EPISODE 4 穢れなき軍団 And Now His Watch Is Ended
あらすじ
捕虜となり手首を切り落とされたジェイミーは肉体的にも精神的にも極限の状態にあった。“壁”の向こうの最北の地で“冥夜の守人(ナイツ・ウォッチ)”たちは飢えに苦しめられ、クラスターへの不満を募らせる。キングズ・ランディングではヴァリスがティリオンに自分の復讐の形を見せつけていた。一方、目隠しをされたアリアは“逆徒(アウトロー)”の指導者の前に連れていかれ、対面を果たす。そんななか、デナーリスは1頭のドラゴンの鎖と引き換えに“穢れなき軍団(アンサリード)”の指揮官である証しのムチを手に入れる。
ネタバレ感想
自分の手首を首からぶら下げられてフラフラのジェイミー。キングスレイヤーの見る影もありません。
かなり酷な扱いをされている様子で脱水状態になり落馬してしまい水をくれと頼みますが渡された水筒の中身を飲み干すと“それは馬の小便だ”と嘲笑うボルトン達。
剣を奪い闘おうとするも利き手のない身体では為すすべもなく余計に怒りを買うだけの結果に。
ブラックウォーターで自分を襲うよう差し向けたのがサーセイだという証拠が欲しいと内密にヴァリスに頼むティリオンですが、あるのは噂だけだと言うヴァリス。ティリオンの話そっちのけで厳重に閉ざされた大きな木箱を開けようとしながら幼少期に去勢された話の経緯を語ります。
ミアという街である男に売られ、その男は水薬を使いヴァリス少年の動きと言葉を封じ感覚だけ残してブツを切り取った、と。そして何かの呪文を唱えながらそれを火の中に入れると、火はたちまち青い炎となって中から妖術師に返事をする声が聞こえた事が、今でも夢に見るトラウマとなっているそう。
だから魔術や魔法使いを嫌うヴァリスは紅の魔女メリサンドルと組むスタニスを敵として戦うティリオンを応援していたんですね。
その後用済みとなってすぐに捨てられたヴァリスですが、“死ね”と言われたあてつけに生きる事を決心し物乞いや盗みをしながら情報がいかに力となるかを覚え今の地位にのし上がったんだと。
影響力を育てる事がいかに大切かを説きながらやっと木箱を開いて中を覗く二人。
そこには例の妖術師が生きたまま口を縫われて入っており、ヴァリスはこの復讐の時をずっと待っていたのでしょう、“あなたの復讐もやり遂げる気があればいずれ叶うでしょう”とティリオンに囁きました。じわじわいたぶる系の恐ろしい拷問を受けているんでしょうね、あのじぃさん。
ブランはまた夢の中で三つ目の鴉を見つけ、夢に出てきたジョジェンから“追うんだ”と言われ木を登ります。そういえばブランは登る事が得意な子でしたね。鴉までもう少しというところでキャトリンが出てきて鬼の形相で“登らないで!”と何度も言われ身体を揺さぶられた衝撃で塔から落とされた時のように木から落ちてしまい目が覚めます。
ヴァリスのスパイとなったロスが、リトルフィンガーの動向を報告しています。アイリー城に行くための船の積荷に非常に高価な羽毛のマットレスが2つ準備されている事を受け、サンサを連れ出す気だと示唆しました。
ジョフリーとマージェリー、オレナとサーセイが挙式を挙げるホールの下見をしています。
はしゃぎながらマージェリーに残酷な歴史にまつわる場所を紹介するジョフリーは小学生かせいぜい中学生くらいにしか見えません。厨二病まっさかりですしね。この若はいつか大人になる日が来るんでしょうか?
オレナはやり手の婆さんで確信をついた嫌味にサーセイもやりづらそうですね。
常に自分を立ててくれて欲しい反応を返してくれるマージェリーをかなり気に入っている様子のジョフリーですが、外から聞こえてきた民衆の声に“見に行ってみますか?愛を与えれば民衆は1000倍で返してくれます 陛下は愛されています”と誘われ気持ちよくなったジョフリーはまんまと扉を開けさせサーセイが止めるのも聞かず民の前に姿を現します。
マージェリーは孤児院を訪ねたことも手伝ってかかなり支持されているようで、2人の姿に手を振り崇め喜ぶ民衆を目の当たりにし、ますます心酔するジョフリーなのでした。
ヤーラが待つというディープウッド・モット《深森の小丘城》を目指すシオン達。
ベイロンは勝手な事をしたシオンに激怒しているようで、ベイロン側の兵士を避けるためこそこそと地下道から城に入る二人。
久しぶりに自分に敬意を払ってくれる存在が嬉しいのか、愚痴は止まらずやけに饒舌に語り本当はブラン達を見つけられずに農家に居た孤児を身代わりに殺させた事まで打ち明けます。
地下を進み辿り着いた部屋にヤーラの姿は無く、見覚えのあるあのX字の磔台が!!いやこれは衝撃でした…!
