第10話 「懐かしき友、久しき日々」(最終話)
あらすじ
イーディスとバーティーは、大晦日に結婚式を挙げることに。一方、息子夫婦に屋敷に閉じ込められていたマートン卿は、全てを捨てイザベルと余生を過ごすことを決意する。イーディスの結婚式前日、ヘンリーとブランソンは、メアリーをある場所に連れていく。メアリーは大喜びし、嬉しい秘密をヘンリーに告げる。結婚式当日、パーティーの最中に手がうまく動かずイライラが募ったカーソンは…。
ネタバレ感想
もっと物凄い攻防戦があるのかとおもいましたが、強行突破しようとするペラムとロバートの助言もあってかあっさりペラム母から結婚の許しを貰い、しかも妥協どころかイーディスの告白を“称賛に値する行為だわ”とまで言わしめます。意地張ってただけなんですかね。
大晦日に行われるイーディスの結婚式に向けてローズとアティカスも屋敷に駆け付けました。
結婚式前夜、メアリーをサプライズである場所へ連れて行くブランソンとヘンリー。そこは〈タルボット&ブランソンモータース〉の看板がかかった二人の自動車販売店が。車好きの二人の再出発がこのような形になるなんて。メアリーも嬉しい驚きに満ちており、ついでにおめでたまで仄めかしていました。めでたい続きですね。
今度こそ本物の幸せを掴めたイーディス。皆んなに祝福されながら結婚式で誓いを立てる姿を見られるとは感慨深い。
手の震えが酷くなり執事を辞職し、後任の事を考え自分はもう屋敷に関わらないと言っていたカーソンでしたが、招待客のトーマスがカーソンに代わり給仕を買って出た事でロバートが閃きます。トーマスを新しい執事にして、カーソンは相談役として指導に当たってくれ、と。トーマスなら嫌がられようがグイグイいけますもんね。正直、屋敷を去っても新しい職場で不遇なトーマスの描写が映される時点でこの展開は読めていましたがそれを差し引いてもニヤニヤが止まらない結末でした。
アンナも予定日より早く破水し、披露宴の最中メアリーの寝室でお産を迎えることに。息子が生まれ、最近ではすっかり影の薄くなったベイツも御満悦です。
コーラとバイオレットのわだかまりも無くなりましたし、スコットランド民謡である「オールド・ラング・サイン(Auld Lang Syne)」蛍の光をバックに未来を見据えた暖かなハッピーエンドとなりました。
完結しました、ダウントン・アビー。シーズン1から一気に通して見ましたが面白かったです。
登場人物が多い分、色んな所で絶えず何かが巻き起こっていて、どのキャラもみんな濃くてそれぞれが魅力的で最高でした。
特に他の海外ドラマでなかなか見られないのが貴族社会とそれに伴う歴史に沿った小ネタや、イギリスが舞台ならではのブリティッシュジョークのオンパレードですかね。
1話目からドロドロさのインパクトで鷲掴みにされ、笑いあり、感動あり、暗く陰鬱な時代背景にもスポットをあてていて、上手くいったと思うとすぐに絶望を持ってくる上げて下げての繰り返しや予想の斜め上をいく展開で緩急が付いているのでマンネリにならず楽しめました。
誰もが嘆くような人物がうっかり死んでしまったり、時に残酷な仕打ちを受ける事があったり、そういう描写があるからこそかえって感情移入を促進させてくれたと思います。
もちろんキャラクターやストーリーだけでなく、長閑で美しい景色や豪華絢爛な屋敷の内装、当時の車や時々出てくる最先端の電化製品など見ているだけで面白い要素が詰まっているのも大きなポイントです。
こんなに人物の入れ替わりが激しいとは知らず、記事末尾の次回予告では毎回パットモアさんの皮肉ネタを抜粋していたのですが、シーズン1からファイナルシーズンまで通して皮肉を言い続けてくれて助かりました。
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