EPISODE 2 黒と白の館 The House of Black and White
あらすじ
かつて助けられたジャクェン・フ=ガーにもらった硬貨だけを頼りに“狭い海”を渡ったアリアは、ブレーヴォスに辿り着く。サーセイの元にはマーテル家からオベリンの死に対する復讐を示唆する物が届き、ドーンにいる娘ミアセラの身を案じたジェイミーはある行動に出る。 ブライエニーとポドリックは、旅の途中に立ち寄った酒場である人物に遭遇する。一方、黒の城では新たな総帥を決める投票が行われる。
ネタバレ感想>
ついにブレーヴォスに辿り着いたアリアは、さらにジェクェンが居るという“黒と白の館”まで小舟で送ってもらいます。
黒と白のハーフ&ハーフな扉を叩き出てきた黒人のおばさんに訝しげに見られながらコインを見せジェクェンの名前を出すアリア。ここで始めて“そんな男はいない”と声を発し、おばさんではなくおじさんだったのかよ、と一つツッコミを入れました。
“よそへ行け”と黒い門を閉ざされたアリアですが、行き場もなく館の前に座り込んで例のリストを呟きながら夜を明かし、役立たずだったコインを海に投げ捨てました。
酒場で食事をとるブライエニーとポドリックですが、なんと同じ店にサンサとリトルフィンガーも居るではありませんか!
ポドリックが酒場の姉ちゃんを目で追っているとリトルフィンガーを見つけます。そして髪を染めたサンサの姿も。
こっそりブライエニーに伝えますが騎士も10人以上連れているのが見え迂闊に手出しはできません。ブライエニーは止めるポドリックに馬を用意するよう言いつけ追いやった隙に二人の元へ向かい真っ向から声をかけます。
レンリーのガードをしていた事を覚えていたリトルフィンガーはブライエニーを通すよう騎士達に指示します。
サンサの前で跪き、キャトリンに忠誠を誓った事を伝え護衛を申し出ますが、リトルフィンガーは言葉巧みに不信感を植え付け、サンサもジョフリーに頭を下げていたブライエニーを覚えていたために信じてもらえずあっさり断られてしまいました。
交渉が決裂したとなれば危険です。
ブライエニーは止める騎士達を振り切り外に出て、馬を奪いポドリックを連れて逃げ出します。しかし馬の扱いに不慣れなポドリックは途中ではぐれてしまい二人は別々の道へ。
すぐに追ってを撒いたブライエニーがポドリックを捜しに戻り、馬に落とされ丸腰でピンチのポドリックを助けて何とか事なきを得ました。
東へ向かったサンサ達を追うというブライエニーに対し、アリアに続きサンサまでもが自ら助けを拒むのであればキャトリンとの誓いは無効なのでは、と言うポドリックでしたが、信用できない男と一緒に居るサンサを放っておけないと一蹴します。
深刻な表情のサーセイの前に置かれた箱をジェイミーが開けると、中からラニスター家の紋章が入ったペンダントが出てきます。
この世に同じ物は二つしかない物で、サーセイとミアセラだけが持っているペンダントの片割れ。つまりミアセラのものですね。
決闘裁判で殺されたオベリンの死に対する復讐のためドーン側から脅しとしてミアセラの持ち物が送られてきたよう。もちろん激怒し気が気ではないサーセイ。ジェイミーはドーンに向かいミアセラを連れ戻すと言っていますが、ドーラン大公の息子の婚約者という立場のミアセラをすんなり返してくれるはずもありません。
極秘で忍び込んで見つけだそうとしていますが上手くいくのでしょうか…?
利き手を失い思うように戦う事もままならないジェイミーが助けを求めたのはブロンでした。
ブロンの婚約者だったロリスはブラッケン公の妻となる事を示した書状を見せサーセイの裏切りを伝え、重要な任務に同行してくれと頼みます。代償に、戻ってきた際にはもっと美人の花嫁と立派な城を与えると約束しました。
妬ましそうに若い男女の仲睦まじい姿を見つめる女性。誰かと思えばオベリンの愛人だったエラリアです。かなり印象が変わりました。いつの間にドーンのウォーター・ガーデンズに帰ってきていたのですね。
と言うことは、金髪ロングでピンクのドレスを着ている少女はミアセラで、少年の方は婚約者であるドーラン大公の息子ですね。
オベリンの兄であるマーテル公はぼんやりしています。決闘裁判で死んだ弟の事は仕方ないとするマーテル公に対し、エラリアはラニスター家を逆恨みし復讐に燃えています。
サンド・スネーク《砂蛇》と呼ばれるオベリンの子供達もエラリアと同じく戦を望んでいるようで、とりあえずラニスターのミアセラがドーンで平和に暮らしているのが気に入らないエラリアは“サーセイに指を一本ずつ送りつける”と恐ろしいことを言っています。ペンダントを送ったのも彼女なのでしょう。
“復讐のために娘を傷付けてはならない”と認めないマーテル公ですが、憎悪に燃える女は恐ろしいですよ…何をしでかすか分かったもんじゃありません。
ダーリオとアンサリードが踏み込んだ家に隠れていた若者が“ハーピーの息子達”の仮面と武器を隠し持っていました。
