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海外ドラマ≫≫The Man in the High Castle 高い城の男 シーズン1 3話ネタバレ感想

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エピソード3『スケッチの女』“The Illustrated Woman”

あらすじ

「保安官」と呼ばれる冷酷な賞金稼ぎがキャノン・シティにやって来たことから、ジョーとジュリアナは出発を急ぐ。田上とウェゲナーは帝国の極秘情報が入ったマイクロフィルムを渡す策を練る。一方、フランクは日本に対する復讐をたくらんでいた。

ネタバレ感想

ジュリアナをモーテルの部屋へ連れ帰って来たジョーは、動揺が激しい彼女にあくまでも正当防衛だったのだと、自身がハイジャック犯を殺してしまった過去をカミングアウトしながら落ち着かせます。出発直前に容赦ない発砲を見せていた上にナチスのスパイとして雇われている背景があるのでどこまでが本当の話なのか分かりませんが。

とにかく自分の身の危険を顧みずにジュリアナを助けたのだけは事実です。

いや、待てよ。仮にスミス大将からの“非公式”な任務が、“独自に”フィルムを入手せよとの事ならナチス工作員の手に渡る事すら任務失敗に繋がるパターンもまだ残っているのか…?

そもそもスミス大将にジュリアナとの接触について隠している時点でもはやナチスに楯突いたも同然ですかね。

橋から落としてしまった男の行方が不明だと分かればすぐにナチスが捜しに来るぞ、と焦るジョーはとにかく急いでジュリアナとこの場を逃げようとしますが、事件直後に一緒に居なくなれば疑われるだけだと意外と冷静なジュリアナ。

何事もなかったかのように仕事に行くあたり、やはり肝の座り方が図太く生き残れそうなソレです。

 

無罪放免となったフランクですが、不当に殺された妹ローラの遺体確認を要請する書面が届き、あまりにも理不尽な暴力と改めて直面する事に。

アメリカ人からすれば、無念の殺され方をしながら埋葬もされず火葬されるというのもまた屈辱的なのでしょうね。

それにしてもガス室で罪のない一般人を殺しておきながら隠蔽もせず遺体確認させるとはどうなっとるんでしょうか。やはりこういう場合でもユダヤ人というだけで『国家の敵』と認定されたも同然なので国がやった事は法に則った正当な処刑という扱いなのか…。

とは言え今回の事は誤認(正確に言えば間違ってはいませんが)からの脅迫手段としてフランクの身内を殺してしまった訳で、わざわざこの事実を改めて突き付けて無駄にヘイトを溜めるような日本側のやり方には疑問が残ります。

ちょうど皇太子夫妻訪問の様子が中継で流れ、復讐心がむくむくと湧き上がって不穏な眼差しを向けるフランクを見れば、ほーら言わんこっちゃないと言ったところ。

ジュリアナは自宅に電話をかけ続け、ついにフランクが出ますが、フランクも今は多くを語りたくない心情でしょうし、捕まって拷問を受けていた事も、ジュリアナが無茶をした事で実の妹と姪や甥を毒殺された事も、フランクに纏わる悲惨な数日間については何一つ知る事なく電話は終わりました。

ニューヨーク市ナチス親衛隊本部に居るスミス大将に連絡を入れたジョーは戻って来て報告をするよう通達されます。

トラックのガソリンを入れようとしていたところを、ガラの悪いゴロツキみたいな“保安官”と名乗る賞金稼ぎに出くわしてしまったジョー。彼が工作員のおっさんを捜しに来た事を知りすぐさまジュリアナに伝えました。

保安官はガソリンスタンドの店主から折り紙工作員〈カール〉の書店に立ち寄っていた事を聞き、すぐに古書屋に向かいます。

物々しい態度で折り紙工作員の人相を見せ、彼が聖書を買って行った事と、20代の茶髪の女性にもまた聖書を売った事を話すカール。

禁書扱いの聖書の在庫は燃やすと約束した事で保安官は出て行きかけるも、「カールというのは本名か?」と何かを確認するように数度問い掛けた保安官。

肯くカールに対し、これみよがしにトランプのような顔写真付きの手配書を捲っていき、出てきたのはカールの写真の下に〈デビッド・P・フリース〉と本名が記されたカードでした。1954年に収容所から逃亡してきたらしく、保安官いわくこれから殺されるらしいのですが、それならそうと勿体ぶらずにはよやらんかい、と。保安官の胡散臭さマックスな演技がかった話し方にそう思わずにはいられません。

 

山本五十六の墓石を参った皇太子夫妻。

夫人の演技がそこそこ良い分、皇太子殿下のボソボソ棒演技にややずっこけます。

田上大臣らの企みの協力者候補にされているのは〈志村科学大臣〉という人物だそう。一体どんな計画を練っているのでしょうか。

 

東京へ出張か何かに出ていて不在だったらしい義弟〈ビル〉の帰りを待ち、家族が憲兵隊に殺されたという事実を告げるフランク。

もちろん急にこんな事言われてはい、そうですかと受け入れられるはずもなく、祖父にユダヤ人のルーツがあるのなら何故お前は無事なんだとまで言われるフランクが不憫でしょうがない。

 

尋問のため、LSDを200マイクログラム投与されたレジスタンスのマイヤーに、自分達の巡回ルートをどのようにして知り得たのか、密告者が潜んでいるのか、と問うスミス大将でしたが、逆に薬の影響で引き起こした幻覚症状が邪魔をして知りたい情報は得られません。

薬が抜けて情報を吐いたというマイヤーは、〈コノリー大尉〉を名指しで密告犯だと指名し、確信が持てないスミス大将に呼び出されたコノリー大尉は散々な揺さぶりをかけられるも濡れ衣を証明しました。

ナチスに潜む密告者とか無駄にワクワクさせられます。誰なんだ、もう出てきている人物なのか。

 

橋から落ちて流れ着いた折り紙工作員を難なく見つけたジュリアナとジョーは、車のキーを見つけ出して遺体の証拠隠滅を謀ります。

漁った荷物の中にあった地図には『コッパー・ガルチ炭坑』という場所に印がつけてあり、一人ででもここへ行くと暴走を始めるジュリアナ。周りを振り回して盛大に巻き込みながら自分の信じる正義を振りかざして暴走するというよく海外ドラマにいるタイプの女性です。

 

見せしめのようにカールことデビッドの遺体を吊り下げるという労力を惜しまない保安官は、折り紙工作員の目撃情報を得て例の橋に辿り着きます。

まだ吹き飛ばされずそこにあったジュリアナのスケッチを拾い上げ、カールの証言も踏まえてターゲットを定めた保安官なのでした。

 

炭坑についたジュリアナ達が見つけたのは、朽ち果てた女性の死体と、一枚のメモ。メモには名前の羅列があり、上から順に名前を消すように線が引いてありました。

次に線を引かれる人物にあたる名前はトルーディのもので、一歩間違えていれば自分も目の前の死体と同じ運命を辿っていたのかと愕然とするジュリアナ。

そしてトルーディの下には、サンライズ食堂の主人〈レミュエル・ワシントン〉の名前も。店主のおじさんもレジスタンスだったんですね。

町に戻ると待ち構えていた保安官が銃ぶっぱしながら襲ってきて、ジュリアナをトラックから降ろし走って逃げさせるトンチキ判断のジョー。トラック対生身の人間ならいちかばちか思いっきり突っ込めよ…!

高い城の男 [ フィリップ・キンドレッド・ディック ]

スケッチの女

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▼次回、エピソード4

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