクを剥いだアリアからこう言われます。
「誰かに聞かれたらこう言って“北の復讐だ”“フレイ家に冬来たる”と伝えて」
仇の一族の屍の山を越えていくアリアはめちゃくちゃ頼もしく成長しましたね。
ここでおなじみのオープニングが流れるのも胸が熱くなります。
そして同じくスターク家の生き残りであり三つ目の鴉となったブランもミーラに連れられて壁の北側へと辿り着いたようです。
ジョンに代わってナイツ・ウォッチ総帥となったエッドは初めこそこの二人の素性を疑いますが、ブランがビジョンで見た、本来知るはずもないホワイト・ウォーカーやエッドの話を聞かせると半信半疑ながらカースル・ブラック《黒の城》へと招き入れる事にしました。
ジョンがまだここに居れば義弟との再会にさぞ喜んだでしょうに。
その頃ウィンターフェル城では北部諸家の代表としてジョンが来たる死の軍団に備えて唯一の武器になるであろうドラゴン・グラスの数を少しでも増やすためこれから毎日掘り起こす作業をせよと命じております。
さらには武器の訓練は半数の男手だけでは太刀打ちできぬと女子供も戦闘要員になる事を示唆するのですが、もちろんこれには「可愛い孫娘に槍を持って戦えと言うのか!」と反発が。
これを制したのはあの小熊ちゃんです。
年端もいかぬ少女が自ら立ち上がり「ベア・アイランドの住人全員を訓練します」と高らかに宣言するのでした。相変わらず凛々しくてカッコ良い(笑)
なんやかんやでまとまりかけていたタイミングでサンサとジョンの意見のぶつかり合いが顕著になりました。
ボルトン家との戦いでスタークを裏切ったアンバー家とカースターク家の城を粉々に潰せと息巻く意見に対し「城に罪は無いし要塞になるわ」と冷静に返し、今回の戦いで活躍した家臣へ褒美として城を与えるべきと提案するサンサ。
一方でジョンは、「過去何世紀にもわたり命運を共にしてきた信頼関係を孫が一度裏切ったからと言って、先祖代々の城を取り上げる事なんてできない 彼らへの罰は死でその代償はもうしはらわれている」と反対します。
「裏切り者は罰さず忠義への褒美もないと?」と手厳しい意見を言ってのけるサンサに一瞬静まり返った北部諸家の中で、ただ一人この仲間割れで利を得るリトルフィンガーだけはほくそ笑んでおりました。
それでも彼らの父親の罪でその子供を罰さないと決めているジョンはやけに力強くこの意見を押し通し、その場にいたアンバーとカースタークのまだ幼い末裔に改めて終生の忠義を誓わせるのでした。
慈悲をかける事で心からの忠誠は得られたように見えますが、サンサの不満気な顔が新たなフラグを呼んでおります(笑)
会議が終わると、ジョンとサンサの元に使い鴉からの手紙が届き、「キングスランディングへ来なければ裏切り者と見なす」というサーセイからの警告文でした。
死の軍団対策で手一杯のジョンはサーセイを甘く見ておりますが、その容赦なさを間近で見てきたサンサは彼女に従うべきだと訴えるも「彼女を尊敬しているのか?」とやれやれの表情で問われる始末。と、ここでサンサは「彼女から多くを学んだの」と予想外の一言で返しておりました。意外にもサーセイに対する感情は憎しみだけではないのでしょうか。
ティリオンを『女王の手』に任命したデナーリスが、ターガリエン家の末裔として、父親の玉座奪還をもくろみナロー・シー《狭い海》を横断中だという情報はサーセイの耳にも届いているようです。
他にも四方は敵だらけ、客観的に見ても劣勢でもはや王として君臨し続けるのは無理だと現状を諭すジェイミーですがサーセイが諦めるはずもなく、執念深く今の地位を強固なものにしようと企んでいるといったところでしょうか。攻めるなら今しかない。
強く優れた援軍が必要になったサーセイは、新たに鉄諸島の王となったユーロン・グレイジョイをキングスランディングに呼び出しました。
フレイ家と同じく、約束を破りかつての友を殺した連中のどこが優れた援軍なのだと猛反対するジェイミーにはどこ吹く風の対応だったサーセイも、当のユーロンの態度があまりにも悪く一番信用してはいけないタイプだと肌で感じ始めます。ユーロンからは追い出した甥や姪に裏切られ、彼らはデナーリスと共に同盟を結ぶこととなり共通の敵が出来た今、正当な君主として協力して報復しようと誘われ、その見返りに千の船と立派な腕を持つ自分と結婚しようと申し込まれますが、そこはアッサリバッサリ断るサーセイ(笑)これはさすがに賢明な判断かと。
