エピソード2『パイナップル』”Pineapple”
あらすじ
ホームカミングのカウンセラーは、帰還兵の戦地での体験を聞き出しながら、回復のカギとなるものを特定していく。
ネタバレ感想
戦地で同じ部隊に所属していたという〈シュライア〉と同室になったウォルターですが、このシュライアという男もクセが強くて一挙手一投足目が離せません。
ウォルターより一足先にホームカミングへ入所し4週間過ごして来たシュライアですが、既にこの施設に対する不信感が募っている様子です。
虚な目でハーモニカをふかしている風貌は、同じ部隊の仲間が戦死しているというエピソードも相まってトラウマか何かでイカレてしまったようにも見えますが、出された薬や食べ物はコッソリ吐き出し、施設や軍上層部への強い反感を抱いている様子は、他の誰もが思いもよらなかった『何か』を感じ取っているからこその敏感さだったのかもしれません。
冒頭からとにかく不穏な音楽が流れてゾワゾワさせてくれるもんで、「ここはフロリダだと信じ込まされているだけで本当にそうなのか?」と投げかけたシュライアの疑問はより一層信憑性を増してきます。
彼らは軍の基地に着いてから車で移動してきたらしく、一般の空港に降り立った訳でもないという事を聞けば、確かに被害妄想にも拍車がかかるようなクローズな環境に感じます。
ハイディが食堂で暴れたシュライアの件を報告すると、コリンはシュライアの監禁とウォルターとの同室解除を命令しました。コリンの「動揺して妄想している」という台詞があったので実際にフロリダかどうかあたりは重要ではないのかもしれませんね。ただ、ウォルターを始めとする入所者が問診されているシーンを含めて考えると、コリン主導で何らかの動揺を引き起こしかねない実験めいた投薬が行われているのは間違いなさそうです。そしてハイディはこれらのデータの収集を任せられている、と。
一方調査を続けるトーマスは、2018年5月15日付で退所となったウォルターに電話で連絡を入れますが、応対した彼の母親は話を拒否するかのように電話を切ってしまいました。
ちなみにウォルターの退所理由は『不品行/暴力』だそうで、今のところの回想ではそんな片鱗は見えずますます何があったのか気にかかります。
そして調査に至った苦情は2018年4月に入れられたものだとか。
現在のハイディは本当に過去の記憶を失っているのか、「母親が転んで助けが必要になったから地元へ戻った」とトーマスに説明をしたものの、母親から「転んだのは戻ってきてから2ヶ月後の事で、何で戻ったのかは話さなかった」と聞かされ自身の記憶に困惑しております。
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栄光のランナー/1936ベルリン [ ステファン・ジェイムス ]
▼次回、エピソード3