エピソード14『揺れる心』“Heartburn”
あらすじ
ルイスが法廷で心臓発作を起こして病院へ運ばれる。
症状は軽くすぐ退院できたが、人生を見つめ直した ルイスは思い切ってシーラにプロポーズをする。一方、 ジアノプロス社で幹部の1人がワンマン体制に愛想をつかし、転職を望むというトラブルが発生。対応に当たるハーヴィーとマイクに、ジアノプロスは激怒して競業避止義務を徹底し、まともな転職の道を絶つよう命じる。懐柔策を進言するが却下されたマイクは、ジ アノプロス社のジョナサンから思いがけない相談を受けることに…。
ネタバレ感想
ロースクールの学費に頭を悩ませるレイチェル。
以前、濡れ衣をかけられて事務所を追い出された際に、復職の条件として10%の昇給とロースクールの学費を出すことをルイスに約束させたけれど、今良好な関係になっているルイスにお金の話をしづらいというのです。
そのルイスはと言うと、遅刻した焦りのせいか法廷での最終弁論時に心臓発作を起こして病院へと運ばれてしまいました。
快方に向かっているらしい本人から誰も来るなと伝言を受けながらも、すぐに病院へ向かうドナ。なんだかんだの友情です。誰よりルイスを知っているハーヴィーも心配そう。
ジアノプロス社勤続10年でコースタルのトップでもある〈ベック〉が、ジアノプロスらから案を却下されたことで転職をすることにしたらしいのですが、その転職先が競業避止義務に反する競合他社“ニュートロジーナ”というのが問題に。
ハーヴィーと同席して相談を受けていたマイクは「会社の一部門であるコースタルを独立させ彼に運営させて株で儲ければいい」とハーヴィーも納得の解決策を提示したところ、ジアノプロスは「アソシエイトの若造に意見など求めていない」と一蹴。
ハーヴィーがマイクの意見は正しいし独立で利益は増えると援護するも、ジアノプロスはクビにするの一点張りで、書類を用意して秘書の〈ジョナサン・シドウェル〉にサインさせろという意向です。
ジェシカから出世は諦めるよう宣告されたばかりのマイクにジアノプロスからの見下された発言はかなり堪えている様子。
しかし、ジョナサンから「辞めたいんだ。ジアノプロスはいつもあの調子で部下を昇進させない。私も望みはない」と明かされたマイク。
ジアノプロス社との利益が相反しているのは分かるけれど、ルイスとは個人的な契約もしているし何とかうまいやり方はないか?と聞かれ、役には立てないと言いながら、競業避止義務の抜け穴を示す判例の存在を教えました。
ルイスが入院となり、どちらにしてもジェシカのゴーサインが出ないと話にならないということでレイチェルはジェシカに学費の件を相談。
しかしジェシカは10%の昇給のことしか聞いていないらしく、「約束したという記録はないわ」と厳しく突き放されてしまいます。
命の危機に瀕して『愛する人と共に生きたい』と実感したルイスは病室でシーラにプロポーズ。
めちゃくちゃ良いシーンでもルイスにはしっかりオチをつけてくれるあたりはさすが(笑)
ジョナサンから辞表を出されたジアノプロスは激怒して、ハーヴィーかルイスの差し金だろうと疑っております。
ハーヴィーに、「ジョナサンを引き留められなきゃ君はクビだ」と喚いて逆に「手は打つが一つ言っておく。俺は二流じゃない。また急に呼びつけガキみたいにダダこねたら俺があんたを切る」と咎められていい気味です。
もちろんジョナサンに入れ知恵したのがマイクだと察しているハーヴィーはマイクを叱り、「彼に逃げ道を教えたなら今度はそれをふさげ」と命じました。
しっかり心配していたくせに、復帰したルイスと顔を合わせるなり「どこで油売ってた?発作で休んでいいと思ってるのか?」とツンデレ炸裂のハーヴィー。
ルイスからのハグにもされるがままで、ドナからハグを返すよう言われてぎこちなく抱き締めるのもあわせてハーヴィーのなんだかんだで周りを無碍にできない人柄がよく出ています(笑)
ルイスは婚約を告げて「君には付添人を頼む」とハーヴィーにお願い。スコッティのことで友情にヒビを入れたことも謝るルイスは憑き物が落ちたのか別人のよう。
ジョナサンの転職先の〈コヴァックス〉を訪ねて、ジョナサンを雇い入れるのは自由だけれど彼が作ったアルゴリズムは契約先であるジアノプロスのものだから使ったら知的財産の窃盗で訴えると釘を刺すマイク。
抜け道を教えておいて自分の邪魔をしたマイクに文句を言いに来たジョナサンですが、組織の中で飼い殺しにされる運命をマイクが自分と重ねていたのは明らかです。
夜中にハーヴィーの自宅を訪ねて「嘘はやめる。ロースクールに行く」と伝えるも、「もう卒業記録があるし司法試験はどうする。一度偽名で受かっていても今は人目を引く」と反対され、「ならローラに頼み法曹協会に登録する」と今まで犯した罪の2倍は重いズルを提案。
一瞬、ローラって誰だ?と考えましたが、ハーバードの成績証明を改竄してくれたハッカーか。よくも懲りずにこんな最悪な案を…。
上にも下にもいけず未来がないという現実がマイクをこうさせていますが、身から出た錆だしこうなるのは承知の上だったはず。金も仕事もなくトレヴァーと毎日ダラダラ過ごしていたあの頃から人生は変わったはずですが、やはり人間というのは欲が出るものです。
マイクの必死さも理解できるハーヴィーは、「本物の弁護士になる方法が一つだけある。俺やジェシカを知る者のいない田舎でロースクールに通え。そこで個人事務所を持てば誰にもバレない」とアドバイス。しかしマイクはもはや田舎町の名士で満足できる体ではなくなっているのです。ハーヴィーとも離れられませんしね。
ジョナサンに共感するマイクはまた彼に会いに行って、日々改良されているアルゴリズムに対してジョナサンがやる気を失ったしまえばジアノプロスも損をするはずだからそこを利用しろと伝えました。
結婚式のことを話し合いながら、事務所のあるNYとハーバードのあるボストンのどちらに住まいを設けるかでお互い一歩も譲らないルイスとシーラ。
ルイスにバカにされていたとブチ切れつつも心臓に負担がかかるようなことは言えないと悩むレイチェルの話を聞いたドナは何やら秘策を思いついたようです。
実はジェシカがハーヴィーの学費を出した前例があると知っていたドナはそれを教え、慣例を曲げずにジェシカに新たな契約を持ち込みます。
ロースクールに入学後もバイトとして勤務することを条件にした案を持っていくと、ハーヴィーの軽めな後押しもあってジェシカにも好感触。
結局ルイスは、事務所の仲間は他人に理解してもらいにくい自分の家族なのだと力説し、シーラが折れて自分がNYに越してきてくれるという決断で丸く収まりました。
しかし今度は子供が欲しい派のルイスと子供は嫌いで要らない派のシーラでまた壊滅的な食い違いが発覚。
ハーバードを捨てようとしてくれるシーラに対し、ルイスは父親になりたいという夢をどうしても捨て切れなかったようです。
ジアノプロスから離れられることになり、アルゴリズムを理解していたマイクに社内弁護士ではなく投資銀行家として自分の新会社に来ないかとオファーを出すジョナサン。
弁護士じゃないにせよ、これを受ければかなりの栄転になるようですが。
これから正式に弁護士となれば、あっという間に自分と立場が逆転するであろうレイチェルとの仲も心配です。
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▼次回、エピソード15