それでも諦めの悪いユーロンは「次に来るときは贈り物を届けに来る」と言い残して去っていきます。この贈り物の犠牲は誰の首となるのでしょう。
シタデル《知識の城》にてマスターになるべく修行中のサムですが、その仕事はほとんどが学術に何ら関係のない雑用で、本を本棚に戻すまではまだ良いとして、食事の支度やマスター連中の下の世話までこなさなくてはならないようです。
毎日えづきながら同じ作業を繰り返すサムは、図書室の奥にある鍵付きの禁書コーナーが気になって仕方ありません。
ついに大学匠メイスター・ウェイランドに図書館の特別室で自分が見た北の魔物に関する情報を調べたいと嘆願するも、メイスターではないサムは特別室には入れないし、「これまでも終焉だと言われた危機があれども壁は壊れなかったし冬は必ず終わる」と相手にしてもらえないサム。
ですがサムは意外にも大胆な男なのですよ(笑)
あまりの相手のされなさにこりゃダメだと感じ、深夜メイスターの枕元から鍵束を盗み特別室へと入っていきました。
双子城でフレイ家への復讐を果たしたアリアは、殺しのリストを達成するために次はキングスランディングのサーセイの元へと進みます。
その道中楽しげな歌声を耳にし、野営していたラニスターの兵士に誘われウサギ肉をご馳走になります。
仇の兵士に多少警戒するも、フレンドリーな彼らの親切さや一人一人の人間としての側面を垣間見て複雑な気分でしょうね。
キングスランディングに何しにいくのか聞かれ「女王を殺すんだ」とそのまま答えたアリア。一瞬場が静まり返るもジョークとしてしか受け取られず笑い話で終わりましたが。
ブラザーフッド《旗印なき兄弟団》の仲間になったハウンドは彼らと共に北へ向かっており、道中見つけた廃屋で夜を越す事に。
ハウンドがやたらとここへ入るのを拒否していたのは、かつてアリアと旅をしていたときに自分たちを招き入れてもてなしてくれたにも関わらず老い先短いから持っていても無駄だと銀貨を脅し取った父親と娘の住んでいた小屋だったからなのですね。
室内にはあまりの飢えで苦しませないよう殺した娘を抱きながら亡くなったであろう父親の亡骸が。自分があの時彼らの財産を奪っていなければ、と苦い思いをするハウンド。
そんなハウンドは何を間違ってか自分が最も恐れる炎の崇拝者達と旅をしている訳ですが、ミアのソロスから暖炉におこした火の中を見つめろと言われ嫌々言う通りにします。
するとなんと、火の中に氷の壁付近を進軍する死の軍団を見たのです。
その場所は氷の壁が海と交わっている場所…つまりジョンがトアマンド達を派遣したイーストウォッチ《東の物見台》ではないですか。段々と繋がってきております。
夜な夜な穴を掘り「死者の埋葬だ」と父娘の亡骸を埋めていたハウンドはよほど罪悪感や自責の念にかられるほど人間的に変わったのでしょう。アリアとの再会もありそうですが、その時はどんな風になるのか今から気になるところです。
持ち帰ってきた書物を読み漁り、ターガリエン家が武器にドラゴングラスを装飾していた事を知ったサムは更にドラゴンストーン城の地下にはドラゴングラスが山ほど眠っているという情報に辿り着き急ぎジョンへ知らせるため手紙をしたためました。
その後牢屋?なのか病室なのか?を回り食器を片付けていたサムは突然中から腕を掴まれ「ドラゴンの女王デナーリスはもう来たか?」と問われます。灰色の鱗のようになった腕…ジョラーさんではありませんか!
ドラゴンの女王率いるデナーリス軍団もついにスタニスが無人にして出て行ったドラゴンストーン城へ辿り着きます。
そもそもドラゴンストーン城はターガリエンの領地だった過去があるのでようやく当主のご帰還的なノリですかね。
ドラゴングラスを求めるジョンは先を越されてしまった訳ですが、ジョン自身も未だ知らない出生の秘密によると実はデナーリスとは近い親戚にあたるわけで…これが吉と出れば良いのですが。
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