EPISODE 5 “壁”の決断 Kill the Boy
あらすじ
デナーリスはグレイ・ワームとバリスタン・セルミーの死傷の責任を負わせるべく、ヒズダール・ゾ・ロラクら親方たちを、ドラゴンが幽閉されている地下牢に連行。“壁”ではジョンがホワイトウォーカーを迎え撃つため、野人のトアマンドに援軍を要請する。一方、ウィンターフェルでは、サンサがボルトン家の犬舎につながれたシオンに遭遇。船でミーリーンに向かっていたティリオンは、石化人に襲われる。
ネタバレ感想
グレイ・ワームはなんとか息のある状態でしたがバリスタンは駄目だったみたいです…。
ジョラーに続き、デナーリスを真っ当な統治者にするべく敢えて反対意見もアドバイスできるような良心的存在だったバリスタンも居なくなりデナーリスはそのショックから復讐に取り憑かれてしまいます。
ハーピーの息子達の件に関与しているかどうか関係なく各家の家長を捕らえさせ、鎖で繋いだ2匹のドラゴンの居る地下へと連れて行き焼き殺させエサにしてしまいます。
とりあえず今日は一人、という感じで恐怖政治に持ち込むようです。
ちょこちょこ垣間見せる冷酷な横暴さはやはり“狂王”譲りの性質なのでしょうか?
黒の城ではサムがエイモンにデナーリスの動向を伝える手紙を読み上げています。
ターガリエン家の血筋であったエイモンは、包囲されアドバイスしてくれるような家族もいないデナーリスの現状を憂いている様子。
そこにジョンがやって来てエイモンに迷っている事があると相談しにきたようですが、エイモンは詳細を聞くより先に“やるのだ”と断言しました。
ジョンに対する厚い信頼が伺えます。
“総帥として子供の心は捨てて大人の心を育てなさい”とアドバイスをしたエイモン。
ジョンは決心がついたのかトアマンドにある選択を迫ります。
“マンスなき今、お前ならば拘束を解けば他の野人達を率いる事はできるのか?”と聞き“壁の北へ行って自由の民たちを集めて戻ってこい ひざまずく必要はないから共に戦って欲しい”と和平の提案をし、そのままトアマンドの手についていた鎖を外しました。
ホワイト・ウォーカー《白き魔物》に一番始めに襲われる事になるであろう野人達にとっても、いがみ合って来たナイツ・ウォッチと共闘する事が一番の妥協案になる事でしょう。
それを聞いたトアマンドも覚悟を決めたのか、野人の大半はハードホーム《堅牢な家》に居ると話します。
すぐに馬や船を用意すると言ったジョンに、本当に信用していいのか分からないから総帥であるお前も同行しろと条件を出しました。
こうした作戦をナイツ・ウォッチ達にも説明するジョンですが、やはりこれまでの歴史で何千年もの間殺しあって来た野人と協力なんて出来ないと反発する者も少なくはないのが現実です。
“たとえ野人でも死人よりマシだ”とホワイト・ウォーカーに襲われワイツとなった野人達を相手にするよりは良い選択だと主張するジョンですが…。
雑士となったオリーも黒の城に来た経緯は自分達の村を突然現れた野人に襲われ目の前で家族も村人も皆殺しに遭ったからなので複雑な感情を隠しきれません。
“手を結ぶフリをして罠にかけるんでしょ?”と願望を口にするオリーに“違う つらいだろうが《冬来たる》なんだ 冬と共に迫り来る相手に我々だけでは勝てない”と説明しますがやはり野人への恨みは大きく、そんな作戦には賛同できない様子のオリーでした。
ブライエニーは、サンサが母や兄を殺したボルトンと共にウィンターフェルに滞在中である事を案じています。
宿屋の老人に長く北に居るのか聞き、自分はキャトリンに忠誠を誓った者で城に居るサンサ・スタークに伝言を届けてくれと頼みます。
北部民は忠義に厚いのでエダードの前の代からスタークを知っているという老人なら大丈夫なのかもしれませんがこんなにホイホイ情報明かして大丈夫なんでしょうか?ブライエニーは基本的に逃げも隠れもしない真っ向勝負で策略を練ったりしませんよね。男よりよっぽど男らしいというか、たまにそれが心配になったりもします。
ミランダはラムジーの何がそんなに良いのか、サンサと結婚するという事実にかなりジェラシーを燃やしているようです。
以前サンサに北部民の忠誠はまだスタークにある事をさり気なくアピールしてた世話役のお婆さんがまた“北部にはまだ支持者が居ます お困りの際は壊れた塔の一番高い窓にロウソクの火を灯して下さい”と伝えに来ました。もしかしてブライエニーからの伝言なんですかね?
早速その塔を見に行くサンサ。塔といえばブランですが最近めっきり見てないですね。元気にやっているんでしょうか?
塔を見上げるサンサの元にミランダがやって来てなんだか嫌な予感がします。
“懐かしいものを一つ見せてあげる”と向かったのは犬舎に繋がる門の前。言われるがまま突き当たりまで進んだ先に居たのはもちろんシオンです…!
