エピソード10『栄光は誰の手に』”Moments of Vision”
あらすじ
次々と死者が増え、カテガットに破滅感がぼんやり漂う。敗北した戦士たちは勝者を目の前にして逃げ、伝説的な戦士だけが前進する。
ネタバレ感想
嵐の前の静けさを感じさせるかのような静かで哀愁漂う雰囲気からのスタートです。
ヘフマンドに対し「私は今日死ぬかも」と柄にもなく弱気で嫌なフラグビンビンのラゲルサ。
「最後にキスを」と頼みましたがこの二人、というかラゲルサ側にいつのまにそんな感情生まれてたんだ…。
アイヴァーから「お前はウベの船を降りた事を後悔し続けているんだ」と執拗に言われたヴィトゼルクは自分でも自身の気持ちがハッキリしていないようで迷いが生まれているように見えます。
決戦の最中ウベと対峙するも、ウベはどうしてもヴィトゼルクの首をはねる事が出来ずに二人はまた離れて行きました。
ビヨルンの新妻スネフリッドも女性ながら立派な戦士のようで、サーミ人お得意の森の中での戦いに挑みます。しかし前回のように圧倒的戦況ではなく、父スヴァセ王が殺されているのを発見した直後、なんとスネフリッド本人も斧で切り裂かれあまりにも呆気なく死んでしまうのでした。
ハーラルとハルフダンが故郷の歌を口ずさんでいるのを聞いていたビヨルンは、兄弟で戦わねばならない状況に「辛いだろ」と声をかけますが、ハルフダンは「兄貴には恩があるがあんたにはもっとだ 今日死ぬのなら運命を受け入れヴァルハラへ向かう 有意義な人生を送れたのはすべてあんたのおかげだ」と揺れる気持ちは無さそうです。ハルフダン、熱い男です。死んで欲しくない。しかしそうもいかない様子。ビヨルンと旅した砂漠に想いを馳せながら戦い続け、いよいよ兄ハーラルと対峙するとこちらもとっくに覚悟を決めていたのかハーラルはあっさりハルフダンの首元を切り裂き弟へと別れを告げるのでした。
ハーラルは戦いを前にして「髪を切ってくれ 理想の女性と結婚するまで切るまいと決めていたが理想の女性はもう俺の元に来てくれた だから頼む」とアストリッドに自慢の髪を切るようナイフを手渡しました。さすが美髪王だけあって綺麗な髪です。そして白馬の王子様を夢見る乙女のような願掛けで伸ばし続けていたんですね(笑)
ハルフダンとの対峙の際には全く気付きませんでしたが、見返してみると確かに力士みたいになっていました。
トービは息子グズルムがヴィトゼルクによって殺される様を目の前で見てしまいます。そしてその光景をラゲルサも見ており、次の瞬間ラゲルサは戦場の中で幼少期の自分の姿を見つけます。
ラゲルサの前にはアストリッドが現れ、「裏切らずに自分を助けてくれたあなたを殺したくない」と話すも、アストリッドは「もう死ぬしかない この子は産んじゃいけないの」と子供の存在や死の覚悟を告げます。
向かってきたアストリッドの腹部をほぼ条件反射で貫いたラゲルサは悲しみながら冥福を祈りました。
フロキサイド、ブルを弔うエイヴィンドにフロキは自分も娘と妻を失っているから気持ちは分かると伝えた上で、「苦しいだろうが子供の復讐など考えるな お前が復讐したら殺しの連鎖が永遠に続いてしまう これまで俺たちがとらわれてきた死と復讐の連鎖を持ち込まない事を条件に皆の運命を握れる立法者にしてやろう」と提案しました。
カテガットに残るマルグレーテは、「皆死んでいくのが見えたの」と自分の見た予知について預言者に相談にやって来ます。
預言者も同じ予知を感じており、これもラグナルの死の影響なんだとか。影響力長過ぎませんか。
皆の死に興味はなく、マルグレーテが本当に知りたいのは夫ウベがカテガット王になるのか否かといったところ。預言者はこれに「ならない」とバッサリ。
あろうことかマルグレーテはビヨルンの子供を預かっていて二人を殺せばウベが王位に近づくといった企みをサラッと口に出します。ほんととんでもない女です。
ただし、どうやらウベは『カテガット王』にはならないだけで何かしらご立派な地位につきそうな含みを持たせていました。
雨のように降る弓が一本も当たらないとかアイヴァーはチート過ぎんだろ。
今回はアイヴァーの戦略とロロが送り込んだ援軍が勝り、背後からフランク兵を投入されて退却を余儀なくされたビヨルン達。撤退の道中森の中でスネフリッドの遺体も発見してしまいました…。
カテガットに退却した一行は、すぐにでもカテガットを占拠しにやって来るであろうアイヴァー軍から逃げるように村を離れる準備を進めます。
一瞬誰だか分からない程に負のオーラが漂っていたのはラゲルサですね。生き延びたものの恋人だったアストリッドを我が手で葬ってしまった事へのショックなのでしょうか。
復讐の炎は消えなかったようで、トーグリルの遺体が沈められているのを見つけたフロキ。
更なる負の連鎖が待っていそうな展開ですが、フロキは「人間の醜さを晒して神々を裏切った この混乱を止める方法は一つ、特別なものを生贄に捧げ神々に再び機会を与えてもらおう 発端は俺で全ての責任は俺にある だから自分を生贄に捧げる」と発表しました。
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▼次回、エピソード11