味方のふりをして連れ出し仲間を殺すという犠牲を払いながらブランとリコンの遺体についての真偽を確かめるという壮絶な茶番劇だったのです。ひぇ〜!
こりゃますますシオンの人間不信と捻くれが加速することでしょう。
完全に気力を削がれ何も食べようとしないジェイミーに、復讐するためにしっかり生きろと説得するブライエニー。これまで戦闘だけが取り柄だった人間が剣を持つ方の腕をもがれてしまうなんてさぞ死にたくなるほどのショックでしょうが、ブライエニーは“ちょっと現実を味わっただけだ”と厳しく諭します。
そして、彼女がレイプされそうになった時ジェイミーが言っていたブライエニーの故郷が“サファイアの島”と呼ばれる所以ですが、サファイアの産地などではなく海が青いからという理由だったんですね。
それを知りながらブライエニーを助けるため出まかせを言って丸め込んだジェイミーだったのです。
ヴァリスはレディ・オレナを訪ねます。賢い二人の会話は興味深いですね。
リトルフィンガーをウェスタロス一危険な男と称し、彼がサンサを連れ出そうとしていることを危険視しているヴァリス。
何故危険なリトルフィンガーからサンサを守ってやろうとするのか少し疑問だったのですが、“エダードは助けられなかったが娘なら…”みたいな台詞があり、しかしすぐ後に“ロブ・スタークが倒れればサンサが北部の鍵 あんな卑しい男に美しい花嫁は勿体ない 彼は王になれるなら国が焼けるのも静観できる男です”と。結局のところリトルフィンガーに反逆の機会と駒を与えぬよう早めに芽を摘んでおこうという事ですかね。
お祈りをするサンサに近付くマージェリーは、“あなたと親友になりたい”と手を取り親しげに話しを続けます。
タイレル家の故郷であるハイガーデンに一度来て欲しいと誘いますが、サーセイが行かせてくれる訳がないと暗い顔のサンサに“結婚後は私が王妃よ”更に“もしあなたがロラスと結婚すればあなたの居場所はハイガーデンだし私たちは姉妹になるわ”と今のサンサにとっては願っても無い口説き文句でかなり心を開いた様子です。これもサンサを自分達タイレルの手元に置いておこうという企みなのでしょうね。純真な心が弄ばれているようで心が痛みます。
死んでしまった仲間の葬儀を行うナイツ・ウォッチ。自分だけいい物を食べておがくずの入っているようなパンしか与えられない事に鬱憤が溜まっているナイツ・ウォッチ達がクラスターに文句を言い、“自分の娘を犯す野人のクソ野郎”と罵った事で斧を振りかざし襲ってきたところを返り討ちにしナイフを突き刺し殺してしまいます。更にクラスターの娘を脅し食糧の在り処を聞き出そうとする錯乱した部下に対し剣を抜き制止しようとしたモーモント総帥をまた別の部下が後ろから刺すというカオスっぷり。とんでもねぇ。
総帥を刺したやつってサムに悪態をつきまくった結果、サムの命に責任を持てと命じられたアイツですね。駄目押しで何度も刃物を突き立てて殺してしまうという鬼畜さ。こういう危険因子はさっさと排除しておくべきでした。
この混乱に乗じて外に出たサムはジリと赤ん坊を連れ出します。
兄弟団は彼らの本拠地なのかとある洞窟に入ります。そこに居たリーダーのベリック・ドンダリオンは捕らえたハウンドに決闘裁判を宣告しました。
メリサンドルがよく口にするロード・オブ・ライト《光の王》という単語が出てきましたがこれはこの世界においてメジャーな神様なのでしょうか?
ドラゴンを掲げ、8000の奴隷兵との取引を終えアンサリード《穢れなき軍団》を手に入れたデナーリス。
古代ヴァリリアの血を引くターガリエン家。母国語であるヴァリリア語を理解していたのですね。言葉が分からないと思い込み数々の侮辱を浴びせていた親方もこれには驚きです。
最後の最後でヴァリリア語を使い、“ムチを持つものを殺して奴隷を解放せよ!”と命じ“ドラカリス”で親方を焼き殺しアスタポアも焼き払ってしまいました。
いつも何もできない小娘のわりに無駄に偉そうで虚勢ばかりのデナーリスが結構苦手なキャラだったのですが、今回ばかりはドスの効いたヴァリリア語も相まってカッコ良いと思いました!
旗印なき兄弟団
ベリック・ドンダリオン
兄弟団のリーダー。バラシオンの脱走兵でハウンドと旧知。
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▼次回、エピソード5