予期せぬ再会に双方の動揺がえらいこっちゃです。
その後、ラムジーの身支度をするシオンは“犬舎に来たレディ・サンサに見られました”と白状します。
“隠し事はするな”と跪き手を出せと言われ指の一本でも持っていかれるのかと思えば、自分の手をそっと添えて“許そう”と微笑むラムジーにちびりそうになります。逆に怖すぎる。
サンサも呼ばれた食事の席でラムジーは敢えてシオンを呼びつけ“ブランとリコンを殺した蛮行をサンサに謝罪しろ”と命じ、和解の証として今や一番近い親類と言えるシオンを本来父親が務める花嫁の引き渡し役にと勝手に決めてしまいました。
気まずい事この上ない雰囲気の中、ルースが妻ウォルダとの間に子種を授かったと発表します。
せっかく落とし子スノウからボルトンにして貰えたのに、正式な妻との子が出来た上にそれが男の子である可能性が高いと聞き動揺するラムジーとそれを見てほくそ笑むサンサが印象的でした。
自分よりも正当な後継者が誕生する事でその立場が危ぶまれるのではと露骨に心配するラムジーに、“お前の母親は農家の娘で私の許可を得ず結婚していたから夫をつるし首にしその下で犯してやった 1年後あなたの子ですと赤ん坊を抱き抱えてきた彼女をムチ打ち子を捨てようと思ったがお前を見て私の息子になってくれると思ったんだ”と話すルース。
“スタニスがカースル・ブラック《黒の城》に兵を置いているが彼の望みである鉄の玉座のためここウィンターフェルを通り王都へ向かうつもりだろう、奴は北部を取る気だがここはおまえと私のものだ 力を貸してくれ”と言われその期待に応えようと決意を新たにするラムジー。
良いように使われてる感がすごいのですがラムジーもなりふり構わず認められようと必死なのでウィンターフェルも一筋縄では落とせそうにありませんね。
オールドタウンにあるシタデル《知識の城》の図書室が世界最大だとジリに教えるサム。
そこにスタニスが入ってきます。スタニスの兄、ロバートが唯一負けた戦で彼を破ったのがなんとサムの父親ランディル・ターリーだと言います。
父親と違って戦士には見えないもののホワイト・ウォーカーを倒したという噂は聞いているようでどうやったんだと問います。
ドラゴングラス《黒曜石》の短剣を使った事を話し、古書で色々と調べているというサムに“壁”に来ると予言されているホワイト・ウォーカー対策をしっかりするよう伝えました。
野人の戦力を連れて帰ってくる予定のジョンを待たず、夜明けにウィンターフェルへ進軍する事を決めたスタニス。半数が泥棒や強姦魔というナイツ・ウォッチの拠点に妻と娘を置いて行くよりかは一緒に連れて行った方が安全だと長く険しい道のりを同行させるようです。
3日もの間昏睡状態だったグレイ・ワームは目を覚ましバリスタンや大勢の部下達を失ってしまった事を悔やみ、死の淵に陥りそうになった時怖れた自分を恥じています。
ミッサンデイに“死ぬのは誰でも怖いわ”と言われますが、グレイ・ワームが怖れたのは「死」そのものではなくミッサンデイに会えなくなる事だったとの告白にキスをする二人。
最期まで慈悲をと進言していたバリスタンと、親方達を皆殺しにしろというダーリオ。対極の意見に悩みアドバイスを求めるデナーリスに“今まで相談役の話を聞き、それに従う事もあったけれど無視する事もありました、そして陛下だけが知っているより良い決断を下してきたのです”と答えたミッサンデイ。
それを聞いて自分の信じる道を進む事に決めたデナーリスは捕らえていたロラクの前で自身の間違いを認め、人々が一丸となれるよう伝統を守るべきだったと闘技場の再開を約束します。更には“ミーリーンの人々との絆を強めるために名家の家長と結婚します”と言い、ロラクを見下ろしながら“求婚者が跪いているわね”ときました!えー!(笑)
ミーリーンに向かう途中、滅亡した都市ヴァリリアを通過するジョラーとティリオンは空を飛ぶドラゴンの姿を目にします。
驚く二人の背後で何者かが海に飛び込み舟へと乗り込んできました!
石化人です!なんなのかよくわかりませんがシリーンが患っていた灰鱗病の跡が全身に広がっており、呻き声を発して襲ってくるゾンビみたいな人間です!
しかも一人ではなく次々と乗り込んでこようとする石化人を倒すジョラーですが、ティリオンは手を縛られたまま海の中へ落ちてしまいました。
なんとかジョラーに助けられ無事でしたが、この石化人達に触られるとかなりマズイようですね。
お互いに触られずに済んだと安堵する二人でしたが、ティリオンに背を向けたジョラーの表情が変わり、その腕にはグレイ・スケール《灰鱗病》の痣が…!
ジョラーは船で戦っている時なのかティリオンを助けようとした時なのか…触られてしまったんですね。
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▼次回、エピソード6