奴隷でもないただの貧しい男がデナーリスに反旗を翻したのか、親方達に金で雇われただけなのか、真偽が定かではなかろうが即刻処刑すべきだという意見が多くデナーリスも見せしめになると考えています。
そんな中バリスタンはデナーリスの父でありかつて“狂王”と呼ばれ恐れられた存在を例に挙げ、権力を行使する立場として父親と同じであってはならないと諭し、処刑の前にまず公正な裁判が開かれる事となりました。
ミーリーンに向かう馬車の中でもティリオンは隠れっぱなしの現状に不満タラタラです。それもサーセイが血眼になってティリオンを捜させているので仕方ないのですが。
“王の手”だった頃のティリオンに統治者としての才能を見出したヴァリスは、ミーリーンに向かう道中にあるヴォランティスという土地で統治者を訪ねるそう。
キングスランディングでは、タイウィンに代わり新たな“王の手”にクァイバーンを指名するサーセイ。その忠誠心を評価してヴァリスが担っていた“密告者の長”の地位も授けます。
ポッと出でメイスターの資格も剥奪された男にここまでの地位を与えるなんてもちろん周りは大反対で、特にタイウィンの弟ケヴァンはサーセイが独断で権力を濫用している事に気付いており、辛辣な物言いで小評議会を後にしました。
黒の城に滞在中のスタニスの娘シリーンはダヴォスに続きジリにも読み書きを教えています。
母親に部屋から出るなと言われ時間を持て余していたシリーンは3歳には文字を読む事が出来たと言います。
シリーンの顔面に残った皮膚病のような痣はグレイスケール《灰鱗病》と呼ばれる病気の名残りのようです。
クラスター家でもこれと同じ病気にジリの妹二人が患ってしまい最後には全身に病気が広がり別人のような声を出して暴れながら死んでしまったそう。
生きたまま火あぶりの刑を執行されたマンスに慈悲の心で矢を放ちトドメを刺したジョンですが、やはりスタニスの意向に背いた事で相応の罰が必要だと言い渡されます。
10歳の少女でありながらベア・アイランド《熊の島》の女公である総帥の姪リアナ・モーモントに加勢を要請した返事の手紙を見せられるジョン。そこには“熊の島が知る王はただ1人 北の王スタークのみ”と子供の字で書かれています。忠義に厚い北部人らしくスタニスを王とは認めていません。
ナイツ・ウォッチの新総帥としてジョンに批判的なアリザー・ソーンの就任がほぼ決定的となっている現状ですが、もしスタニスに忠誠を誓えば報酬としてウィンターフェルの城主ジョン・スタークにしてやると打診されます。北部民の統治に手を焼いたスタニスは手っ取り早くスタークの血を引くジョンを利用してしまおうという考えなのですね。
一度ナイツ・ウォッチに誓いを立てた者としてその申し出を断るつもりでいるジョン。
そして次の総帥を決める選挙が始まります。推薦制のようで、アリザー、そしてナイツ・ウォッチに最も長く仕えるデニス・マリスターの名前が挙がります。
その2人のうちどちらかへの投票をエイモンが説明していると、サムがモーモント総帥の仇を討ち、野人との戦いで隠れていたスリントに代わり指揮を執って、アリザーが倒れた後にも勇敢に戦いマンス・レイダーとの交渉にも臨んだジョンこそ頼れる総帥に相応しいと推します。
投票の結果、アリザーとジョンは同数の票を獲得しますが、最後にエイモンからの一票がジョンに入り第998代目冥夜の守人の総帥が決定しました!
沸き立つナイツ・ウォッチ達ですがアリザーだけは面白くない表情です。
黒と白の館を諦めたのか、ブレーヴォスの街を一人歩くアリア。
路地でニードルに目を付けた三人の男達に絡まれ一触触発の空気の中、アリアの背後には館で門前払いされたあのおじさんが。おばさんではなくおじさんです。
その姿を目にし、逃げる男達。アリアはおじさんを追い再び館まで来るとアリアが投げ捨てたはずのコインを投げて渡されます。そして次の瞬間おじさんはジェクェンに。
“私はジェクェンではない 誰でもない お前もいずれそうなる”と扉を開きアリアを館の中へと迎え入れました。
ハーピーの息子達の処刑をデナーリスに促していた元奴隷の男が裁判前に捕らえた男を勝手に殺してしまいます。
元奴隷だった事で奴隷制が戻る事を恐れ断固反対している彼は、アンサリードを殺された報復としてデナーリスのためにやったと訴えますが、自分の意向を無視して独断で行動した男を連行させるデナーリス。
思想は同じでありながらデナーリスに従わなかった反逆行為として大勢の民の前で首を落とされ処刑されてしまいました。
いや、結局見せしめかい!という。
仲間であるこの奴隷の男に慈悲をと訴える民衆の声を無視したこの一件で当然のように暴動に発展してしまいます。
その夜窮地のデナーリスの元にずっと行方知れずだったドロゴンが帰って来ました!
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▼次回、エピソード3