海外ドラマ≫≫the good wife グッド・ワイフシーズン5　14話ネタバレ感想

第14話『言葉の裏に』“A Few Words”

あらすじ

アリシアはニューヨーク州のアメリカ法曹協会に演説を依頼され、過去からインスピレーションを得る。一方、ニューヨーク州にいる有力な弁護士と提携する事でアリシアとケイリー対ダイアンとウイルの競争が激しくなる。ネルソン・デュベックの投票詐欺調査がなかなか解決しないためウィルは旧知に連絡する。

ネタバレ感想

前半少しの中だるみを感じましたが、後半でぐぐっと盛り返してきました。

法曹協会からの依頼でNYにて基調演説をする事となったアリシアは、その注目度の高さを新事務所の勢いに結び付けようと真剣に取り組むケイリーからのダメ出しを受けながらなんとか原稿を進めております。

今回アリシアがスピーチに抜擢された背景には、州知事の妻であり主婦業から職場復帰たった四年目にしてパートナーとなった物語性からくるものがある訳ですが、ここに至るまでの過程がアリシアからすれば苦々しい思い出でもあるのです。

華々しい今の地位とは打って変わって職場復帰当時は、夫は刑務所で服役中の政治犯、自身はただでさえ法曹界では弱い立場の女性な上13年ものブランクが邪魔してかなり厳しい立場に立っておりました。

回想が進むにつれ、ロックハート&ガードナーにアソシエイトとして雇われた詳細な経緯が明らかになっていくのですが、今となってはギスギス泥沼関係でしかない現状を本気で一掃したくなるような清く落ち着いた関係性が描かれているのです。

アソシエイトとしての就職が決まり、失礼な不動産業者の制止を振り切って希望の物件を契約するも、蓋を開けてみればスタッフ達から反対にあったとパラリーガルとしてしか雇えないと言われ悔しいやら何やらでどん底のアリシアは、その少し前に声をかけられ再会した旧友ウィル・ガードナーに電話をかけます。

エレベーターに乗るアリシアを追って声をかけたのも、誰も雇いたがらないアリシアを誘ったのも、陰で必死にダイアンを説得したのも、好奇の目に晒され続けたアリシアに労いの言葉をかけたのも全てはウィルなのです。こんな出会いを見てしまうと、本当に今の地獄からの使者のようなウィルと、恩人で愛した男と敵対せざるを得なくなってしまったアリシアの関係が残念で残念で。

カリンダが当時ウィルからアリシアの調査を頼まれ、ピーターの妻を調べると分かりギョッとした様子もありましたね。

カリンダ調べによれば、退職前の事務所ではかなりの勝率を誇り優秀だったものの、タフさや闘争本能が足りずクビ寸前だったとの事。

ここで今のタフで闘争心剥き出しのアリシアを見ればよほど弁護士として努力を惜しまず前進し続けた事が分かりますし、ロックハート・ガードナー時代に培った経験や取り巻く環境がアリシアを強くさせたのだな、と改めて感じられます。

スピーチで当時の面接官、つまりウィルから「仕事が欲しければ全力を出し諦めない事」を学んだと話すアリシア。

それは今、アリシアがキャリアを伸ばすため、自分の理想に少しでも近づくためにウィルの教えを胸に独立への道を切り拓いた事にも繋がり、これを聞いていたウィルとしては少なからず思うところがあったのではないでしょうか。

残念ながらスピーチの途中で大手製薬会社がライバル会社を買収したとの速報が入った事で退席者が後を絶たないという不遇なタイミングでしたが。

この後コーヒーショップで一人やけ酒をしていたアリシアの隣の席に通されたウィル。

二人の間で苦々しくも冷静に本音での言い合いが出来たお陰か、ウィルはアリシアからの握手に応じ、ここ最近の最悪な関係は脱却できたみたいです。

しつこくデュベックからピーターに不利になる証言を求められていたウィルは困った時のタシオニ様を雇い、もう大丈夫というところまで行ったものの、デュベックが差し向けたであろうジム・ムーディからの接触が映る監視カメラ映像をネタにまたゆすられております。

大陪審にかけられる二人が私的な会話をしている構図というのは、事実がどうあれ口裏合わせを感じさせる、と。

デュベックはピーターへの私怨と言ってもいいような動機で執着を見せているみたいです。現に悪事を働いたジム・ムーディ張本人の処分よりもピーターを引き摺り下ろすために彼と取引があったとウィルも仄めかしておりましたし。

着ぐるみのクマにボソボソとユダヤ人差別の暴言を吐かれ激怒しているところから始まり、デュベックを一度はやり込めたり、フロリック&アゴスやLGだけでなくどの事務所も喉から手が出るほど欲しい年6000万ドルの顧客を持つ〈レイナ・ヘクト〉に見初められパートナーとして事務所を設立する事が決まったりと、タシオニは相変わらず居るだけで面白くなる存在です。

グッド・ワイフ彼女の評決シーズン5